ハックルベリーに会いに行く
世界的なプロダクトを生み出す日本の美的感覚:その36(1,768字)
『宇宙戦艦ヤマト』の大ヒットを受け、日本のアニメ業界は少なくない変化を強いられる。それは、ファンの影響力をより強く意識した作り方になった――ということだ。
もちろんそれまでも、ファンはそれなりの影響力を持っていた。ただ、アニメ制作者にとって一番の指標はテレビの視聴率であり、次いでキャラクターがおまけにつけられたお菓子の売上げであった。つまり、ファンからの影響よりも、テレビ局やスポンサーの影響の方がより強かった。
しかしこの頃から、ライセンスを与えただけの「キャラクターグッズ」の売上げが無視できない大きさになってくる。特に『宇宙戦艦ヤマト』はキャラクターグッズがよく売れたため、この頃からキャラクター商品の売上げを見込んだ作り方をするようになっていったのだ。
もちろん、それ以前にもキャラクター商品はあった。その一番大きなものはプラモデルで、特に乗り物やロボットのプラモデルは男の子に大人気だった
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