ハックルベリーに会いに行く
台獣物語44(2,442字)
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それから、どれくらいの時間が経っただろうか。このとき、ぼくはエミ子よりも早く目覚めた。
起き上がって辺りを見回すと、そこは小さな丸太小屋の中だった。部屋は狭く、天井も低かった。部屋の奥に一つだけ扉があって、小さいが窓も一つあった。
部屋には、床を埋め尽くすように二つのベッドが置かれていて、それ以外には小さな机と椅子、それからやっぱり箪笥があった。ぼくは、その二つあるベッドの片側に寝ていた。
隣のベッドを見ると、そこにはエミ子もいた。それで、ぼくはホッとした。エミ子は小さな寝息を立てていて、どうやら命や体に別状はないようだった。
しかし、ここはどこなんだろう?
訳が分からず辺りを見回していると、急にドアが開いた。そのため振り向くと、そこから一人の女の子が入ってきた。
「あら、気づいた?」
と女の子は、起き上がってぼくを見て、特に慌てた様子もなく言った。
「体はどう? 痛み
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2016/11/27(日) 11:00 絵本の編集をするのなら絵本の概念を変えるようなビジョンを示せなければ今の時代は生きていけない