ハックルベリーに会いに行く
なぜ人は未来を直視できないか(2,003字)
『マネー・ショート 華麗なる大逆転』(以下『MS』)という映画を見た。Netflixに入っていたのを見たのだが、これは多くの人が見ておいた方がいいと思った。
『MS』は、リーマン・ショックを題材にした映画だ。リーマン・ショック(2008年)を事前(2007年頃)に予測していた人たちの話である。彼らは、その予測をもとに大量の「空売り」をした。「空売り」のことを、英語で「short sale」という。原題は、『The Big Short』だ。だから、「巨大な空売り」という意味である。
いつも思うのだが、邦題の付け方にはひどいものが多い。この『マネー・ショート 華麗なる大逆転』もひどいものだ。
どうひどいかというと、テーマと逆行しているのである。これは、「華麗」な話でも「大逆転」の話でもない。
リーマン・ショックを予測していた人たちは、調査の過程でアメリカの「ひどさ」に気づいていく。誰もがいい加
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コメント
コメントを書く見ました。面白かったです。視聴者を思いっきり馬鹿にしている所が面白かったです。
ユゴーの『ノートルダムドパリ』では書店員が「印刷機なんてものが発明されたせいで書店が滅んじまうじゃないか」と言っていました。なるほど昔はそんな風に受け取られていたのか、と驚きました。最近この作品は文庫になったようです。