ハックルベリーに会いに行く
マンガのはじまり:その3(1,911字)
※「です・ます」調では調子が出ないので、今回から「だ・である」調にします。
そもそもマンガはなぜ生まれたのか? その根底には、日本特有の「諧謔精神」がある。
では、「諧謔」とは何か? 辞書では「気の利いた冗談やユーモア」と書かれている。ただ、それは単なる冗談やユーモアではない。根底には、権威や常識を混ぜ返す、あるいは茶化す精神がある。社会を斜めに見る態度がある。
諧謔精神は、日本のさまざまなところに現れる。狂言や狂歌など、狂ったものを尊ぶ精神は芸能の分野で古くからあった。
演劇もそうである。道化や能面など、権威を皮肉ったキャラクターが好まれた。
あるいは「ひょっとこ」も、その象徴的な存在の一つだ。大人がわざと変顔をする。それがひょっとこの元だが、これは「にらめっこ」が伝統的な遊びとして定着したことにもつながる。日本には、いにしえより「変顔」を尊ぶ伝統があるのだ。
戦国時代には「ひょうげる」
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