はじめ、人々は採集をして暮らしていた。
やがて、道具が採集を便利にすることが分かった。そこで、道具を作る技術や、生み出す「頭脳」が求められるようになった。

中でも、貯蔵するための壺と、尖った金属は有用だった。この2つが、人類の生産性を飛躍的に高めた。

生産性が高まると、人口が増える。それだけ養う力が増すからだ。
ただ、人口は一足飛びには増えないので、その前段階として、あるいは平行して「余暇」が増えた。生産しなくてもいい時間というものが生まれたのだ。

この時間に、人々は争い事をした。だから、それを取り締まったり裁定したりする「判事」と「警察」が必要になった。昔は、これを村落の「長」が担った。

また、余剰物は交換を生み出した。以前も述べた通り、交換は社会運営の潤滑油だ。誰もが夢中になる。
だから、あっという間に広まった。交換に必要なのは余剰な食物を保管したり運搬したりするための壺だ。まず壺があ