体が悪くなると心が挫ける。逆に、心がくじけるから、体も弱るということがあるだろう。ぼく自身、ストレスから体調を崩し、体調が崩れて気力も崩れた。何もする記が起きず、原稿も書く気がしない。

ぼくは、死とはこういうものだろうと思う。最後は、生きる気力がなくなって、それで体も活動を終える。だから、気力が保てば生きられる。ただし、その気力を保たせるのは体力なので、そこのところが挫けているから、やはりなかなか生き続けるのは難しいだろう。

昔、千代の富士が引退の時に、「体力の限界、気力も衰え、引退を決意しました」といっていたのが印象に残っている。なぜなら、体力が衰えるのは分かるが、気力が衰えるというのは、当時のぼくには想像がつかなかったからだ。特に、千代の富士のような気力に溢れた人間の、その気力が衰えることなどあるのだろうかと疑問に思った。

しかし今なら分かる。体力が衰えると、気力も続かないのである。だ