映画「スタンド・バイ・ミー」を好きな人は多い。オールタイムベストのアンケートでは、同じスティーヴン・キング原作の「ショーシャンクの空に」と並んで、必ず上位に入ってくる。この映画にインスパイアされた糸井重里さんが、「MOTHER」というRPGのゲームを作ったくらいの、強い影響力を持った作品だ。

そこには、古き良きアメリカの田舎町でくり広げられる、少年たちの一昼夜の冒険譚が描かれている。人々のノスタルジーを強烈に喚起するし、子供時代への憧憬を呼び覚ます。

しかし、ぼくにとっての「スタンド・バイ・ミー」は、そうした世間的な評価とはちょっと違う。ぼくにとってこの作品は、偉大な「ゲロ映画」なのである。人から「『スタンド・バイ・ミー』ってどんな映画?」と尋ねられると、必ず「ゲロの映画」と答える。この映画に出てくるゲロが、それほどインパクトが強かったのだ。

このゲロについて、もう少し詳しく説明する。