「キルラキル」というアニメが面白い。
どう面白いのかというと、「アニメ」という映像表現の集大成的な姿を見せてくれているのだ。

アニメというのは、「絵」をつなげた映像作品である。そのため、絵をたくさん描けば、動きはスムーズになり、きれいに見える。
しかし、絵をたくさん描くには、当然のことながら手間や時間がかかる。そのため、描ける絵の枚数には限りがある。

それゆえ、アニメというのは「いかに少ない枚数で飽きさせずダイナミックな映像を作るか」というのが制作のテーマとなった。特に、アニメがたくさん作られ、数多くのヒット作が生まれた70年代に、このテーマは突き詰められ、さまざまな新しい技法が生み出された。

そんな、古き良き伝統技法をあえて多用し、そこに現代的な技法を融合させているところに、この「キルラキル」という作品の面白さはある。「表現方法」というものに非常に自覚的で、とても凝っているのだ。

それでは、「キルラキル」はどのようないにしえの技法を採り入れているのか? 今回は、そこのところを可能な限り掘り下げていきたい。