ぼくは、昔バラエティ番組の放送作家をしていた。だから、やらせは当時から数え切れないくらいたくさんあって、「ほこ×たて」の一件は氷山の一角に過ぎないことを知っている。やらせは、少なくともぼくがかかわっていたバラエティ番組業界では、当たり前のように横行している「表現手法」なのだ。
そう、今「手法」と書いたけれども、これは制作者たちの間ではすでに番組の作り方の一つとして定着している。それも、単に「当たり前」のこととして認められているだけではなく、積極的に行うべき「技」として、奨励すらされているのである。
バラエティ業界では、やらせのことを「仕込み」という。この言葉には、「やらせ」という言葉が持つ
コメント
コメントを書くまずは元放送作家としてやらせの実態について語っていただいたことについて、相当言いづらかったと思いますが、記事にしていただき本当にありがとうございます。
さて、バラエティ離れというかTV離れをした、いち視聴者としての意見をすこし。
私がTV離れをした理由がまさにそれで、視聴者を小馬鹿にしていることが透けて見えて不快になるからです。
私の父もバラエティ嫌いなのですが、それでも見る番組があります。
笑点です。
初めから嘘だとわかっているので、かまえることなく安心して観れるのだそうです。
>>1
コメントありがとうございます。
小馬鹿にされるのを不快に感じて、バラエティを見ないという人も多いと思います。その意味で、バラエティ番組は、テレビの中でも一番大きな曲がり角に来ているのだなと思っています。
私も若い頃は優れたバラエティにある狂騒感や神がかった企画などに魅かれておりましたが、
気が付くとネット番組のぐだぐだトークなどの方が好きになってたりします。
ネット的なぐだぐだ番組をテレビでもやってもいいと思うのですが、それでは視聴率取れないのでしょうかね……。
>>3
やっぱり視聴率至上主義の影響は大きいですね。
ですが、もうそれが機能しなくなっている。
そのため、視聴率に替わる新たな指標が必要となっているのですが、それを生み出せていないのが、テレビ業界全体の大きな悩みなのだと思います。