リノベーションの「コツ」は、まずは素材の風合いを活かす――ということである。
日本のマンションは、ほとんど鉄筋コンクリート造である。そのため、部屋の土台はコンクリートに覆われている。
そこで、「天井」はそのコンクリートの風合いを活かすのがいい。古いコンクリートの地肌をむき出しにして、ペンキを塗るのである。すると、建物の古さと、ペンキの新しさがほどよくブレンドされ、何とも言えない風合いを生み出す。このコンクリートの天井は、リノベーションの醍醐味の一つであろう。
次に「壁」だが、これは、天井とは逆に「断熱材」をつけた方がいい。というのも、コンクリートは熱伝導率が高いので、冬はとても冷たくなるからだ。寒い夜には、そこから冷蔵庫のような冷気を放出する。そのため、暖房をしても部屋がなかなか冷えなくなり、暖房代が高くなってしまう。
特に、古いマンションは冷えやすいなど、断熱材は、多少値が張っても取り