ハックルベリーに会いに行く
[質問]
こんばんは。都内に住む大学1年生の××と申します。この度、「もしドラ」と「もしイノ」を読み、マネジメントやイノベーションについてとても分かりやすく描かれていてとてもこの分野を面白いと思いました。僕は岩崎夏海さんの経歴に興味をもち質問したいと思いました。僕も建築を専攻しているのですが、特に意匠系の授業を学んでいると、自分よりも素晴らしい作品を作る同期を見て、追いつける気がしません。そこで、この本を読んで、「マネジメントと建築」を結びつけて、1番2番をとりたいと思うところもあるのですが、建築学科を卒業して別の業界にいった岩崎さんに、「どうして別の業界に進んだのか」、「学生時代にどのようなことをしていたのか」、「建築とマネジメントについて思うところ」があれば是非教えていただきたいです。
[回答]
どうして別の業界に進んだのかといえば、高校時代にテレビ業界に進みたいと思っていたのですが、大学には進学しておいた方がいいということで、親の勧めに従って東京芸大建築科に入りました。ですので、別の業界に進んだというよりも、そもそもの希望進路先に進んだという感覚です。大学の方が寄り道でした。
学生時代にどのようなことをしていたかといえば、東京芸大建築科は休みが異常に多い(課題による単位が大きいため拘束時間が極端に短い)ので、とにかくコンテンツを見たりしていたりしました。コンテンツとは、映画、テレビ、ゲーム、本、マンガです。これらにどっぷり浸かっていました。またアルバイト代わりにパチンコもしていました。セミプロで月に10万くらい稼いでいました。大学の同級生とは割と親しく、朝まで飲んだり、ドライブで遠出したりしていました。けっこうキャンパスライフを謳歌していたかもしれません。バブルのど真ん中だったので、非常に楽だったし楽しかったですね。
建築とマネジメントについて思うところ……というのは特にありませんが、建築家には政治力がなければなれないと思い、ぼくには向いていない職業だと痛感しました。今でもその気持ちは変わりません。ぼくには職業建築家は絶対に無理です。ですが、家を建てるセンスはあると思うので、いつか自分の家を建ててみたいとも思っています。
建築にマネジメントを活かすとなると、自己マネジメントで自分の能力を高めることくらいではないでしょうか。大学時代では向き不向きはすでに決定されていますが、能力はちっとも決定されていないので、同期に劣っているという感覚を抱いたことはありません。追いつける気がしないというのは、おそらく勘違いだと思います。
[質問]
以前ハックルさんが語っていた、状況をコントロールしようとせず「来た球を打つ」ような受け入れる心と、「妥協」の違いとはどのような点でしょうか。
[回答]
「妥協」というのは、例えば「インコースの球を引っ張りたい」という欲求があって、しかしアウトコースに来たから次善の策で「流し打った」というような状況だと思います。「来た球を打つ」というのは、どういう打ち方をするのかはあらかじめ決めずに、インコースに来たら引っ張るし、アウトコースに来たら流し打つというような状態です。何かを希望しないという心持ちが、来た球を打つということだと思います。
[質問]
人が人に対して「あいつ痛いわ~」とか「俺、痛いな~」と思う瞬間ってあると思うんですが、そんな風に何か腫れ物に触るような人間には、どういった人物特徴がありますか?また、腫れ物に触られないような人間になるためにそこから脱却を図りたい場合どうしたらいいですか?
[回答]
「あいつ痛いわあ」と思われるのはただ一つ、空気の読めていないときだけです。だから、そこから脱却するには空気を読むことです。それだけです。
[質問]
TBSテレビでやっているドラマ『わたしを離さないで』が面白いです。
これは小説が元になっているので構成もしっかりしていて大人の鑑賞にも堪えられます。
しかし話が暗いせいもあり視聴率はさほどでもありません。
テレビドラマに期待する時代ではないのかもしれませんが、今後テレビドラマはどうなっていくと思われますか?
[回答]
テレビドラマは今後お金を払ってみる、つまりペイパービューが主流になるかと思います。これはアメリカでは今や当たり前ですが日本にも根づくと予想しています。
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