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第324回 ドライなのかウェットなのかわからないウラガワ(3)
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第324回 ドライなのかウェットなのかわからないウラガワ(3)

2022-06-30 17:00

    オンナのウラガワ ~名器大作戦~

    ◆もくじ◆

    ・ドライなのかウェットなのかわからないウラガワ(3)

    ・最近の志麻子さん 
     『岡山女』新装版、単行本『煉獄蝶々』発売中
     『5分で読める! ぞぞぞっとする怖いはなし』に寄稿
     『週刊大衆』で「熟成肉女 召し上がれ」連載中
     「カクヨム」で田原総一朗・二次創作小説を発表
     『でえれえ、やっちもねえ』角川ホラー文庫より発売中

     カドカワ・ミニッツブック版「オンナのウラガワ」配信中
     MXTV「5時に夢中!」レギュラー出演中

    ・著者プロフィール

    ===

    「ドライなのかウェットなのか、見方は分かれる」ものごとも多いもの。

    前回書いた、シンガポールの有名バーAにいるバーテンダーのUくんのこと。
    ただもう彼に目の前でカクテルを作ってほしい。
    ある任侠の世界出身の作家さんが書いておられたエピソードも思い出すところ。

    ところでこのUくんの話を何人かにしたところ、様々なご意見ご感想をいただいた。


    ※担当者の不調により更新が長く滞り大変申し訳ございませんでした。
    順次記事公開いたします。

    バックナンバーはこちらから↓
    http://ch.nicovideo.jp/iwaishimako/blomaga

    2014年11月~20年12月のバックナンバーは、「月別アーカイブ」の欄からご覧ください。
    2021年1月「ゆるく共存していくことを考えさせられるウラガワ
    2月「いつの間にか入り込む怖いもののウラガワ
    3月「もはや共存するしかないあれこれのウラガワ
    4月「変わらぬもの、変わりゆくもののウラガワ
    5月「子どもっぽい大人、大人になっても子どもな人のウラガワ
    6月「ドライになり切れないウェットな物事のウラガワ
    7月「ホラーの夏なので怖い怪談実話なウラガワ
    8月「夏といえばの怖い話・奇妙な話のウラガワ
    9月「歳を取れば大人になれるわけではないウラガワ
    10月「この歳になって初めて知ることもあるウラガワ
    11月「「どこで逸れたんだろう」と考えてしまうウラガワ
    12月「人生そのものがお楽しみ会のウラガワ
    2022年1月「まだ楽観視できない未来を思うウラガワ
    2月「記憶が混乱するアレコレのウラガワ
    3月「どうしても心残りなウラガワ
    4月「心残りな事件の男たちのウラガワ
    5月「好きと心地よいは違う、温度差を感じるウラガワ


    ※2014年10月以前のバックナンバーをご購入希望の方は、本メルマガ下部記載の担当者までお知らせください。リストは下記です。

    2013年7月~12月 名器手術のウラガワ/エロ界の“あきらめの悪さ”のウラガワ/エロとホラーと風俗嬢のウラガワ/風俗店のパーティーで聞いたウラガワ/エロ話のつもりが怖い話なウラガワ/風俗店の決起集会のウラガワ
    2014年1月~10月 ベトナムはホーチミンでのウラガワ/ベトナムの愛人のウラガワ/永遠のつかの間のウラガワ ~韓国の夫、ベトナムの愛人~/浮気夫を追いかけて行ったソウルでのウラガワ/韓国の絶倫男とのウラガワ​/ソウルの新愛人のウラガワ​/風俗嬢の順位競争のウラガワ​/夏本番! 怪談エピソードの数々のウラガワ​/「大人の夏休みの日記」なウラガワ​/その道のプロな男たちのウラガワ​

    ===
     
     じめじめした季節、湿気の多い月になったが、季節を問わずウェットな感情や関係、湿った感じのするあれこれはある。では、ドライな間柄が最高か、ドライになれたら最上か、といえば何か違う。多少の湿り気は、まさに潤い。

     そんな六月は、「ドライなのかウェットなのか、見方は分かれる」「ドライな中にウェットさがあり、ウェットと思わせてかなりドライ」みたいな話を書いてきた。

                        ※

     前回、シンガポールの有名バーAにいる美男バーテンダーUくんに会うためだけに渡航するぞ、という話を書いた。彼と何かしたい、付き合いたいなんて下心はなく、ただもう彼に目の前でカクテルを作ってほしい。
     その瞬間、大好きな海外旅行が何年もできずにいたこと、シンガポールに行きたくて悶々し続けた日々が去来し、感無量となるだろう。もともと、バーAはお気に入りだった。

     そして、画像と動画でしか見られなかったUくんが実在したことに、私は夢ではなく現実に感謝を捧げる。……今回はその続きではないのだが、補足っぽいことを書く。

     ある任侠の世界出身の人気作家さんが、こんな話を書いておられた。この話、大好き。

     とある社長がまだそんな金持ちでなかった頃、結婚記念日を祝うため中級レストランで食事し、妻に薔薇の花束を贈った。毎年、それが記念日の恒例行事となった。

     社長は成功し、もっと高級なレストランで食事もできるし、もっと高価な贈り物もできるようになったが、その店と花束にこだわり続けた。妻も、もっと高い店や贈り物をと望むこともなく、変らぬ記念日を楽しみにしていた。

     実はそのレストラン、経営難で廃業しますと、店長がこっそり社長に告げたことがあった。すると社長は

     
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