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木野龍逸の「ニッポン・リークス」
2014/12/23(No.020)
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[目次]
1.東電福島第一原発事故トピック
批判の嵐の中、南相馬市の避難勧奨地点が解除━━またもや形だけの住民説明会
2.気になる原発事故ニュース
3.編集後記
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1.東電福島第一原発事故トピック
批判の嵐の中、南相馬市の避難勧奨地点が解除━━またもや形だけの住民説明会
<年末に避難勧奨地点を解除>
政府の原子力災害現地対策本部は、衆議院選挙から1週間後の2014年12月21日、南相馬市の特定避難勧奨地点に関する住民説明会を開催し、年の瀬に押し迫った28日に解除することを伝えた。川内村、伊達市ではすでに解除されているため、これで特定避難勧奨地点はすべて解除されることになる。
住民からは解除は時期尚早という声が最後まで出続け、時折、怒りの怒号が飛ぶなど説明会は混乱の様相を呈した。最後まで「住民の意見を聞きながらやろうとしてるのに、一方的なこんなやり方はない」などと批判する声はやまなかったが、国側は「今日はいろいろな形でご意見たまわった」(高木陽介・経産副大臣/原子力災害現地対策本部本部長)、「除染などしながら、28日解除は決めさせていただきたい」(後藤収・原子力災害現地対策本部副本部長)などとして押し切った。
南相馬市では、2011年7月21日に特定避難勧奨地点の指定が始まり、これまでに152世帯が指定されていた。政府は当初、今年10月の解除を目指して、10月に続けて3回の住民説明会を開催したが、強い反対を受けた形をとって延期していた。
反発は今でも続いており、説明会の最後に桜井勝延市長は「残念だが、合意していない中でこのような発表があった」と苦渋の思いを吐露した上で、「(今後は)話し合いを続けて皆さんが困っている状況を伝えないといけない」と、政府への要請を続けていく考えを述べた。
説明会で配付された資料には明確に、「12月28に指定解除することといたします」と記載されおり、解除が決定事項であったことを示していた。そして桜井市長の言葉からは、指定解除にあたって地元住民はもちろん、自治体の同意も不要であることがわかった。
現在、特定避難勧奨地点は精神的賠償として月額10万円が支払われているが、解除後は3か月で打ち切りになる。政府は以前から、解除は帰還を強制するものではないと繰り返しているが、兵糧攻めのような状況の中で戻らざるをえない避難者も出てくると予想される。
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