ひとりで本を読むようになったのはいくつの時だっただろう。赤ん坊の頃には読み聞かせもして貰ったと思うけれど、記憶の底に沈殿してしまっていて今となっては掘り起こすことはできない。その後3歳のときには弟が、6歳のときには妹がそれぞれ生まれていたから割と早いうちにひとりで本のページを捲り、想像の向こうに広がる無限の世界を旅する習慣がついていたのかもしれない。