花冷えの激しい雨が上がったと同時に、雲の切れ間から熱い太陽が顔を出した。もう春休みなのだろうか。浜に出ると近所の子供たちが一足先に砂浜を走り回っていた。

 比較的子供が多い(気がする)この集落で暮らしているとそんな印象はないけれど、ここ横須賀市は全国で最も人口が減少している都市だそうだ。日本が調査開始以来初の人口減少を発表した先日の国勢調査の後にも、首都圏では異例とも言える2万軒の空き家を抱えていると報道されていた。現役世代の市外流出で人口構成比率でも高齢者だけが急激に増加。長年のハコモノ行政で莫大な借金を抱えているにも関わらず、市内産業は軒並み衰退。税収は激減の一途を辿り今や「第二の夕張」とも言われているという。日本全体が抱える人口減少、少子高齢化にいち早く直面している自治体のひとつなのだそうだ。