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マクガイヤーチャンネル 第179号 【『ハン・ソロ』は面白いけれどちゃんと終わってない感じ】
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マクガイヤーチャンネル 第179号 【『ハン・ソロ』は面白いけれどちゃんと終わってない感じ】

2018-07-11 07:00
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    マクガイヤーチャンネル 第179号 2018/7/11
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    おはようございます。マツダイラーです。

    先日の放送「最近のマクガイヤー 2018年7月号」」は如何だったでしょうか?

    一人でニコ生を行うのは久しぶりだったのですが、わりと喋りたいことを喋れて満足しております。

    『ブリグズビーベア』『カメラを止めるな』『オンリー・ザ・ブレイブ』は絶対観といた方が良いよ!

    あと、LDHにはマジでトム・クルーズ級のシネフィルがいると思いますよ。



    マクガイヤーチャンネルの今後の放送予定は以下のようになっております。



    ○7月28日(土)20時~「ゾイド大特集」

    2018年6月より、久しぶりの「ゾイド」新シリーズである「ゾイドワイルド」の展開がアナウンスされています。6/23頃から新しいキットが発売される共に、7/7より新アニメ『ゾイドワイルド』も放送されるそうです。

    ゾイドといえば昭和の一期と平成の二期それぞれで大人気を誇ったシリーズですが、いよいよ復活して三期目の歴史を紡ぐことができるのかどうか、メカボニカやスタリアスの頃から親しんでいた自分としては、気が気ではありません。

    そこで、これまでのゾイドの歴史を振り返ると共に、ゾイドの魅力について語る放送を行ないます。

    今回は主に昭和ゾイドについて語ることになります。

    ゲストとして、YouTube動画などで活躍しているじろす(https://twitter.com/jiros_zoids)さんに出て頂く予定です。

    虹野ういろう(https://twitter.com/Willow2nd)おじさんもきっとまた出てくれるよ!



    ○8月5日(日)20時~「ここがヘンだよ! 細田守と『未来のミライ』」

    7/20より細田守3年ぶりの長編アニメーション映画『未来のミライ』が公開されます。

    細田守といえば、「ポスト宮崎駿」と評されるアニメ監督の一人です。東映動画や日テレとのつながり、スタジオジブリへの「出向」、版権映画での「本家越え」、自身の製作会社の設立……等々、国民的アニメ映画監督候補としての「資格」にも事欠きません。

    そして同じく「ポスト宮崎駿」と評される新海誠と同様に、川村元気プロデューサーと組んで以降、作風に変化が生じた監督でもあります。

    そこで、これまでの細田守作品や細田作品の特徴を振り返りつつ、『未来のミライ』について解説する放送を行います。

    アシスタントとして編集者のしまさんが出演予定です。



    ○8月18日(土)20時~「俺たちも昆活しようぜ! 昆虫大特集」

    7/13~10/8まで上野の科学博物館で昆虫特別展も開催されます。

    夏といえば海に山に恐竜、そして昆虫! いま、昆虫が熱い!!

    ……というわけで、今年の夏のマクガイヤーチャンネルは昆虫を大特集する放送を行ないます。

    昆虫に詳しいお友達の佐々木剛さん(https://twitter.com/weaponshouwa)をお呼びして、昆虫の魅力について語り合う予定です。





    ○Facebookにてグループを作っています。

    観覧をご希望の際はこちらに参加をお願いします。

    https://www.facebook.com/groups/1719467311709301

    (Facebookでの活動履歴が少ない場合は参加を認証しない場合があります)



    ○コミケで頒布した『大長編ドラえもん』解説本ですが、↓で通販しております。ご利用下さい。

    https://yamadareiji.thebase.in/items/9429081





    さて今回のブロマガですが、ニコ生で喋った映画『ハン・ソロ』についてまとめのような文章を書かせて下さい。


    ●『ハン・ソロ』とは

    いきなり自分の話で恐縮なのですが、子供の頃憧れていたヒーローが3人います。

    マクガイバーとジャスピオンとコブラです。

    それぞれ『冒険野郎マクガイバー』『巨獣特捜ジャスピオン』『コブラ』の主人公なわけですが、ジャスピオンとコブラには共通点があります。どちらも宇宙海賊――ぶっちゃけハン・ソロをモデル(の一つ)にしているキャラクターです。組織に属さないアウトローで、(女性の)相棒がいて、宇宙船を駆って宇宙を駆け巡りつつ、軽口を叩きながら時に義賊的な行動をするところなど、そっくりです。時代劇や西部劇要素を含んだスペオペという点も共通しています。

    故に、『ハン・ソロ』を主役としたスピンオフ映画に、期待を通り越して当然という思いを抱いていました。そりゃ、今後100年「スター・ウォーズ」というコンテンツで商売していくなら作るでしょうよという感じです。しかも奇跡のように面白かった『21ジャンプストリート』『LEGOムービー』のフィル・ロード&クリス・ミラーが監督するというではありませんか。若きハン・ソロの三部作として作ったってええんやで!


    ……その後、監督交代の報に失望したものの、実際に鑑賞してみると、自分は大いに愉しみました。色々とおかしなところのあった『ローグ・ワン』より面白かったし、おっさん接待映画のような『フォースの覚醒』より満足しました。



    ●ハン・ソロのオリジンストーリーに必要なものは全部ある

    『ハン・ソロ』は、田舎の中途半端なヤンキーみたいな若者が「ハン・ソロ」と呼ばれる一流のアウトローになるまでを描く――ハン・ソロのオリジン・ストーリーとして作られています。

    だから、皆が「ハン・ソロのオリジン・ストーリー」に求めるものは全部あります。


    ・ハンがファルコン号をどのように手に入れたか

    ・ハンとチューバッカがどのようなきっかけで相棒となったか

    ・パーセクは距離の単位なのに「ケッセルランを12パーセク」とはどういった意味か

    ・ハンの銃はハンドガンなのにスコープがついているのは何故か

    ……等々がしっかり描かれます。ハンとチューバッカが二人とも裸になり、一緒にシャワーを浴びるシーンは、やはりこの二人は性(や種族)を越えた相棒なのだなという象徴的なシーンです。


    また、

    ・エピソード8でも出てきたファジーダイス

    ・狭い隙間を宇宙船を縦にしてすり抜ける描写

    ・”I know”や” I Have A Good Feeling About This”に代表される名台詞

    もきっちり出てきます。


    デジャリックホロチェスからモンスターが2体失われる描写や、オーラ・シングやテラス・カシへの言及は、マニアなら号泣といったところでしょう。


    これらは、オリジネイターであるルーカス以外が「スター・ウォーズ」作品を作るときに、「正統性」を担保する上で必要な要素だったりします。結局は公式による二次創作に限りなく近い作品なので、観客を納得させるための「正統性」が必要なのです。

    とはいうものの、デジャリックホロチェスの場面では「2手3手先を読め」とテーマに関わる台詞を吐かせたり、ファルコン号の船内でハンとキーラとがキスする部屋が『帝国の逆襲』でレイアとキスする部屋と同じだったりと、単なるファンサービスではなく映画の本質にきちんと絡めているものが多かったりします。

    更に、長年ファンをやきもきさせていた「ハンが先に撃った問題」に明確な解決を与えているシーンが、映画としてのクライマックスだったりします。

    ここいら辺、脚本を務めたカスダン親子に賛辞を送りたいところです。



    ●ハン・ソロよりもハン・ソロらしいベケット

    面白いのは、本作に出てくる若きハン・ソロはどことなくイノセントな部分を抱える若者で、我々がEP4~7で知っているハン・ソロ――皮肉屋で雑で時に無慈悲で時に情熱的なアウトローであるハン・ソロに近いのは、どちらかといえばウディ・ハレルソン演じるトバイアス・ベケットであるという点です。

    オビ=ワンがルークの師匠であるように、本作でベケットはハンの師匠として振る舞います。つまり本作は、田舎のケツの青い若者が「ハン・ソロ」という一流アウトローになるという映画なのです。「ソロ」という名前を得るシーンが象徴的に描かれるあたり、作り手はこのことに自覚的です。

     
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