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【第351号】追悼 藤子不二雄Ⓐ FとⒶの違いと二面性
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【第351号】追悼 藤子不二雄Ⓐ FとⒶの違いと二面性

2022-04-20 07:00
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    マクガイヤーチャンネル 第351号 2022/4/20
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    おはようございます。マクガイヤーです。

    あと二週間を乗り切れば待望のゴールデンウィークです。

    休むぞ! 休みまくるぞ!!



    マクガイヤーチャンネルの今後の放送予定は以下のようになっております。



    〇4月24日(日)19時~「シン・ワクチンvsニッポン」

    2016年末に放送したワクチン解説回「ニッポン対ワクチン」から約5年、新型コロナウイルスのパンデミックが世界を襲うと共に、mRNAワクチンが人類史上初めて実用化されました。他にもDNAワクチンやウイルスベクターワクチンといった新しいワクチンが続々と実用化されつつあり、人類はパンデミックによる絶滅を乗り越える科学技術を手に入れたといって良いでしょう。

    3回目のワクチン接種も始まりました。HPVワクチン接種に行政がおよび腰だった数年前とはえらい違いです。一方で反ワクチン運動やワクチンやパンデミックそのものに対する陰謀論といった、古くて新しいムーブメントも盛り上がっています。また、先進国を優先するワクチン供給体制のままでは、近い将来に新型コロナウイルスの新しい変異株が途上国のどこかで永続的に生まれる可能性があることが示唆されています。人類はパンデミックを乗り越える科学技術を持ちながら、人類が人類であるが故にその技術を上手く使えないことで、パンデミックに苦しんでいるわけです。


    そこで、改めてワクチンについて解説すると共に、最近のトピックを紹介するようなニコ生をお送りします。「ニッポン対ワクチン」の続編としてお楽しみ下さい。


    ゲストとして編集者のしまさん(https://twitter.com/shimashima90pun)をお迎えしてお送り致致します。



    〇5月16日(月)19時~「イケてるおじさんのイケてるMODEROID(仮)」

    グッドスマイルカンパニーから展開されているプラスチックモデルシリーズ「MODEROID」が盛り上がっています。

    コロナ禍や転売で買えないガンプラや、ひと昔前だったら商品化できなかった美少女プラモも盛り上がっているのですが、自分のようなアラフィフおじさんとしては、ゼオライマー、パトレイバー、グランゾート、レイアース……と、まるでスーパーロボット大戦のような商品ラインナップの「MODEROID」シリーズに注目せざるを得ません。ED-209やタックコムのような80年代映画のロボットや車両をプラモ化してくれるのも有難いです。

    そこで、お友達の虹野ういろうさん(https://twitter.com/Willow2nd)の持ち込み企画として、「MODEROID」の成り立ちから現在までを解説するようなニコ生をお送りします。

    おっさんがプラモについてキャーキャー語る楽しい回になると思います。



    〇5月23日(月)19時~「『シン・ウルトラマン』と庵野秀明、あるいは、そんなに人間が好きになったのか庵野秀明」

    5月13日より映画『シン・ウルトラマン』が公開されます。特撮テレビドラマ『ウルトラマン』を現在の時代に置き換えつつ、『シン・ゴジラ』『シン・仮面ライダー』と同じく、製作・脚本を務める庵野秀明が「シン」をつけて「リブート」する特撮映画作品です。『シン・ウルトラマン』の監督は樋口真嗣ですが、庵野秀明のあれやこれやが重要な役割を果たす作品になることは間違いないでしょう。


    そこで、庵野秀明と『ウルトラマン』のこれまでについて振り返りつつ、『シン・ウルトラマン』について解説するような放送を行います。


    ゲストとして舞台女優の桜木ゆいさん(https://twitter.com/sakuramauyoru)をお迎えしてお送り致します。



    〇藤子不二雄Ⓐ、藤子・F・不二雄の作品評論・解説本の通販をしています

    当ブロマガの連載をまとめた藤子不二雄Ⓐ作品評論・解説本『本当はFより面白い藤子不二雄Ⓐの話~~童貞と変身と文学青年~~』の通販をしております。

    https://macgyer.base.shop/items/19751109


    また、売り切れになっていた『大長編ドラえもん』解説本『大長編ドラえもん徹底解説〜科学と冒険小説と創世記からよむ藤子・F・不二雄〜』ですが、この度電子書籍としてpdfファイルを販売することになりました。

    https://macgyer.base.shop/items/25929849


    合わせてお楽しみ下さい。





    さて、本日のブロマガですが、先日亡くなった藤子不二雄Ⓐについて書かせて下さい。



    ●Ⓐの死

    4月7日、藤子不二雄Ⓐこと安孫子素雄が亡くなりました。いや、自分を含む多くの藤子作品の者にとっては、元藤子不二雄こと安孫子素雄こと藤子不二雄Ⓐ、と表記した方が良いでしょう。いつかこの日が来るだろうなあと思ってましたが、いざ来ると感慨深いです。

    肉も魚も食べず煙草もやらない藤子不二雄Ⓐ(以後Ⓐ)は、他のトキワ荘メンバーと異なり、老いても健康というイメージでしたが、78歳になった2012年には大腸がん、翌13年には腸閉塞を患いました。15年に心不全を患って以降は、コミックエッセイである『PARマンの情熱的な日々』を休載し、以後漫画作品を描きませんでした。

    18年には『藤子不二雄A&西原理恵子の人生ことわざ面白“漫”辞典』を西原理恵子との共著で出版しました。Ⓐはエッセイを担当しているのですが、巻末に収録された西原との対談の中で「これが最後の本になると思うので、ぜひたくさんの人に見てもらいたい」などと発言しており、Ⓐがそう遠くない未来での自分の死を覚悟していることがはっきりと分かり、ちょっと切なくなったことを覚えています。その直後に「それにはやっぱり西原さんの『出せば必ずベストセラーになる』お力も拝借して(笑)。」などと続けており、冗談半分な発言であることが分かるのですが。


    ●FとⒶの違いとは

    一時、絵柄の違いに加えて、児童漫画にバックグラウンドを置いている(ようにみえる)藤子・F・不二雄(以下F)を「白い藤子」、ホラーやダーク・ファンタジーの世界を描く機会が比較的多いⒶのことを「黒い藤子」と呼ぶ風潮がありましたが、これは一面的すぎるものの見方です。

    FはSF短編としてⒶ以上にブラックで救いのないオチを用意した作品を描いています。一方でⒶ作品は、ブラック・ユーモア作品として救いの無いオチを描く時も、根底にあるのは人と人との信頼や友情であったり、それらが裏切られた上での孤独だったりします。

    また、時にシニカルでクールで落語的な無駄のないコマ割りをするF作品に対し、Ⓐ作品は、絵のタッチの使い分けや、「ギニャー!」、「ンマーイ!」、「キャバキャバ!」、「ニャリーン!」……といった凝った漫画的な擬音の使用(いわゆる漫符)など、デザイン的な漫画的演出がF作品より豊富だったりします。

    なによりも自分が二人の大きな違いとして感じるのは、作品から滲み出る世界観――二人が世の中に対して感じる価値観の違いです。


    ●FとⒶの世界観の違い

    F作品の世界観で最も特徴的なのは「別の世界」への憧れや熱中です。

    『大長編ドラえもん』では、のび太がドラえもんのひみつ道具の力を使って、自分達の国や秘密基地といった「別の世界」を作ることが大冒険のきっかけになります。より自由度の高いSF短編では、鉄道模型のジオラマに入り込んでしまう『四畳半SL旅行』や、死んだ幼馴染の魂がミニチュアの家具と共に成長していた『山寺グラフィティ』が印象深いです。通常の『ドラえもん』でも、「ミニチュア製造カメラ」や「スモールライト」から、「入りこみ鏡」や「地球セット」まで、「別の世界」を作りそこで遊ぶ話は数えきれないほどあります。もっといえば、のび太の四畳半は「タイムマシン」や「どこでもドア」などで常に「別の世界」に通じているともいえます。

     
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