・政府は23日、生前退位の意向を強くにじませた天皇陛下のお気持ち表明を受け、新たに「天皇の公務の負担軽減等に関する有識者会議」を設置すると発表した。
「天皇の公務の負担軽減等に関する有識者会議」メンバー
今井敬・経団連名誉会長
小幡純子・上智大法科大学院教授(行政法)
清家篤・慶応義塾長(労働経済学)
御厨貴・東大名誉教授(日本政治史)
宮崎緑・千葉商科大教授(国際政治学)
山内昌之・東大名誉教授(国際関係史)
座長に今井氏を充てる方向だ。
・何故、このメンバーか。
答えはすごく簡単である。政府の方針をもっともらしい理屈をつけた答申をだしてくれ
るからである。専門的知見があるからではない。恒久的雰囲気を与えてくれる井戸端会議、そして結論は安倍氏の意向そのものでしかない。
・朝日新聞は次の解説をつけた。
「いずれも政府の有識者会議や審議会などの常連のメンバーだ
コメント
コメントを書く生前退位問題は、大きく見れば、天皇制賛成者も反対者も異口同音で賛成しているから、圧倒的賛成者を得ているようである。詳細に分析していくと、現天皇に限定しているから、本来は反対のものも賛成しているといえる。
象徴天皇の行為をどのように限定するかによって大きな差が出てくるのは否定できないが、高齢による健康問題が賛成の重要な要素であるとすれば、天皇の国事行為が、国家の三権行為にとって何人も犯し得ない必要不可欠な行為ということになる。必要不可欠な行為が、象徴天皇に欠かせないとすれば、天皇は国権の最高権威者になってしまう。最高権威者でなく儀式的なものであれば、摂政制度において皇太子が代行して象徴的天皇の役目が果てせないか、疑義の生じるところである。
茶番劇と言えば、先日の辺野古裁判も悪質な茶番劇でした。
生前退位問題の有識者の一人、山内昌之氏ですが、私は20年ほど前に彼の講演を聴いて驚いたことがあります。タイトルは中東問題でした。講演の終わりに質疑応答があり、或る講演参加者が「中東問題は全てはイスラエルの横暴に起因するのではないか?」との質問に彼はそのように問題を単純化することは学者の役割を否定することだ」と答えて不快感を現わしてました。なれば、E=MC2の式を世に出したアインスタインは学者ではないということになると私は不快感を抱きながら会場を後にしたことを思いだしています。
故白洲次郎は、私の好きな人物ではないが、良いことを言っています。「日本の保守系の政治家にはプリンシプルが無い」と。彼の言うプリンシプルは私の考えでは「最低限の知性」でしょう。新聞が報道するように「これらの有識者が権威なら日本の権威の意味は「ボケ老人」ということになりますね。
こういった国が英米の横暴と不条理に対して主権維持を最優先して対抗している中国と北朝鮮と睨み合い張り合うのですから本当に大丈夫かなと思わざるを得ません。