A事実関係:
米東部ペンシルベニア州ピッツバーグのシナゴーグ(ユダヤ教会堂)銃撃事件で、連邦捜査局(FBI)は27日、死者が11人に上り、負傷者は6人で、うち4人が突入した警察官だと発表した。ユダヤ人を標的とした憎悪犯罪(ヘイトクライム)として、現場で拘束したロバート・バウアーズ容疑者(46)を追及している。
米ユダヤ人団体は「ユダヤ人社会を標的にした米国史上最悪規模の事件」と非難。
B:関連論評WP:「米国の反ユダヤ主義が悪化(American anti-Semitism: It’s getting worse)
・我々はこの事件を米国内の他の事件と無関係な孤立した事件とみなしてはならない。
・米国において反ユダヤ主義は増加傾向にある。
・二月名誉毀損防止同盟(Anti-Defamation League 略称ADL)は年次報告書を出したが、
2017年
コメント
コメントを書く9.11が起きた時、被害者遺族に「攻撃された理由を考えたことがあるか」と恐る々々尋ねるインタビュアーが「(米国人に対して)無礼な質問だ!」と逆ギレされていた。その雰囲気がこのWP論評にも漂っている気がする。
「ユダヤ人社会を批判する者、敵対する者は無条件に悪人と決め付けていい。それだけの理由があるのは誰でも知っている。以上」━そうではない、踏み込んだ論評は立ち所に抹消されるだろう。
イスラエルの止まないガザへの空爆、銃撃、死傷者多数は つい先週もニュースになっていたが、そうした「イスラエルのパレスチナ不法占領やパレスチナ弾圧を口にする者や言及する記事は皆無だ...『反ユダヤ主義』と言う言葉は、イスラエルにとって、『この印籠が目に入らぬか』なのである」(天木直人氏メルマガ)
Tips:
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先般亡くなった米国の文豪フィリップ・ロスはユダヤ人。彼は小説「プロット アゲインスト アメリカ」で1930年代の米国に於ける反ユダヤ主義の恐ろしさを詳細に描いている。
戦後、ベストセラーになった「死者と裸者」は太平洋戦争の最前線でユダヤ人兵士が白人兵士に過酷な嫌がらせを受けるのを克明に描いている。
自動車王のフォードはユダヤ人批判の本を出し、その本がナチの親衛隊のバイブルになっている。
冒頭のフィリップ・ロスは無神の共産主義者と無神の資本主義者が問題であって、前者はユダヤ人のレーニン、後者はユダヤ人のロスチャイルドをイメージして述べたものと私は解釈している。
庶民のユダヤ人は神を信じて居るだけで、「シオンの長者のプロトコル」なんてウオール街を牛耳る無神のユダヤ人だけが教本にしているだけだ、フィリップ・ロスは云わんばかりだ。
私はそう主張するフィリップ・ロスが好きです。
とは言え、問題の底は深い。キリストを信じないユダヤ人がキリストを信じる人のそばで堂々と自己主張すれば、テーマが関係なくとも違和感を感じるのではなかろうか。私みたいな神を信じない仏教徒でも想像できる。
米国のキリスト教徒の白人はユダヤ人を黒人を見る視線と同じ視線で見ることがあるのではないだろうか。多民族、他宗教の米国は大変な問題を抱えている。
ユダヤ問題は、さまざまな書物を見ても、私にはよくわからない。
現象的に見れば,極右、ネオナチの問題とされてきた問題が、欧州で被害が拡散し、危険を避けようとして、欧州からイスラエルに移住を始めた人が多くなっている。欧州同様に米国にも広がり、近年はイスラエルに対する反発するアラブ系住民、難民やイスラム過激思想に感化されたものによる犯行が増え続けている。
人口的に圧倒的に多数のイスラム系と少数者のユダヤ系の対立は根深く、白人至上主義者が反ユダヤとして増えているということは、何もユダヤ人だけに限られるものではない。有色人種すなわち日本人を含むアジア系、インド系、アラブ系、アフリカ系などすべてが対象であり、日本人は対象外と考えたら大きな誤りなのでしょう。