• このエントリーをはてなブックマークに追加
世界経済GDPでは、中国は購買力ベースで米国を抜いた。輸出額でも中国は米国を抜いた。だが金融では米国が圧倒的に強い。BRICS貿易決済で自国通貨の割合を高める動き。特に中国。国際銀行間通信協会SWIFTの割合昨年3月2.26%、今年3月4.69%
閉じる
閉じる

新しい記事を投稿しました。シェアして読者に伝えましょう

×

世界経済GDPでは、中国は購買力ベースで米国を抜いた。輸出額でも中国は米国を抜いた。だが金融では米国が圧倒的に強い。BRICS貿易決済で自国通貨の割合を高める動き。特に中国。国際銀行間通信協会SWIFTの割合昨年3月2.26%、今年3月4.69%

2024-06-05 06:11
  • 10

世界経済GDPでは、中国は購買力ベースで米国を抜いた。
 貿易では輸出はつぎのとおりである。‘CIA world factbook)
1         China         $3,716,000,000,000           2022 est.
2         United States       $3,018,000,000,000           2022 est.
3         Germany              $2,060,000,000,000           2022 est.
4         United Kingdom   $1,024,000,000,000           2022 est.
5         France            $1,013,000,000,000             2022 est.
6  

この記事は有料です。記事を購読すると、続きをお読みいただけます。
ニコニコポイントで購入

続きを読みたい方は、ニコニコポイントで記事を購入できます。

入会して購読

この記事は過去記事の為、今入会しても読めません。ニコニコポイントでご購入下さい。

コメント コメントを書く

中國、ロシアの貿易の実態をつかめないので、JETROの数字で実態を見てみた

中國の貿易の実態は2023年度減少。ロシア、ASEANとの貿易関係は増加強化された。

輸出 3兆4221億ドル(-5.1%)輸入2兆5635億ドル(-5.6%)
8586億ドルの黒字であるが、消費が極めて低調

輸出国 一位米国5060億ドル(-13%)二位香港2787億ドル(-7,8%)
    三位日本1581(-8,7%) 
    ロシアは7位1114億ドル(+46%)
    10位まででロシアだけ増加
輸入  一位台湾2004億ドル(-16.6%)二位米国1661億ドル(-6,5%)
    三位韓国1625億ドル(18.8%) 四位日本1608億ドル(-13%)
    消費低調

ロシアの輸出入
輸出 1674億ドル(-28.3%)の5251億ドル
輸入  298億ドル(+11.7%)の2851億ドル
貿易黒字は1400億ドルであるが、前年の黒字より3372億ドル減少

中國、ロシアとも両国の貿易が増えているが貿易黒字は減っている。はっきり言えば両国間の貿易を増やさなければ経済が縮小するということでもある。日米韓欧など先進国との貿易比重が高く中國・ロシア中心の経済に切り替えていくことは言葉では簡単に言えるが、実行という点では容易なことではない。

No.2 5ヶ月前

>>2訂正
ロシアの輸出5251億ドルは4251億ドルに訂正します。

No.3 5ヶ月前

孫崎先生が紹介された論考によると、基本的に次の事実があげられている。

①プーチン大統領が、 2023年の両国間(*中露)の貿易額が約25%増加し、2270億ドルを超えると述べたことも注目に値する。また、プーチン大統領は、両国間の二国間貿易の90%がルーブルおよび/または人民元で行われていることを強調した。

②プーチン大統領の発言は明らかに中国指導部だけでなく、「世界の大多数」あるいは南半球にも向けられており、最近ますます支持を集めている脱ドル化など、中露の世界的な共同イニシアチブを促進することを意図していた。

③実際、プーチン大統領の訪問中に、米国財務省の最新データに基づく計算によると、北京は第1四半期に米国債と政府機関債を合わせて合計533億ドルを売却したと発表されたことは、おそらく偶然ではないだろう。中国の保有資産の保管国とみなされることが多いベルギーも、同じ期間に220億ドルの米国債を処分した。これらの数字は、中国が引き続き脱ドル化に取り組んでいることを強調している。

2024年3月現在、中国の決済の半分以上(52.9%)は人民元で決済され、42.8%は米ドルで決済されている。

④さらに、中国人民銀行が発表したデータによると、中国の金準備高は2023年第4四半期の2235.39トンから2024年第1四半期には2264.87トンに増加した。これは過去5年間のシェアの2倍である。

ゴールドマン・サックスによると、外国人が人民元建て資産の取引に意欲的になっていることが、引き続き人民元優先の脱ドル化に寄与している。

⑤昨年初め、ブラジルとアルゼンチンは人民元での貿易決済を許可すると発表した。世界的な脱ドル化の流れが始まったことで、多くの国が金保有量を増やし、国際取引に現地通貨を採用することで、準備金の多様化を加速させている。

⑥3月にインドネシアで開催されたASEAN財務相・中央銀行会議では、政策担当者らが米ドル、日本円、ユーロへの依存を減らし、現地通貨での決済に移行することを議論した。また4月初旬には、インド外務省(MEA)がインドとマレーシアがインドルピーでの貿易決済を開始すると発表したとインドのメディアが広く報じた。インドはすでにロシアとのエネルギー貿易の大半をルピーまたはルーブルで行っている。

⑦脱ドル化が加速する中、BRICS諸国はそれぞれの通貨バスケットに裏付けられた新たな準備通貨を確立する取り組みを続けている。BRICS加盟国は独自の通貨を開発していないが、2024年3月にクレムリンの補佐官ユーリー・ウシャコフ氏によると、BRICSブロックチェーンベースの決済システムが開発中だという。BRICSブリッジと呼ばれるこの決済システムは、中央銀行のデジタル通貨での決済のための決済ゲートウェイを使用して加盟国の金融システムを接続することになる。

理想的には、BRICS通貨はこれらの国々が既存の国際金融システムと競争しながら経済的独立を主張することを可能にするだろう。

⑧現在のシステムは米ドルが支配的で、通貨取引全体の約90%を占めている。最近まで、石油取引のほぼ100%がドルで行われていたが、2023年には石油取引の5分の1が非ドル通貨で行われると報告されている。

⑨ロシアのセルゲイ・リャブコフ外務次官は最近のインタビューで、2024年10月にロシアで開催される予定のBRICS首脳会議では脱ドル化の議題が中心となるだろうと明らかにした。首脳会議後、同盟はより強固になり、発展途上国を「まったく新しいゲーム」に導くことになるだろう。

https://responsiblestatecraft.org/dedollarization-china-russia/

要するに、中露先行により国際通貨ドルからの脱却を意識的に進めており、アメリカ帝国国債の売却や金保有への転換、さらにBRICS通貨等新決済システムの構築を行っている。この動きをグローバルサウスに向けて呼び掛けている。

それは、田中宇氏の表現を借りると、「米覇権潰しを宣言した中露」(『田中宇の国際ニュース解説』、6月2日)ということだろう。

だが、上記、①~⑨の事実は、日本ではほぼ報道されていない。それどころか、例えば、こういうXでの発言。「中国経済ガチカウントダウン!香港不動産価格がナイアガラ!?デフレ一直線で各種指標も危険水域へ!?若年失業率は改善の糸口ナシ!中国製造業PMIも予想外の50割れ!」(上念司氏)

Xでの発言なので、具体的な中味は知らないが、中国経済が「危険水域」だと言いたいらしい。

この手の言説は、日本では定番だろう。捏造ではないかもしれないが、世界の中での中国のGDPや、SCOやBRICSでの中国の役割を無視し、その意味で中国を貶めることに終始する言説。その意味では、「半ポスト真実」言説といってよいのだろう。

この上念司という人物は経済評論家らしいが、他にも、『悪中論:中国がいなくても、世界経済はまわる』(宝島社、2013年11月)とか、
『習近平が隠す本当は世界3位の中国経済』 (講談社+α新書 2017年6月)という本を書いていることからも、中国に批判的であることは分かる。

それはそれでよいが、問題はこれが日本の中国観の典型になっていることだと考えている。このあからさまな中国軽視、或いは悪意ある言説により、一方の「真実」が覆い隠されていることはミスリードになりかねない。

一方の真実とは、まさに①~⑨の動きである。

本来なら、両方の事実や現実を踏まえて論評をするとか、判断する必要がある。しかし、日本には中国の実像より、アメリカ帝国から見た中国像というフィルターがあり、正しい判断や論評をする上では、情報が不十分だ。だから、「半ポスト真実」とか、大本営発表と見る他ない。

こうした状況を強化し、より偏向に導くのが、上念氏らの言説ではないか?

少なくとも、中露グローバルサウスは、ドルの需要を減らす方向に動いている。しかも、アメリカ帝国は天文学的な財政赤字を抱えている。「ほとんどの米国民の家計が悪化している、との調査結果」もあるとのことだ。

http://tmmethod.blog.fc2.com/blog-entry-2514.html?sp

国際情勢や経済を考える上では、中国のアラだけをやたら捜したがる日本の言論空間にドップリ浸かっていては、正しい判断はできず、B層的軽信と間違いに陥るだけだろう。そして、結果的に、アメリカ帝国と同盟して、中国に勝つ、みたいな時代錯誤の危険な発想にながされかねない。

だが、このようなB層は現実には圧倒的多数ではないか、と懸念している。その意味でも、日本は自滅しかねない。

No.5 5ヶ月前

ドル基軸の地位が低下するということと、人民元基軸になるということとの意味はちがう。
20年後くらい、前者はおこりうる。人民元の使用範囲も今よりも広がっているだろう。しかし後者はおこらない。インドが経済成長するからだ。

No.6 5ヶ月前

G7は通貨供給を増大させれば経済成長するといういわばドグマを信じて実行しているのですが、その真の狙いは通貨の交換価値を減殺し国家財政負担を将来に亘って徐々に軽減する、言い換えれば、一般大衆への負担(税金)を増大させる、ということなんです。その狙いを知らない日本のB層は株価が上がるので喜んでますが、マクロで言えば、貧富の差が拡大し、経済が沈滞するということなんです。

その欺瞞を真っ向から拒絶し独自の金融財政論を展開し、着々と成果を上げている国が実はロシアなんです。プーチンは米国のドル基軸通貨をターゲットにし敢然と戦い始めているのです。ロシアのその動きにブレーキになっているのが中国なんです。これまで中国は米に倣ってマネーサプライ増による経済成長を信じて来ましたが、最近になってその欺瞞に気付き、ロシア方式への転換を始めたところです。中国当局にとって巨艦の方向を変える訳ですから、修正に時間がかかります、が、いずれにせよ国際貿易はロンドンやニューヨークの金融ネットワークをバイパスした形で行われることになるでしょう。

No.7 5ヶ月前

>>6
最近日本で印度ファンが多くなってどうなっているんでしょうね。印度は同じユーラシアの中露をリスペクトしてます。日本みたいに米国の臣下にはなりません。

No.8 5ヶ月前

>>2
貿易の実態ではなく貿易決済のプラットフォームが米国の既存のものに代わって行く世界のダイナミズムをどう観るかが今日の課題です。あなたの作文のピントは外れてますよ。

No.9 5ヶ月前

>>8
別にファンじゃありませんよ
ただ事実だろうと思うことを申しあげています
20年後、中露の国際経済に占める地位は相対的には低下します。新興国が成長して自己主張をはじめるから。

No.10 5ヶ月前

>>10 >20年後、中露の国際経済に占める地位は相対的には低下します。

そんなことより、日本が20年後もアメリカ帝国の属国で良いのか?それが問題だ。

アメリカ帝国が自滅すれば、現実的には、日本は中国の影響圏乃至属国になるだろう。

No.12 5ヶ月前

>>10
自己主張。結構な話。米帝国の反世界的行為が厳罰を喰らうことになるのですから・

No.13 5ヶ月前
コメントを書く
コメントをするにはログインして下さい。