米国大統領選挙では、「スイング・ステート」の動向が極めて重要である。
なかでも、ペンシルベニア州は最重要地域。
ここで労働組合が日鉄のUSスチール買収に反対している。
こうした中、民主党候補であれ、共和党候補であれ、反対以外の選択肢はない。
仮に日鉄がいうように、「「米国の労働者、地域コミュニティ、国家安全保障に利益をもたらす」ことが事実であったとしても、本件は極めてデリケートな感情問題である。
日本の代表的企業の日鉄がこうした判断をできないのが驚きである。
A-1ハリス氏、日鉄のUSスチール買収に慎重、「米で所有されるべき」(日経2024年9月3日)
米民主党大統領候補のハリス副大統領は2日、東部ペンシルベニア州ピッツバーグでバイデン米大統領とともに演説した。日本製鉄によるUSスチール買収計画について、USスチールは「米国内で所有され、運営される企業であるべきだ」と述べ、バイデン氏と同じく
孫崎享のつぶやき
ハリス氏、日鉄のUSスチール買収に慎重、「米で所有されるべき」。米国大統領選挙では、「スイング・ステート」の動向が重要。就中USスチール本社あるペンシルベニア州は最重要区。労働組合が反対する中、日鉄のUSスチール買収に両大統領候補反対は当然。理解できない日鉄の能力不足。
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コメント
コメントを書く製鉄はどこの国でも国の基幹産業である。
半世紀をかけて築いた中國「宝山製鉄」との関係は山崎豊子の「大地の子」でも有名である。
問題は中国における市場性が大きく減っていくことから発生している。
問題1 中国政府支援によってEV自動車業界において中国企業が台頭し、日系企業が撤退を始めている。
問題2 米中対立の激化で商売環境が大きく変化している。
今後国内の市場は増加する状況にない。外国に活路を求めるしかない。
インドに高炉を建設する計画は進むが、並行して開拓しようとしている米USスチールとの交渉は、米国にとっても国家の基幹産業であり簡単に日本企業の買収を看過することはありえない。
どこの国も同じように自国の企業優先であり、中国は特にその傾向が強い。わかっていながら企業経営者が中国に依存し続けた弊害が大きく出てきたといえる。中国に対する異常な期待感が生み出したものでしょう。
中國が悪いわけでなく、日鉄経営者の経営に対する怠慢といえる。この間、日本政府は日鉄からどのような報告を受けていたのであろうか。多分中国に遠慮して聞き流していたのではないか。今からでも遅くはない。中国進出企業は「日鉄」を事例として、今後の見通しを厳しく精査すべきでしょう。
TPPを推し進める民主党が日鉄のUSSTEEL買収に反対するのはやはり東洋人蔑視の感情から発するものでしょう。
東洋と言っても日本はその国体の根幹たる主権を米国に委ねてしまっている世界でも稀な米の属国なんです。それでも、駄目だと米国が言うのですから、日米軍事同盟は根本から見直さねばならないということになりますね。
日本では、騙されて、自由民主主義を守ると信じられているからか、アメリカ民主党大統領候補カマラ・ハリスを支持する人が多いらしい。
https://mainichi.jp/articles/20240825/k00/00m/030/108000c
ま、B層ばかりのお国柄、驚くことではない。呆れて、情けなくなくなる。
それにしても、カマラ・ハリスの政策は気候変動との闘いは自由と愛国心のための闘いだと言っているそうだ。
https://www.stationgossip.com/2024/08/word-salad-kamala-harris-says-climate.html
https://www.climatedepot.com/2024/08/24/nyt-harriss-new-strategy-equate-fighting-climate-change-with-freedom-framing-as-patriotism-a-novel-way-of-framing-climate-change/
-------引用ここから-------
ハリス陣営は気候政策の詳細を明らかにしていないが、環境保護のための戦いを愛国心の一つとして位置づけている。
カマラ・ハリス副大統領は、木曜日の民主党全国大会での演説で気候変動について一度だけ言及し、それを自由という自身の選挙運動の大きなテーマの中に組み入れた。
ハリス氏は、共和党の対立候補であるドナルド・J・トランプ前大統領を中絶問題で攻撃した後、11月の選挙では生殖に関する選択権に加え「他の多くの基本的自由が危機に瀕している」と宣言した。その中には「きれいな空気を吸い、きれいな水を飲み、気候危機の原因となる汚染物質から自由に生きる自由」も含まれるとハリス氏は述べた。
-------引用ここまで-------
個人的には、私は気候変動とかSDGsとか、二酸化炭素がどーのこーの言う発想は原発推進にならないか、警戒しているし、気候変動論そのものになんとなく違和感がある。
https://mainichi.jp/articles/20221014/k00/00m/030/096000c
そう言えば、パリオリンピックではエアコンも規制され、食事もヴィーガン食みたいなカンジを押し付けられて、選手たちから不評だったと聞いた。私は、こういう姿勢はあくまで個人的趣味で行うべきことだと考えている。少なくとも世界イベントであるオリンピックで押し付け的に行ったフランス人の見識に違和感しかない。
ある種の大きなお世話、自由の侵害、その意味で人権侵害ではないか?
だから、カマラ・ハリスの気候変動論を次のように論評することに、どちらかというと賛同する。
-------引用ここから-------
二酸化炭素排出量の少ないライフスタイルを強制的に守ることを「愛国的」と呼ぶのは、大げさな言い方だ。これは、ジョージ・オーウェルの『 1984年』に出てくる「自由とは奴隷制である」という概念を思い起こさせる。
「ビッグ・ブラザーが作ったスローガンは、自由は奴隷制であると説明しています...ビッグ・ブラザーは、典型的な概念の下で自由であり、自分の意志に従って行動できる人は最終的に失敗すると言って、この混乱を正当化しています。むしろ、真の自由とは、国家に奉仕することであり、国家は、独力で世界に出て行った場合よりもさらに自由に行動することを可能にします。」
-------引用ここまで-------
だが、より問題なのは、カマラ・ハリスに関する次の指摘だろう。「まるで、カマラがトランプの再選を阻止できれば、彼女が 何を考え、何を信じているかなど誰も気にしていないかのようだ 」
カマラ・ハリスの最近のインタビューは、空虚かつ大惨事だったと酷評されている。
https://kamalaharris.news/2024-09-02-world-weighs-in-harris-walz-cnn-interview.html
>>4
おっしゃる通り、情けなくなります。