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2015年4月から最強戦CHで配信されている「近代麻雀プレミアリーグ」の各節レポート


決勝卓2回戦。1戦目を終えたところで、魚谷+67.3 じゃい+4.4 小林-24.2 達也-47.5 というポイントとなっている。2戦目に魚谷がラス親を引いただけに、序盤から魚谷を苦しめる展開を作らないと厳しいだろう。

東1局1本場
じゃいが「らしい」手筋を披露した。
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カンpai_s_2m.jpg待ちのテンパイを崩してpai_s_3m.jpgpai_s_3p.jpgの浮かせ打ち。場合によっては567の三色まで視野に入れていただろう。じゃいの凄いのはその決断の早さである。次巡、pai_s_6p.jpgを引いて「これなら」とリーチをかける。一方、小林にもpai_s_6s.jpgpai_s_9s.jpg待ちのテンパイが入っていた。

が、じゃいのこのリーチは一回もツモることなく、魚谷がアガリをさらった。
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何としてでも魚谷を3着以下に沈めたいのに、逆に先行されるとキツい。魚谷がプラスしている以上、無理な勝負をしなくなり直撃チャンスが少なくなるからだ。

さて、東2局以降、じゃいの手にpai_s_sha.jpgがかかわるようになっていた。
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ドラ暗刻のチャンス手である。この後、pai_s_8p.jpgをポンしてpai_s_4p.jpgpai_s_sha.jpgのシャンポンテンパイ。小林からpai_s_sha.jpgで親満のアガリを決めたじゃい。これでトップ目にたつ。

続く1本場では、じゃいがチートイツのpai_s_sha.jpg単騎リーチをかけた。
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前局アガったpai_s_sha.jpgの待ち。雀鬼流の影響を色濃く受けるじゃいだけに、このリーチの感触は良かったはずだ。この待ちも小林から討ち取り、裏ドラ2枚を乗せてまたまた親満のアガリとなった。
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これで小林はハコテン。こうなると魚谷をラスにするのはいよいよ難しくなった。1回戦2着のじゃいは、魚谷の順位に関係なく、素点を稼いで逆転してやるという方針に切り替えることになる。

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サイドテーブルにある得点のメモを見て、魚谷との点差を確認するじゃい

東2局2本場
じゃいがpai_s_sha.jpgのアヤを明らかに感じているシーンがここである。
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pai_s_sha.jpgはまだ場に見えていない。が、このイーシャンテンならpai_s_sha.jpgを切るのが普通だろう。ピンズが延びれば、ソーズのカンチャンを払って好形に組みなおしたいからである。だが、じゃいは打pai_s_2p.jpgとした。これはpai_s_sha.jpgを安全牌として活用するというより、pai_s_sha.jpgを残したほうがアガリに結びつくと考えているからに他ならない。

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この時点でもじゃいにしては少し長めに考えている。おそらくpai_s_sha.jpgを雀頭にしてpai_s_8s.jpgあたりを切ろうかと考えたのかもしれない。が、タンヤオを消すのはやりすぎと考えたか、さすがのじゃいもここはpai_s_sha.jpgトイツ落としとした。

結局、じゃいはカンpai_s_5s.jpg待ちでリーチをかける。
東家・じゃいの手牌 pai_s_3m.jpgpai_s_4m.jpgpai_s_5m.jpgpai_s_3p.jpgpai_s_4p.jpgpai_s_5p.jpgpai_s_3s.jpgpai_s_3s.jpgpai_s_3s.jpgpai_s_4s.jpgpai_s_6s.jpgpai_s_8s.jpgpai_s_8s.jpg ドラpai_s_haku.jpg


だが、このリーチに魚谷も反撃。
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リーチ後に出たpai_s_ton.jpgをポンして前に進む。見送って安全牌にすることもできるが、これ以上じゃいに好き勝手やられていたらいけないということでさばきにきた。すぐにpai_s_3s.jpgpai_s_6s.jpgテンパイとなり、全ツッパ体勢だ。

さらに小林がカンpai_s_8s.jpg待ちでテンパイ。
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南家・小林の手牌 pai_s_2m.jpgpai_s_3m.jpgpai_s_4m.jpgpai_s_2s.jpgpai_s_3s.jpgpai_s_4s.jpgpai_s_5s.jpgpai_s_6s.jpgpai_s_7s.jpgpai_s_7s.jpgpai_s_9s.jpgpai_s_haku.jpgpai_s_haku.jpg

待ちは悪いがドラのpai_s_haku.jpg2枚だけにここも引けない。このまま追っかけリーチをかけた。その直後、じゃいは気にしていたpai_s_sha.jpgを引いて手が少し止まった。
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この牌でアガリがあったかもしれないことに何か不安を感じたのだろうか? そのじゃいの予感はすぐに的中する。

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小林がこの苦しい待ちを一発でツモアガる。じゃいは親かぶりしたことも痛いが、pai_s_sha.jpgでのアガリ逃しから親が流れていたことを悔いていた。

小林は続く親でもリーチ一発ツモを決める。
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ハコテンだった小林はこの2発のアガリであっという間に戦列に復帰。さすが、予選をダントツで駆け抜けた力は伊達じゃない。

東3局1本場
なかなか主導権の取れない魚谷がようやく先手を取った。
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チートイツのテンパイ。マンズが非常に場に安いことからpai_s_7m.jpg単騎でリーチ。
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ピンズのホンイツに向かったじゃいからこれを討ち取り。当面のライバルからの直撃だけにこれは嬉しい。

さらに魚谷は続く親でリーツモpai_s_chun.jpgドラ2のアガリを決める。これで、この半荘もトップ目に立った。こうなれば後は安全に流していく…というのが常識的な打ち方だが、魚谷はあくまで戦う姿勢を崩さなかった。その意志がみえたのが南1局1本場であった。

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北家・魚谷がpai_s_nan.jpgをポンして流しにかかる。

だが、そこへ小林のメンピンドラ2のリーチがかかった。
西家・小林の手牌 pai_s_2m.jpgpai_s_3m.jpgpai_s_4m.jpgpai_s_7m.jpgpai_s_8m.jpgpai_s_9m.jpgpai_s_2p.jpgpai_s_3p.jpgpai_s_6p.jpgpai_s_7p.jpgpai_s_8p.jpgpai_s_9s.jpgpai_s_9s.jpg ドラpai_s_9s.jpg

その一発目、魚谷は小林のロン牌を掴んでしまう。
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さすがにこれは長考せざるをえない。
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結局、このpai_s_1p.jpgを勝負して小林へ放銃。一発と裏でハネ満のアガリとなった。これによりじゃいを下回る2位へ転落。勝負の行方が再び混沌としてきた。


南2局1本場
トップめに返り咲いた(?)じゃいがリードを広げるべく積極的に仕掛けてきた。
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オタ風のpai_s_pe.jpgをポンし、すぐにpai_s_chun.jpgを重ねてホンイツのテンパイを入れる。
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そこへ小林がリーチ。高めダブpai_s_nan.jpgでのアガリに期待したいテンパイ形だ。
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さらに達也が追いついた。
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5巡目の達也の手牌はこうだった。
北家・達也の5巡目 pai_s_5m.jpgpai_s_6m.jpgpai_s_7m.jpgpai_s_8m.jpgpai_s_2p.jpgpai_s_3p.jpgpai_s_5p.jpgpai_s_6p.jpgpai_s_6p.jpgpai_s_8p.jpgpai_s_4s.jpgpai_s_6s.jpgpai_s_7s.jpg ドラpai_s_1s.jpg 

678の種こそあれ、なかなか三色にはなりにくい手牌である。だが、もう親のない達也からすれば、無理やりでも三色にしないと意味がない。その執念がこのテンパイを呼び込んだ。ここで達也はヤミテン。狙いは当然魚谷直撃である。トップラスの並びができれ勝機もあるからだ。

だが、最初に達也のロン牌を掴んだのはじゃいだった。当然、達也からロンはかからない。達也にとって不運だったのは達也は魚谷の下家、つまり一番山越しをかけにくい座順だったことだ。

魚谷からpai_s_4p.jpgが出るものの、これは同巡でアガれない。
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以後、魚谷から二度とpai_s_4p.jpgpai_s_7p.jpgが出ることはなかった。結局、この局はじゃいが南を掴んで小林のアガリとなる。ハコテンだったはずの小林がついにこの半荘のトップ目に立った。これは同時に、魚谷にとってこれまでじゃいとの一騎打ちだったのが、小林もその土俵に上がってきて三つ巴になったことを意味する。

ラス前、小林の親はじゃいが3200点で流す。
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このアガリ点3200が実に絶妙な数字であり、小林トップのままオーラスを迎えることになる。じゃいが1000・2000ツモでトップをまくれば、魚谷とのトップ・3着の並びができ優勝することができるのだ。一方、現状トップの小林は意外なことに倍満という厳しい条件が突きつけられた。こうなると事実上、魚谷vsじゃいの一騎打ちといえるだろう。

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まずテンパイをいれたのがじゃいだ。
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1000・2000条件なのでテンパイ崩しを含めて色々な選択が考えられる。無難なのは打pai_s_2m.jpgあたりだろうか? pai_s_2p.jpgpai_s_6p.jpg引きで点数条件クリアを期待しつつ、pai_s_7m.jpg引きのリャンメン変化も待つ打ち方である。ただ、実際にpai_s_2p.jpgpai_s_6p.jpgを引くと今度はヤミテンの利く一通がみえるだけに、そこで再び選択を迫られそうだ。

じゃいの選択は打pai_s_9p.jpgだった。まずタンヤオを確保しようという意図である。結果、pai_s_6p.jpgを引いてテンパイ復活。リーヅモで優勝できるテンパイになった。あとは待ち選択である。
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じゃいは打pai_s_2m.jpgのリーチをかけた。pai_s_3m.jpgが場に1枚出ていることもあるが、打pai_s_6m.jpgの即引っかけリーチをかけないのがじゃいの流儀である。このpai_s_5m.jpgは山に3枚生きていた。

一方、進退を迫られたのが魚谷である。
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魚谷の手に安全牌はpai_s_2m.jpg1枚のみ。自力で決められない手格好でもないだけに魚谷は悩んだ。中を引いてから40秒ほど経過した後、魚谷は打pai_s_2m.jpgとした。じゃいがアガリ牌を引かないことに賭けたのである。

その祈りは天に通じた。

山に3枚いたpai_s_5m.jpgはついにじゃいの元へは届かなかった。結果的には、じゃいがピンズの一通に向かっていたり、あるいは打pai_s_6m.jpgのリーチを選んでいればじゃいが勝っていた。が、「pai_s_5m.jpgは山にいると思ったんですよね」というじゃいの感覚は正しかったし、じゃいがそういう打ち方を貫いていたからこそこのプレミアリーグがここまで盛り上がったのだと思う。

決勝戦2回戦 結果
魚谷+67.3 じゃい+4.4 小林-24.2 達也-47.5

総合スコアはこちら。
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前期優勝は魚谷侑末となった。
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果たしてこのメンバー構成で魚谷の優勝を予想した人がいったいどれぐらいいただろう? ただ、魚谷はこのプレミアリーグの戦いを通じて確実に強くなっていた。それが最大の勝因だったに違いない。あとは最強位を獲るだけだ。2年前、ファイナル決勝に置き忘れたものを何が何でも取り戻す。そんな魚谷の戦いが見られるかどうか。今から非常に楽しみである。

さて、今週よりプレミアリーグ後期が始まった。前期と一部メンバーを入れ替え、しかも後期からは生放送となる。前期以上の激しいバトルにご期待ください!
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