あなたが消し去りたい不安はどんなものですか?
乗り越えたいプレッシャーはどんなものですか?
今回は、過去のトラウマによって不安を抱えている方の相談をもとに、不安とプレッシャーの操り方について解説させてもらいます。
Q. 性のトラウマを抱えて恋愛に不安があります。もしDaiGoさんの彼女が性のトラウマを抱えていたらどのように対処されますか?
話を聞いてあげると思います。
人というものは、自分のトラウマや不安に感じている嫌な感情を言語化することによって、それを乗り越えることができます。
誰でも自分の嫌な過去や不安な気持ちと真正面から向き合うのは怖いものです。
そのために、できるだけ考えないようにしたり、それでも頭の中に湧いてきた感情を一生懸命抑えようとしてしまいます。
ですが、抑えようとすればするほど、その感情は大きくなってしまいます。
ですから、できるだけ言語化できるように傾聴してあげたりすると思います。
あとは、弁証法的行動療法というものがあり、これを使うと過去のトラウマなどを乗り越えやすくなるということも分かっています。
これも自分の嫌な経験をできるだけ細かく言語化していくというものです。
その方法についてはこちらの本が参考になります。
こちらは実践的に使いやすくなっていますのでよければ使ってみてください。
以上がDaiGo師匠のアドバイスでした。
「不安モチベーション」
僕らのやる気には2種類あります。
1つは、これを頑張ったらご褒美やいいことがあると期待したり奮起することによるモチベーションで、もう1つは、明日締め切りだから頑張らないととか、追い立てられたことにより起きるものでこれが不安モチベーションです。
まずは不安モチベーションの活かし方を理解しておいてください。
学生とジャーナリストを対象にした研究で、不安モチベーションの傾向が高い学生ほど成績が良く、不安モチベーション傾向の高いジャーナリストほど仕事に対する満足度が高かったということが分かっています。
「不安モチベーション」の使い方
悲しみやイライラ、不安やモヤモヤな気持ちというのは、漠然としたものだから僕たちはそれをコントロールすることができません。その感情にちゃんと向き合い、細かく描写し、それがどんな感情かを認識すると、不安モチベーションにつながっていきます。
これが不安モチベーションの使い方です。
①不安というものが、時には役に立つものであり、不安モチベーションというものを認識しておく
②自分の感情や感覚を漠然と感じるのではなく、より細かく認識しその原因を行動につなげる
ちなみに、不安をモチベーションに変えることができる人には2つのパターンがあるということも分かっています。
1つは、不安を感じれば感じるほど、その分準備をしたり、不安そのものをモチベーションに変える方法です。
もう1つは、不安を情報源として使う方法です。
不安を感じるということは、何かが足りないとか、何かしらのリスクがあると感じているということです。
であれば、そこに何があるのかをもっと調べた方がいいとか、その不安の正体は何なのかということを考え、そこに考えられるものを全てリストアップし、不安や恐れている失敗への対策をしてみようとする方法です。
不安をさらなる情報を集めるためのフィードバックのように使う方法です。
不安を感じた時には、この不安が自分に対してどのような情報を与えようとしてくれているのか、この不安に対して自分は何かしら調べることでどんな新しい経験やツールを手に入れることができるのだろうかと考えてください。
そしてそれを行動に移すとモチベーションに変わっていきます。
ファンクショナルサイコパス
サイコパスが持つ役に立つ思考のことをファンクショナルサイコパスと言います。
不安や恐怖心が少ないので、サイコパスの特性が間違った方向に進むのでなければ、成功する可能性が高くなるといわれています。
このファンクショナルサイコパスを手に入れるために、ケヴィン・ダットンさんの文献から3つの方法を紹介しておきます。
1. ポジティブな感情に集中する
ポジティブな感情に集中してただただ行動に移していきましょう。ポジティブシンキングではなくポジティブ行動思考になるということです。
ポジティブな感情に目を向けるだけでは単なるポジティブ思考になりますが、ポジティブな感情を感じた瞬間にすぐ行動をするようにすればファンクショナルサイコパスと同様の行動をとれるようになります。
僕たちの行動が止まってしまうのは、過去への後悔や未来への不安という余計なことを考えている間に行動が止まってしまうからです。
余計なことを考える前に行動する癖をつけることが大事です。
2. 瞑想をする
過去や未来のことを考えないようにするのではなく、今に集中することで、自然とそれ以外のことは気にならなくなります。
そのような没頭する力をつけるには瞑想が大切です。
3. 行動と感情を分離する
感情に支配されるのではなく、感情を観察することによってそれをコントロール出来るようになることがとても大事で、これが仏教僧の方々の考え方でサイコパスはこれが出来る人達です。
自分の感情を観察することによって、どのようにすれば自分の行動を変えることができるのかということを考えることができるようになります。
プレッシャーと不安をコントロール
プレッシャーと不安は若干ニュアンスが違うと思います。
プレッシャーは、上手にしなくてはいけないという焦りや、期待感を背負った時の感情です。
不安は未来に対するストレスのようなものです。
結局のところ、これらはストレスコントロールで対処する必要があります。
過去に対するストレスはトラウマになったりしますが、プレッシャーは現在に対するストレスです。
不安は未来に対するストレスです。
このように定義すると結構わかりやすくなります。
すべてストレス対策で対処することができると考えられます。
現在に対するストレスのプレッシャーと、未来に対するストレスである不安をコントロールする方法について解説させてもらいます。
過去に対するストレスであるトラウマというものは、結局のところ、それを受け入れていくしかありません。
自分のメンタルを鍛えたり様々な方法はありますが、最終的には受け入れて前に進んでいくしかないので、それは操ったりコントロールしようとするものではありません。
ですから、今回は、皆さんが本番や大切な場面に臨む時のプレッシャーと、これから新しい挑戦をしようと思う時に感じる未来に対する不安を解説させてもらいます。
この2つをコントロールできるようになっておくと、人生を変えるためにとても大切な武器になります。
ストレスが1/3になり怪我の治りも早くなる
なんと現代アートがストレスを1/3にまで減らすということが分かっています。
25年以上にわたって、芸術と精神的な健康と肉体的な健康の関わりについて調べている病院があります。
チェルシー・アンド・ウェストミンスター病院では、芸術要素を実際に病院に取り入れて、人間の健康にどのような影響があるのかということを調べています。
例えば、無機質で真っ白な壁は人間にストレスを与えるということもありますので、診察室をカラフルに彩ったり、天井から現代アートのオブジェを吊るしていたり、照明もカラフルにしていたりします。
その結果すごい効果が確認されています。
ポイント1 :主観的なストレスが和らぐ
救急病棟で働いているお医者さんは尋常ではないストレスを抱えます。
毎日人間の生死と向き合うわけですから、毎日想像を絶するストレスを抱えるわけですが、救急病棟で働く方々の仕事に向き合うツラさやストレスが和らいだそうです。
病院で不安を抱えがちな子供も、そのストレスが和らいだそうです。
アートは子供の不安や過酷な状況で働く人のストレスを和らげる効果もあったということです。
ポイント2 :ストレスホルモンが1/3に減少
主観的なストレスが減るだけではありません。
手術を受ける患者さんのコルチゾールのレベルもチェックしていて、手術に対するストレスがアートを飾ることによって3分の1にまで減少したということが確認されています。
手術前ですから、当然不安も抱え大きなストレスを感じていると思います。
そんな状況にある患者さんが、アートに触れる事によって実際のストレスレベルが1/3にまで減少していたということです。
ポイント3 :入院期間も短くなる
しかも、この効果は手術が終わった後まで続いています。
手術後に退院できるまでの期間も調べられていて、様々な病気があるわけですが、入院期間も平均で1日も短縮されていたということです。
つまり、病気が完治するまでの時間が早くなったということです。
このような結果から、研究者は、不安やプレッシャーといった人間の健康に害を与えるストレスから、現代アートは人間を守ってくれる可能性があると言われています。
確かに、人類の進化に目を向けると、このような機能的な効果がないのであれば、長い歴史の中でここまでアートを進化させてくる必要もなかったとも言えます。
実際に、人間のメンタルや肉体を支えてくれる役割を果たしてくれていたのではないかということが、この研究が示してくれたことです。
ムダなストレスを防ぐ方法
ストレスホルモンは、直接的にストレスを受けた場合にはもちろん分泌されますが、嫌なことを考えたり、他人と自分を比べると、それだけでも余計に分泌されたりすることがあります。
このムダなコルチゾールの分泌を抑える方法として、「他人を見ない」戦略をお勧めします。
他人のストレスを見ないということはとても重要です。
週刊誌や芸能ニュースで、他人がストレスフルな状況にあるというような情報を当たり前のように目にすると思います。
マックスプランク研究所の研究で、この他人のストレスを見ることは、人間のメンタルや肉体に悪影響があるのではないかということが示されています。
151人の男女に対して、他人の前で5分間のスピーチを行ってもらう実験を行っています。
さらに、そのスピーチの様子は第三者によって採点されると伝えました。
かなりのプレッシャーを与えた状況で、その様子を211人の第三者に観察してもらいました。
スピーチを人前でしている人がプレッシャーを感じるのは当然です。
この実験では、そのスピーチをしている人をただ観察しているだけの人もストレスを感じるのかということを調べています。
その結果、なんとスピーチを見るだけの人のうち、26%の人にコルチゾールの増加が確認されました。
しかも、そのスピーチをしている人が他人ではなく親しい人だった場合は、観察している人のうち、40%の人にコルチゾールの増加が確認されました。
つまり、人間は他人がストレスフルな状況にあるところを見るだけで、自分のストレスが増えてしまう可能性があります。
さらに、その相手が自分と関係性が深い場合には、そのストレスはより強いものになる可能性があるということです。
僕達は、身の回りの人達がストレスフルな状況にあることを見てしまうと、そのストレスが自分に伝染してきます。
ネットニュースなどで、自分とは関係のない人がストレスを感じているところを見るだけで、26%の確率でストレスを抱えるようになりますし、その相手が知り合いや友達などであった場合には、40%の確率でストレスが伝染してきます。
これも進化の過程で考えると、人間はお互いのストレスが伝染するようになっていて、だからこそ協力し合い群れをなして生きていたとも考えられます。
別の実験で、マジックミラー越しに他人がストレスを抱えている状況を見せられた場合には、それを観察している人のうち、30%の人にコルチゾールの増加が確認されたそうです。
要するに、ストレスを抱えている人に対して、物理的にも心理的にも近い状態になればなるほど、その相手のストレスが自分に伝染してきやすくなります。
もちろん、自分にとって大切な人がストレスを受けている時には助けてあげる必要があります。
ですが、どうでもいいことに首を突っ込まないことは重要です。
ネットニュースのように他人が責められたり、やばい状況になっているという情報は、ついつい気になって見たくなるとは思いますが、それを見てしまうと、そのストレスは自分に伝染してきます。
ムダにコルチゾールが分泌されるのを防ぎたいのであれば、他人を見ない戦略が重要なのではないかということをこの研究は示してくれています。
ネットニュースなど気になって、ついつい見てしまうこともあると思います。
ただ、その時は気づかなくても、それによって自分もストレスを受けています。
ストレスを抱えた人間は誘惑に弱くなりますので、結果的に、週刊誌やネットニュースを見ることは、やるべき事を出来なくなったり、どうでもいいことをしてしまうということに繋がる場合もあります。
不安とプレッシャーをコントロールするためのおすすめ
ネガティブな感情は決して悪いものではないと思えるようになるので、前に進むために役に立ちます。
うつ病は薬で抑えることはできても治ることはありません。
薬で抑えている間に、何をするかということが重要です。
そんな方法を学ぶのであればこちらの本が参考になります。
この著者の方も薬の重要性については否定していません。
まずは薬で症状を抑えた上で、その間に食事療法や運動療法を組み合わせて、自分の体質を変えることでうつを改善していこうと言われています。
薬だけでは復職率2割ほどにしかならないと言われています。
薬を使って普通の生活ができるレベルまでにしておいて、様々な療法を組み合わせて根本的に体質を変えていくことができれば、元の仕事に戻ることができる確率は9割にまで上がるとされています。
人間関係の問題というものは、実際には自分が考えているほど相手は問題だと思っていないことがほとんどです。
とはいえ、なかなかそう割り切れない人も多いと思いますので、そんな人間関係の問題で不安やストレスを抱えやすいという方は、こちらの本を読んでみてください。
自己肯定感が低いという方はこちらの本を読んでみてください。ライフハックとして非常に使いやすいです。
ここから先は、さらに不安やプレッシャーによるストレスに強くなるために、より具体的なテクニックについて解説していきます。
不安やプレッシャーをコントロールして、自分の行動を変えることで人生をよりよくしていきたいと思う方は、ぜひ続きをチェックしてみてください。
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