あなたは、どうすれば本当に大切なことができるようになると思いますか?
今回は、自分の理想の人生のために何をすればいいのかという質問をもとに、自分のやる気を高めて、目指すべきそれぞれのゴールに向かって進むための心理学を解説させてもらいます。
「Q. 人生で自分の理想を叶えていくためには何が重要ですか?」
できなかったことをできるようになるためには、それを簡単にすることが必要です。
簡単にするためには2つの軸が必要になります。
それは先延ばし対策と習慣化のテクニックです。
自分のやりたいことややるべきことを目標として立てたら、それをまず適切なスモールゴールに分解していきます。
例えば、英語を喋るようになりたいという目標であれば、いきなり英語を上手に喋るというのは難しいので、単語から始めたり海外の人と会話をしたり色々な練習方法があるわけですが、それらを適切に組み合わせて階段を作り、それをひたすら登っていけばいつかゴールにたどり着けるわけです。
このような続けさえすればゴールにたどり着くロードマップを作るのがとても重要です。
そして、このロードマップさえ作れば、後は、先延ばし対策と習慣化のテクニックがあれば大丈夫です。
以上がDaiGo師匠からのアドバイスでした。
やる気が出ない本当の理由
基本的に、そもそもやる気がない人はいません。
生まれつき全くやる気がない人はいないはずです。
やる気がないのではなく、やる気を無くすような目標設定をしているのが原因です。
目標設定が上手なゲームであれば、多くの人が自然にやる気が出ます。
ゲームであればいつまでも夢中になってするのに、やるべき事に対してやる気が出ないのは、結局目標設定が間違っているからです。
目標設定が無謀なものになれば人は当然やる気が出なくなります。
重要なのは、ゴールまであとどれぐらいなのかということを明確にすることです。
試験でも受験でも、ゴールがいつなのかがはっきりしているから頑張ることができます。
いつになったら終わるのかがわからなければ、無限に続くことのように感じてやる気をなくします。
そして、締め切りがなければ手を付けることができないように、いつまでたってもやるべきことができなくなります。
目標はどこが自分のゴールなのかをわかりやすくするためのものです。
ゴールまでの進展をフィードバックすることで、ゴールまで自分がどれだけ進めばいいのか理解できて、それによって初めてやる気が出てきます。
人は自分がいつ死ぬのかがわかりません。
もし自分の人生があとどれくらい残っているのかがわかれば、人は自分にとって本当に大事なことができるようになります。
想像してみてください。
もし自分の寿命があと3年という場合と3ヶ月という場合、そして、残り3日という場合でそれぞれ考えてみてください。
3年あれば結構無駄なものにも時間とお金を使ってしまいます。
3ヶ月と言われても結構それと近いことをしてしまいます。
ところが、これが3日しかないとなると、本当に大事な人と過ごしたり、人は身近な幸せの方に目が向くようになります。
これも同じです。
自分に残りの時間やゴールまでの道のりがどれだけ残されているのか明確になると、本当にやりたいことが見えてきますし、やる気も高まってきます。
ゴールまでの道のりがフィードバックされると、モチベーションが上がりますし、切羽詰まるとエンジンもかかりやすくなります。
とはいえ、成果やゴールを意識してもモチベーションが続かないという人もいると思います。
この場合の原因としては、目標が高すぎるという場合もあると思いますが、習慣にすることができていないということもあります。
モチベーションというものは永遠に続くものではありません。
目標を立てる際には無謀なレベルにならないように、目標を現実的なレベルまで引き戻すことがまず最初のステップです。
現実的な目標を立てて、その目標に向かって遂行していく段階になったら、大きな目標を思い出しながら、目の前の努力に目を向けすぎないようにするのが次のステップです。
そして、そのモチベーションも永遠に続くわけではありませんので、大きな目標を思い出しながらモチベーションを高めて継続しつつ、それを習慣にしていくということが必要になります。
最終的には、歯磨きをするのと同じように意識しなくてもできるような習慣にしてしまえば、後は、時間さえ経過すれば自然と目標を達成することができるようになります。
この3つの段階が必要だということを覚えておいてください。
1. 現実的な計画を立てるフェーズ
2. モチベーションを維持するための報酬を思い出すフェーズ
3. 習慣化をして自動的に目標を達成するフェーズ
やる気が続くご褒美
勉強や仕事でもご褒美を用意して頑張れる人も多いと思います。
この仕事を終わらせたらチョコレートを食べていいとか、このトレーニングを終わらせたらコーヒーを飲んでいいなど、頑張った後にご褒美を用意する人が多いと思いますが、ご褒美はもらった後よりもご褒美をもらう前の方が喜びは大きいです。
つまり、ご褒美を手にするまで待っている時間を長くした方が幸福度が高くなります。
物を買ったり旅行に行ったりする「消費ゴール」が人を幸せにするのは準備している時だけです。
旅行の計画をしている時が一番楽しいのもこのためです。
Amazon で買い物をして届くまではとても楽しみにしていたのに、いざ届いたら箱を開けるのも時間がかかったりします。せっかく買った服も意外と着なかったりします。
消費ゴールは人を短期的に幸福にはします。
計画すると最大で8週間、消費すると2週間しか幸福度は持続しません。
8週間以上先のことに関しては喜びを感じませんが、8週間以内であれば待っている限り喜びを感じ続けることができます。
実際に消費すると、最大でも2週間しか幸福度は続きません。
ですから、消費ゴールをモチベーションに使う場合には、8週間の待っている時間と2週間の消費している時間を組み合わせて、8週間から10週間ごとにご褒美を用意してください。
ですから、これから2ヶ月の間の大きな目標を作って、それを達成することができたらご褒美とすると、モチベーションが続くようになります。
成長できる短期目標
どんなものでも同じですが、例えば、筋トレであれば、10回で終わりにしようと思うと7回目ぐらいで疲れてきます。15回で終わりにしようと思うと11回ぐらいで疲れてきます。
社会心理学者のエレン・ランガー氏の研究で、人はエクササイズで2/3ぐらいで疲れることが予想できると言われています。
つまり、短期的な目標設定の場合には、少し多めに目標設定した方が丁度いいぐらいになるということです。
長期的な目標については無理なく立てることが重要ですが、短期的な目標に関しては少し多めに設定した方がいいです。
勉強でも同じです。
今日はこの問題集の5ページが目標だったとしたら、調子が良くてできそうな時は10ページをやってみようと考えてみてください。
さすがに10ページはできなくて、6ページとか7ページで終わるかもしれませんが、最低ラインの5ページはクリアすることができているわけです。
このようにして頂けると、自分の予定や予測を上回る計画をこなしていくことができるようになります。
短期目標に対して2/3のあたりで音を上げたり疲れてきます。
それを超えると終わりが見えてモチベーションに変わっていきます。
時々無理ができる時には無理をして自分の予測を超えて行ってください。
計画倒れしない目標設定
人は物事を楽観的に見る傾向があります。
ですから、自分の計画や目標を考える時には、まずは最大と最小を考えて、その中間値を予測や計画とすると自分にとって適切なレベルになります。
有名な女優の出ている映画の興行収入を予測するという研究があります。
ある程度の金額の幅を決めていきなり予測してもらったグループと、最大の興行収入と最低の興行収入を予測してもらい、その上で中間値として予測してもらったグループで比べています。
どちらも幅の広さはあまり変わらないにもかかわらず、 最大と最小を考えて中間値を予測したグループの方が実際の興行収入に近い金額を当てることができたそうです。
幅をもたせていきなり選んだグループは61%の人が外れましたが、中間値を予測したグループは96%の人が予測の範囲内で当てることができました。
自分の目標や何かしらの予測をする際には、自分に出来るであろうレベルの幅をいきなり考えるのではなく、最大と最小を考えて、それからその中間値を採用するようにしてください。
つまり、どれぐらいがもっともらしいかと考えるのではなく、最大値と最小値をまずは考えてください。
勉強の計画や目標を立てるのであれば、まずは自分の本当に調子がいい時のレベルを考えてください。
多くの人はこれをいきなり目標にしてしまいます。
そこで終わらずに、本当に調子が悪かったりサボりたくなる時であればどれぐらいのレベルかも考えてください。
その中間ぐらいが自分にとって適切なレベルです。
行動加速させる思考
皆さんにはなりたい自分がいると思います。
その「なりたい自分」らしい言葉遣いをするようにしてください。
ニューヨーク大学の研究で、老人をイメージさせる単語を連想させるだけで、人は歩くスピードが遅くなるということが確認されています。
つまり、目標や計画を立てる際に、自分らしくない言葉を使えばどんどん自分らしくない人間になっていきますし、ネガティブな言葉を連想すると、実際に影響を受けてしまうことがあります。
自分がやるべきことを考える時に、多くの人は「なぜそれをやるべきなのか?」ということを考えます。
それをやることによってどんないいことがあるのか? やるべき理由や意義について考えることも重要ではありますが、人が何かをやろうと思った時には、理由について考えるよりも手順を書き出す方が行動が早くなるということが研究で示されています。
つまり、やるべきことがあるのであれば、それをやるべき理由についてあれこれと考えるよりも、それを終わらせるための具体的な手順について考えた方がモチベーションが上がり、素早く行動に移すことができるようになります。
勉強や仕事をする時も同じです。
勉強することの意味や将来のメリットについて考える時も必要でしょうが、どちらかと言うと具体的な手順を書き出してみてください。
そして、その手順を減らすことも重要です。
必要なアクションが減れば減るほど人は行動が早まります。
例えば、人が自由に手に取ることができるクッキーにどんな反応をするのか調べた研究があります。
箱に入れた個包装されていないクッキーを渡すと6日間で全て食べましたが、個包装されているクッキーの場合は、完食するまでに24日間必要だったそうです。
ビニールの包装を破って開けるだけの手間ですが、たったこれだけのことでも、アクションが減ることによって行動が早まるわけです。
勉強であれば勉強道具はしまわない方がいいですし、途中まで読んだ本を閉じることさえもやめた方がいいのかもしれません。
片付けは必要なアクションが減ることを心がけて行なってください。
ここから先は、リスクを取ってチャンスを掴むための意欲を高める方法から、本当に大事なことに向き合い日々成長していくための方法を解説していきます。
日々成長を実感しながら充実した毎日を生きていきたい方は、ぜひ続きもチェックしてみてください。
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