購入に迷われているという方は、ぜひ参考になさってください!
―織田信長が天下統一の基礎を築き、豊臣秀吉がそれを成し遂げた安土桃山時代。
戦国武将が自らの力で新しい時代を築こうと挑んだように、絵筆によって新しい時代を切り開こうと挑んだ人物がいました。
長谷川等伯 筆、国宝 松林図屛風。深い霧に包まれた松林の風景が描かれています。
まずはこの松林図屛風を詳細に鑑賞していきます。
ぐっっと寄っていくと…近くで見るほどに、荒々しい表情が現れますが、
筆使いは、勢いを感じさせる表現だけではなく、枝の流れ、幹の表皮、根の力強さ…
それぞれを的確に表していることが分かります。
描かれていないはずの空気感や光、温度までも見る者に感じさせる。どこまでも世界が広がっているような無限の奥行き。墨の濃淡だけで、そのことを見事に表現しています。
では、この画は一体どのような目的で描かれたのでしょうか…?
使われている紙や当時の時代背景から、一つの説が浮かび上がります。
さて、長谷川等伯とはどのような人物だったのか、彼の人生を辿っていきましょう。
生まれ、育ち…家族とともに移り住んだ京都で弟子入りしたのは…
そしていよいよ等伯53歳の頃、息子・久蔵と共に作り上げたのは、松林図と並ぶ、等伯のもうひとつの代表作でした。
障壁画「楓図」と「桜図」。
四季の草花で埋め尽くされ、永遠に続く穏やかで平和な世界が表されています。
そして同じ頃、等伯は松林図を描きます。豪華絢爛な障壁画とは対照的に、墨の濃淡だけで表された世界…
別々に所蔵されている作品をこうして並べて鑑賞することができるのも、このVR作品ならではです。
障壁画完成後、等伯は、そして松林図はどのような道を辿ったのか…
最後は松林図が描かれた当初の姿を再現したシーンで、等伯が描いた松林の中へといざなわれます。
トーハクを代表する国宝 松林図屛風の魅力を、作者・長谷川等伯の人生を辿りながら
再発見できる本編、ぜひご覧ください!
VR作品『国宝 松林図屛風ー乱世を生きた絵師・等伯ー』
<本編配信は終了しました(2022年1月2日~3月27日)>