じつはドイツでは乗馬療法(または治療的乗馬)が盛ん。馬を飼っている人たちは1970年に始まった由緒ある団体「DKThR」によって教育を受けるか、あるいはその他国に認められたセラピストとしての資格を保持した人たち。「馬のセラピスト」として農場を経営しながら乗馬体験するクラスなどを開校していたり、あるいは週一に馬にブラッシングをかけにやってくる子どもたちの面倒をみるなど、責任感を学ばせるための教育現場を提供しています。
ホース・セラピーはドイツでは保険の適用が効き、幼稚園や小学校ではクラスみんなでそろって、近くの馬に会いにゆく授業も。「セラピー」とまではいかなくとも、ちいさな子どもたちが馬と触れ合うことで精神的に安定。やさしくなれ、日常のストレスから解放。楽しい時間を一緒に過ごすだけでなく、繊細な馬との付き合い方を通じて、学校での態度をも向上。自信を与えることでお友達との接し方などに大きな影響を与えるなど、期待されています。
人を信じる目を持つ馬教育現場だけでなく、病院でも「セラピー・ホース」として活躍の場を広げている馬たち。インターネットで一番の人気は、オナー(Honor)という名のポニーです。
背丈はおよそ子どもたちと同じぐらいの、愛らしい姿のオナー。オナーはセラピーのために特別な教育・しつけを受けた馬で、非常におとなしく、人間のもつ恐怖心を取り除いてくれるかのような存在感。病気で自由に出歩くこともままならない子どもたちはネガティブになりがちで、こころにフタをしてしまうもの。オナーがいることで外とのつながりを感じ、子どもたちはうれしそう。つらい病気をしばし忘れ笑顔を取り戻してくれる「セラピスト」としてオナーの存在は、子どもたちだけでなく、また親にとっても大変貴重なものなのです。
日本でもアニマルセラピーは普及の動きを見せており、多くの犬が活躍しているようす。またホース・セラピー「ホース・フレンズ事務局」も存在し、セラピストとしての養成講座が開かれています。近い将来、日本でもホースセラピーのさらなる活躍を期待しています。
[DKThR,日本アニマルセラピー協会,ホース・フレンズ事務局]
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