ヘルシーに肩の力を抜いて生きることを提唱しているキャメロン・ディアス。彼女によると、幸せに年齢を重ねるためには心身ともにヘルシーであることが必須条件。そこで前回の食事&生活法に引き続き、後編では『The Body Book』からキャメロンのエクササイズ法に注目してみたいと思います。

ハッとさせられたのは
『チャーリーズ・エンジェル』(00)の出演がきっかけ!

「Charlie's Angels 2」の撮影風景(2002年)



若いころからジャンクフードを食べても太ることのなかったキャメロン・ディアスは、モデルを経て女優として活動を始めてからも健康のことは顧みず、好きなものを好きなだけ食べて不摂生な生活を行なっていたそうです。

そんな彼女を目覚めさせたのが、映画『チャーリーズ・エンジェル』(00)の出演でした。当時26歳だった彼女は、アクションシーンが多い同映画のために撮影入りする3カ月前から本格的なトレーニングを行うことになったのです。本人は本格的なトレーニングは初めてだったので、初日はワクワクしながら現場に向かったそうですが、そこで待ち構えていたのは鬼トレーナーが言うところの、「苦痛」だったそうです。

そして撮影までの3カ月間みっちり特訓を受けて分かったのは、体は「自分が限界だと思ったところから、さらに先へ進むこと」。特訓のおかげでキャメロンの体は見違えるように強くなっていきました。以来、彼女は強い体を作ることを目的に、体力作りを行なっているのです。

ジム大好きキャメロンのワークアウトルーティーンを
パーソナル・トレーナーが語ります。

セレブの多くはパーソナル・トレーナーという強い味方のもと、それぞれの体質にあった運動法をカスタマイズしています。もちろんキャメロンも例外ではなく、彼女にはテディ・バスというセレブ御用達のパーソナル・トレーナーがついています。そのテディが、healthycelebで公表している、キャメロンも実践しているボディエクササイズをご紹介。


【有酸素運動ルーティーン】
運動好きで体が慣れているキャメロンの有酸素運動プログラムは、筋肉を始めとする体への負担が大きいため、ワークアウトのときは必ず休み休み行っているそうです。そのハードルーティーンの中で、彼女が実行しているメインのトレーニングが以下です。

1.ランニングマシーンを使った運動

ランニングマシーンを使ってもただ歩いたり走ったりするのではなく、めりはりをつけるのがテディ流。

① 60秒間歩く
② 30秒間ジョギング
③ 60秒間歩く
④ 30秒間ジョギング

このセットを15分のパッケージとして繰り返す。
キャメロンはできる限りジムに行くが、どうしても時間がないときは45分のピラティスか、この有酸素運動を行うのだそうです。簡単に聞こえるけど、実際にやると思っている以上にしんどいそうなので、まずはここから初めてみるのが良さそう。

2.引き締まった脚を作る運動

①片足スクワット → 片足15回ずつを繰り返す
②サイドステップカーテシー → 両サイド15回ずつを繰り返す
※カーテシーはヨーロッパなどで女性が行う伝統的な挨拶のポーズ。片足を斜め後ろの内側に引き、もう片方の足の膝を軽く曲げる。これをサイドに変換して行う。その際、手は頭の後ろで組む。
③カーフレイズ → 15回を繰り返す
※足裏全体を床または地面につけた状態から、かかとを上げる運動

3.腕を鍛えるワークアウト

①リバース・フライ → 15~20回を繰り返す
※体に対して垂直に伸ばした腕を、肩甲骨を寄せながら弧を描くように後方に向けて腕を開いていく運動。
②トライセップス・キックバック → 片腕10回ずつを繰り返す
※ベンチに片足と肩手を乗せ、肘が垂直になるように片方の手でダンベルを持ち、ダンベルを持った手を後方に真っすぐ伸ばして数秒キープ。その後元に戻す運動。
③バイセップカール → 15~20回を繰り返す
※ダンベルを使い両腕を曲げた状態から肘をまげて肩の高さにバーベルを持ち上げる運動。
ちなみにダンベルを使う運動は持ち上げる重さにも個人差があるので、これらの運動は家で一人でやるよりも、ジムなどでアドバイスを受けながらやるのが理想とのことです。

(参考)healthyceleb

運動の習慣化と暇さえあればストレッチ。
姿勢を伸ばせばアンチエイジングにもつながる。

ジムでの本格ワークアウトのほかに、キャメロンが実践しているのはストレッチ。暇さえあればストレッチをしているそうです。彼女の著書「ザ・ボディ・ブック 食べること、運動すること、生きることを楽しむ最高のレッスン」によると、「ストレッチは心と体をリラックスさせ、筋肉の動きをよくしてくれる」ため、彼女はエレベーターを待ちながらでも、首や背中や足をゆっくりと伸ばしたりしています。またストレッチのポイントは「呼吸を止めないこと。深く呼吸をすることで老廃物がスムーズに排出され、体に新鮮な酸素が行きわたります。呼吸とストレッチは、手軽にできるデトックスなのです」


そんなストレッチのポイントは、筋肉が適度に伸びた状態を10~30秒キープし、ゆっくりと呼吸をすること。勢いをつけたり、無理に伸ばしすぎてもダメなんです。そしてもう一つ重要なのがストレッチを行なう姿勢。ストレッチに適した姿勢が分からないという人は我流を押し通さず、一度プロの指導を仰ぐのもいいかもしれません。
人は年齢を重ねるとだんだんと背筋が曲がってくるのが常。でも背筋がピッと伸びているだけで年齢よりもずっと若々しく健康的に見えることも事実。肌磨きもいいけれど、体磨きにこそアンチエイジング効果があることをお忘れなく!

やり過ぎて疲れてしまうのが一番ダメ。
無理せず日々の生活の中に運動を

体を動かすには「トレーニング」と「アクティブ」の2種類あり、トレーニングはジムに行ったりジョギングをしたりする、筋力や持久力を鍛える計画的な運動。アクティブは日々の生活の中で積極的に体を動かすことを意味するそうです。


たとえば朝ジムに行った後(トレーニング)、デスクワークのみで1日を終えてしまうのはNG。これだとアクティブではありません。会社勤めの場合でも20~30分に一度は立ち上がり、体を動かすことがアクティブを意味します。歩いたり、階段をのぼったり、電車通勤の人はエスカレーターを使わずに階段を使うなどもいいかもしれません。ただ一番の悪循環は、ジムやジョギングなどのトレーニングで疲れ切ってしまい、アクティブに過ごせないことです。ジムでへとへとでほかはなにもできないというのは本末転倒なのです。


キャメロン曰く、料理や犬の散歩、ショッピングもアクティブにカウントされるそうで、2分でも座るのをやめて体を動かせば、健康に大きく役立つとのこと。彼女はキッチンでお湯を沸かしている間にカウンターで腕立て伏せをしたり、撮影現場で誰かに用事があるときは、メールは電話を使わずにその人のいるトレーラーまで歩いて行くそうです。そんな日々のアクティブがとトレーニングのバランスが、ヘルシーボディを作るのです。
これから運動を始めてみようと思っている方、できるところから始めてみませんか?



キャメロン・ディアスの人気著書はこちら。
『The Body Book』
『The Longevity Book: Live Stronger. Live Better. the Art of Ageing Well. 』

文/柴崎里絵子
Photo by Getty Images


ケイト・ハドソンのボディメイク術も読む
>>ケイト・ハドソンのヘルシーボディの作り方:食事編 を読む
>>ケイト・ハドソンからアドバイス。「運動が長続きしない人へ」 を読む

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