卵は立派なスーパーフード、朝食の定番です!
以前は、朝食を抜くこともありました。しかし朝ごはんを食べないと体が温まらずエネルギー代謝の効率も悪くなり、何より1日の元気が出ません。今はもちろん、朝食はしっかりとります。野菜やフルーツのスムージーなども作りますが、やはり朝にはタンパク質が欠かせません。仕事のあるウィークデーはゆっくり料理もしていられませんから、定番は卵を混ぜるだけのスクランブルエッグ!
コレステロールを気にする人もいますが、「卵」は必須アミノ酸や必須脂肪酸、ビタミン、ミネラルなど、人が生きるために必要な栄養素44種のうち、ビタミンCと食物繊維以外のすべてが含まれる完全栄養食。立派なスーパーフードのひとつです。とはいえ脂質の多い黄身は1日2個までと考えていて、全卵は主に朝食に1日2個+タンパク質強化に白身を1個分だけ足して食べています。適量をとれば、こんなに身近で値段も手ごろなスーパーフードってありませんよね!
私がよく作る基本のスクランブルエッグは、生クリームのかわりに、ヘルシーな水切りヨーグルトを加え、バターにはギーを使います。ギーはインド料理でおなじみの発酵無塩バターの上澄み液。ヨーグルトとともに、コクが出るのに後味がさっぱりして、毎朝、卵をおいしく食べられます。プレートには野菜を添えて、食物繊維も補って。
スクランブルエッグとグリル野菜のプレート
<材料> 1人分
卵 2個+白身 1個分 ギーバター 小さじ1/2 ギリシャヨーグルト プレーン(無糖・脂肪ゼロ) 大さじ1 ヒマラヤピンク岩塩 少々 万能ねぎ(小口切り) 適量 全粒粉黒パン(トーストする) 2枚野菜のグリル
枝つきミニトマト 6個 マッシュルーム(縦四つ割り) 4個分 アスパラガス(固い下側の皮をピーラーでむき、半分に切る) 3~4本分 オリーブ油 小さじ1 トリュフ塩 少々<作り方>
フライパンを中火にかけてギーを溶かし、卵を割り入れる。へらで大きく混ぜ、黄身が固まってきたら、とろりとしているうちに火からおろす。 ギリシャヨーグルトを入れて大きく混ぜ、余熱でふんわりと熱を通す。塩で味をととのえる。 野菜のグリルを作る。別のフライパンにオリーブ油を中火で熱し、野菜をすべて並べ入れる。アスパラガスとマッシュルームに焼き色がついたらフライパンの端に寄せ、トマトを中央において、皮がはじけるまでじっくり焼く。好みでトリュフ塩をふる。 器に(3)、パンを盛り、(2)をのせて万能ねぎを飾る。基本のスクランブルエッグにスーパーフードをプラス
Kelly流アレンジ1:オオバコとろみスクランブルエッグ
「オオバコ」は欧米では、Psyllium(サイリウム)と呼ばれ、腸のデトックスハーブとしておなじみ。粉末で市販され、豊富な食物繊維が水分を吸って膨らみ、とろみがつきます。卵に混ぜるともっちりとした食感に、腹持ちがよくてダイエットにもおすすめの食材です。最近、スクランブルエッグに入れて食べるのにハマっています!
<材料> 1人分
卵 2個+白身 1個分 ギーバター 小さじ1 ギリシャヨーグルト プレーン(無糖・脂肪ゼロ) 大さじ1 ★オオバコパウダー 小さじ2 ★ニュートリショナルイースト 大さじ1 ★ターメリックパウダー(ゴールデンミルク) 小さじ1 ヒマラヤピンク岩塩 少々<作り方>
フライパンを中火にかけてギーを溶かし、卵を割り入れる。へらで大きく混ぜ、黄身が固まってきたら、とろりとしているうちに火からおろす。 ギリシャヨーグルト、★を加えて大きく混ぜ、余熱でふんわりと熱を通し、塩で味をととのえる。器に盛り、好みでブロッコリーやさつまいもなどのゆで野菜を添える。 聞きなれない「ニュートリショナルイースト」は、ビーツなどの糖蜜を発酵させた植物酵母の粉末。タンパク質やミネラルなどが補えるヴィーガン食材のひとつです。イーストといってもパンの膨張剤とは違い、そのままでも食べられ、チーズやナッツのような風味。粉チーズのかわりに卵やスープなどに混ぜて、手軽に栄養のバランスアップができますよ。 体を温めるターメリック(うこん)が入ったスパイスブレンドをプラスすると、黄色も鮮やかに。豆腐でヘルシーにタンパク質と満足感アップ!
Kelly流アレンジ2:和風スクランブルエッグ丼
こちらは仕事で、もう少し体を絞りたいときによく食べるレシピ。木綿豆腐をしっかりと水切りして、フライパンでいるとポロポロの鶏肉ひき肉のような食感になって、卵を混ぜるだけでしっかり食べごたえが! ご飯なしでボウルに盛れば、ヘルシーでダイエット中もお腹いっぱい食べられます。
<材料> 1人分
卵 2個+白身 1個分 木綿豆腐(水切りしたもの) 100g キャノーラ油 小さじ1 ★昆布だしの素 小さじ1 ★しょうゆ 小さじ1 粗びき黒こしょう 少々 刻みのり、万能ねぎ(小口切り)、梅ごまふりかけ お好みで各適量<作り方>
フライパンに油を熱し、水切りした豆腐を手でくずしながら入れる。水けをとばすようにいる。 ★を加えて混ぜ、ボウルに軽く溶きほぐした卵を入れる。大きく混ぜ、とろりとしているうちに火からおろし、こしょうをふる。 器に盛り、万能ねぎ、刻みのりなど好みのトッピングを飾る。Kelly's ワンポイント
卵は黄身が固まったら、早めに火からおろして、余熱で仕上げるのがこだわり。もちろん好みですが、ふわふわとろ~りの食感も卵料理のおいしさですよね。
オオバコパウダーは、私の母国、ブラジルでも人気の健康食材です。たくさん入れすぎると卵が固くなるので、少量を混ぜて毎日の卵アレンジに役立てて。
次回は「卵+キヌア」を使って、ランチにぴったりのKelly流スーパーフードチャーハンを作ります。
撮影 島村緑 / 取材・文 山崎さちこ(シェルト*ゴ)
Kelly(ケリー)
ブラジル・サンパウロ出身。健康的な美しさを魅力に、モデルとして数々のファッション誌、ファッションショー、広告などで幅広く活躍中。ワークアウト、ヨガ、キックボクシング、ブラジリアン柔術などに造詣が深く、料理好きからローフードマイスター、スーパーフード & スーパーフードスポーツマイスターの資格を取得。ヘルシーなライフスタイルが女性から支持されている。 [公式ブログ/インスタグラム]