今回はトレイルランニングによって、そうした地域を保護しようとする活動をご紹介します。
パタゴニア社の取り組み
たとえば、オーストラリア・タスマニア島のターカイン地方もそのひとつ。タスマニア島は世界最後のゴンドワナ多雨林のひとつで、そこに「タカイナ/ターカイン」と呼ばれる、古代からほとんど手付かずのまま残っている地域があるそう。
オーストリア遺産委員会もタカイナ/ターカイン地域には傑出した遺産価値があると認識したのですが、伐採と採鉱により、古い森林は破壊の脅威に晒されています。4万年もの生きた文化を伝える貝塚や先住民の小屋のある場所を、オフロード車が突進している状況だというのです。
そこで、Bコーポレーションとして認証されているアウトドア企業のパタゴニア社が、昨年6月より開始したのが、オーストラリア・タスマニア島のターカイン地方に残された最後の野生地の保護を目指す「takayna(タカイナ)」キャンペーン。タスマニア州政府にタカイナ/ターカインを世界遺産としてノミネートし、保護するよう依頼するための特設ウェブサイトの開設と請願書の署名活動を行いました。さらに、パタゴニアが提供するドキュメンタリー映画『takayna(タカイナ)』の上映会を実施し、行動を呼びかけます。
環境保護運動の複雑さを知る
『takayna』フィルム上映会は2018年7月11日(水)より、パタゴニア直営店にて開催をスタートしています。参加無料です。内容は、活動家、地元民、アボリジニのコミュニティ……これらの相反するストーリーを紡ぎながら、トレイルを走る医師とひたむきな環境保護活動家の体験をとおして語られるドキュメンタリー映画となっています。予告編はこちら。
当フィルムツアーでは同時に、パタゴニアのトレイルランニング・アンバサダー石川弘樹さんが中心に行われている、イヌワシを呼び戻そうとするトレイル活動「南三陸火防線プロジェクト」についてもご紹介。一部の会場では石川弘樹さん、パタゴニア日本支社 環境・社会部門の篠健司さん等がゲストスピーカーとして話をしてくださるとか。
手つかずの自然を守ろうとするタスマニア島の「takayna(タカイナ)」と、里山をうまく活用し、人・動物・自然の調和を保とうとする日本国内での活動「南三陸火防線プロジェクト」。どちらもトレイルランニングというスポーツを通じて今フィールドで起きていることを伝えてくれています。
こうして地球の役に立てるトレイルランにぜひ参加してみたいものですが、それが無理でも、請願書への署名や、フィルム上映会に参加するくらいはできそうですね。
【Presented by Patagonia Films 『takayna(タカイナ)』フィルム上映会 】
開場19時/開演19時10分/終了20時50分(予定)
7月18日(水) パタゴニア 福岡 (定員30名) TEL: 092-738-2175
7月24日(火) パタゴニア 東京・渋谷 (定員80名) TEL: 03-5469-2100
7月26日(木) パタゴニア 東京・ゲートシティ大崎 (定員80名) TEL: 03-5487-2101
8月2日(木) パタゴニア 京都 (定員50名) TEL: 075-251-2101
※お問い合わせ/ご予約はストアまで。
※参加無料
[パタゴニア]