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気づかないうちに進行する「高血圧」。要因と正常に戻す方法は?
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気づかないうちに進行する「高血圧」。要因と正常に戻す方法は?

2020-03-30 12:00
    「サイレントキラー」

    高血圧がそう呼ばれるには理由があります。まず分かっているのは、米国の約半数の人が高血圧で、しかも対処もされていない事実。放っておくと、動脈硬化、脳卒中、腎障害、さらには早期の認知機能低下や認知症を引き起こす可能性もあります。しかし、ほとんどの高血圧になっている人は、自分が高血圧になっていることに気づいていないのです。

    「ほとんどの場合、高血圧は無症状。ですから、高血圧になっているとは感じず、だからこそ定期検診が非常に重要になるのです」と、ニューヨーク大学ランゴーン・ヘルス助教、心臓病専門医のローレンス・フィリップス医師(直近2年間、血圧を確認していない場合は受診に行きましょう)。

    そもそも血圧とは?

    簡単に言えば、血圧は血管と動脈の壁に対する血液の力で、2種類の数値で表されます。ひとつは上の血圧(収縮期血圧)で、心臓が脈を打つときの動脈への圧力または力を表します。もうひとつは下の血圧(拡張期血圧)で、心拍と心拍の間の圧力」と、マンハッタン循環器科心臓病専門医アムノン・ベニアミノヴィッツ医師は述べます。

    生存していくために正常な血圧が保たれていることは必要となりますが、高血圧は危険な状態と言えます。なぜなら心臓が全身に血液を送り出しづらくなってしまうからです。「言ってみれば、高血圧になるということは、心臓の壁や他の臓器を何度も何度も打ち付けているようなもの。パンチが強いと、時間の経過とともに血管の壁を厚くしたり、損傷を引き起こしたりもしてしまうのです」とフィリップス医師。

    米国心臓協会によると、120/80mmHgを超えると血圧は高めと見なされ、130/80mmHgを超える場合に高血圧と見なされます。「グッドニュースは、高めの血圧や高血圧は、食事療法や生活習慣の改善で対処可能ということ」と、フィリップス医師(ただし、常にではありません)。

    ファーストステップとして、まず、高血圧の原因を特定します。ほとんどの人にとって、それは多因子性、つまり、多くの要因が互いに関連しながら血圧の水準を危険な領域に急上昇させます。ここでは、高血圧の最も一般的な原因と、それに対処して正常血圧に戻す方法について説明します。

    1. 便利な加工食品に頼りすぎている

    image via shutterstock

    ナトリウムの過剰摂取は、血圧に直接影響します。「塩分が多いほど、血液中のナトリウムが多くなり、周囲の組織から血管に水分を引き込み、血液量を増やすのです。血液量が多いほど、血圧は高くなります」と、ベニアミノヴィッツ医師。

    しかし、それほど多くの塩分を使っていないと考えているのなら、それはおそらく食事になにかほかの原因が隠れているのかもしれません。米国疾病対策センター(CDC)によると、米国人は1日あたり平均3400mgのナトリウムを消費。これは推奨の上限である1日あたり2300mgをはるかに超えています。さらに、ナトリウム摂取の70%以上は、パン、朝食用シリアル、チップ、クッキー、ピザ、缶詰の豆と野菜、缶詰のスープ、パスタソースなど、加工食品およびレストランでの料理から。食卓塩からではないのです。 ※編注:アメリカの場合。日本では、厚生労働省「日本人の食事摂取基準」(2015年版)によると、1日のナトリウム摂取の目安量は成人600mg、食塩相当量1.5gとされています。

    さらに、加工食品を多く含む食事は、体重増加も引き起こす可能性があります。「太りすぎだと、体は血液をより多くの組織に送り込む必要に迫られ、血圧の上昇を招く可能性が出てくるのです。肥満した患者には、非常に多くの高血圧症患者が見られます」と、フィリップス医師。

    血圧を正常にする方法:加工食品を減らします

    「代わりに、野菜、果物、全粒穀物、豆類、魚、ナッツ、種子、オリーブオイルなどの有益な栄養素が豊富なホールフード(まるごと食べられる食品)を摂ります」と、ベニアミノヴィッツ医師。

    カリウムとマグネシウムはどちらも血管を弛緩させるミネラルであり、血管の弛緩に伴って、血圧を下げることができます。最近の研究では、高食物繊維食が収縮期血圧の大幅な低下に関連していると分かっています。

    血圧低下の効果が証明されている食事プランを取り入れようとするとき、ベニアミノヴィッツ医師によると、DASH(高血圧を止めるための食事療法)、または食品の構成が適切な地中海食のいずれかがおすすめ。

    2. 1日に何杯ものお酒を飲んでいる

    飲酒習慣のある人にとっては、女性ならば1日1杯、男性ならば1日2杯程度が適度な飲酒量。その程度はあまり問題になりません。心臓病の予防に飲酒がよいとする研究も。

    しかし、「大量に飲酒している場合、特に頻繁にお酒を飲み過ぎてしまっている場合には、血圧の慢性的な上昇が起きてしまう可能性があります」と、フィリップス医師。また、大量飲酒はアテローム性動脈硬化症の発症リスクの増加と結びついているとも研究報告されています。動脈硬化症は動脈での脂肪プラークの蓄積であり、心臓発作や脳卒中を引き起こすおそれがあるのです。

    血圧を正常にする方法:飲みに行く場合は、適度に飲みます

    1杯の飲み物は、アルコール度数の違いから、ビールであれば360ml、ワインであれば70ml、スピリッツならば40mlに相当します。アルコール自体がほしいというよりも飲むことが習慣化しているだけならば、定期的にビールやワインなどのグラスをコンブチャや、各種ブランドのはやりのノンアルコールに切り替えることを検討。

    3.運動不足

    image via shutterstock

    座りすぎや座りがちな生活習慣は、健康のほぼすべてを台無しにするかも。心血管の健康も例外ではありません。「座りがちでいると、やがて不調をきたし、血圧が高めになります」と、ベニアミノヴィッツ医師。座りがちでいると、太りすぎたり、肥満になったりしやすく、そして、先に触れたように、体重増加は高血圧を引き起こす主な原因のひとつです。

    さらに、定期的に有酸素運動を行うと、血管を柔軟にしてホルモンの影響も受けにくくすることで、血圧を健康的な水準に保つことができます。こうした有酸素運動をしないと、動脈硬化を促進することになり、心臓と血管を機能しづらくしてしまう恐れがあります。

    血圧を正常にする方法:適度に心拍数を上げること(よい方法で)

    およそ400の研究を分析した論文によると、定期的な運動に取り組むことは、一般的に処方されている血圧の薬と同じくらいに効果的と示されています。

    「身体活動の世界において、血圧に最もよいのは有酸素運動です」とベニアミノヴィッツ医師。自転車、早歩き、水泳、バレエクラス、ヴィンヤサ・ヨガなどの動きのあるヨガなど、週に少なくとも150分の適度な有酸素運動(1日約20〜30分)を目指します。

    次回の『Prevention』に続きます。

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    Stephanie Eckelkamp/8 Common Causes of High Blood Pressure, According to Doctors/STELLA MEDIX Ltd.(翻訳)

    RSSブログ情報:https://www.mylohas.net/2020/03/209769pvn_bloodpressure.html
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