たとえば、アイカラーをオレンジにしたときのリップやチークの理想のカラーなど、魅力的に見せる組み合わせはあるのでしょうか。ヘア&メイクアップアーティストの村上綾さんに伺いました。
キーワードは「同系色」
ここ数年で、ポイントメイクはカラフルな色を使うトレンドが戻ってきました。
各ブランドから、ブルーやイエロー、オレンジ、レッドなどのアイシャドウがたくさん登場していますし、リップもレッドやブリックオレンジ、パープル、ブラウンなど、実に多様なバリエーションが揃っています。
そこで気になるのが、アイメイク、チーク、リップメイクの色の組み合わせ方です。
顔全体で、色に統一感はあった方がいいのでしょうか。また、このアイメイクの色にはこのリップの色を合わせたほうがいい、というようなセオリーはあるのでしょうか?
村上さん :
まちがいがないのは、同系色を合わせることです。
たとえばパープルのマスカラを効かせたらリップにも青みのあるピンクを持ってきたり、アイメイクに鮮やかなイエローを使ったら、リップも黄みのあるオレンジをチョイスする……など。
似たような色でまとめると、顔全体のバランスもまとまると思います。
いわゆる「ワントーンメイク」は、印象としてまとまりやすく失敗が少ないもの。
今はリップにもアイにもチークにも、とマルチに使えるフェイスカラーが人気ですが、全体的なトーンを揃えるのにも活躍しそうですね。
色を合わせて、濃さを変えていく
ただし、色のトーンを揃えたときに、ひとつだけ気をつけなければならないことがあります。それが「濃さの強弱をつけること」です。
村上さん :
似ているカラーが同じような濃さで顔全体にのっていると、ぼんやり、のっぺりした印象になってしまいます。
どこかに一点、ポイントを置くようにするとメリハリが出るのでおすすめ。ポイントは、目もとか口もとのいずれかがいいと思います。
たとえば、目もとをやわらかいブラウンでまとめたら、リップには強めのオレンジやレッドを。ブラウンのスモーキーなメイクで目もとを強調したら、リップはやわらかなベージュ系でまとめる、など。
同系色×強度のメリハリを意識すると、失敗知らずに。マルチカラーを使うときもすべて同じ濃さにせず、リップに別の色を重ねるなど少し工夫して強弱をつけるとまとまります。
ちなみにチークにポイントを持ってくることはあまり考えなくていいそうです。
村上さん :
チークは肌づくりの要素が大きいので、ポイントメイクに左右されない色をひとつ持っていると便利です。
おすすめはベージュカラー。肌にほどよい陰影と、艶感を与えてくれるものなら、どんなメイクのときも使えて重宝しますよ。
村上さんおすすめ!ポイントメイクお役立ちアイテム
rms beautyリップチーク
rms beautyリップチーク デミュア 5,280円(税込)くすみ感の美しいヌーディなローズピンクは万能。目もとにはエレガントな陰影を、唇には花びらのような可憐さをもたらしてくれます。
これひとつでアイ・リップ・チークを仕上げたいときは、目もとか口もとのいずれかにプラスワンアイテムを重ねてメリハリを。
オサジ ニュアンス ブラッシュ
オサジ ニュアンス ブラッシュ d01 Zanzou〈残像〉3,080円(税込)肌色を問わないスキントーンでさりげなく表情になじみ、ほんのりとした血色感と、ゴールドパールによるツヤ感を演出するベージュのチーク。
ソフトにシェーディングして立体感を演出することもできて、メリハリのある仕上がりに。どんなカラーとも相性抜群。
マルチに使えるアイテムをうまく活用しながら「同系色でまとめる」「ポイントを1点に絞る」の2点を意識すれば、もう、カラーメイクに迷わないはず!
>>「ビューティ駆け込み寺」連載をもっと見る
手早くきれいにメイクアップするコツは?
「メイク直し」で使えるプロ御用達コスメ4選。お直しのポイントも
村上綾さん
ヘアメイクアップアーティスト。1985年大阪生まれ。株式会社ALBIONに入社後、ヘアメイクアシスタントを経て2010年に独立。現在、雑誌や広告のヘアメイクを中心に幅広く活躍中。かわいさとモードの絶妙なさじ加減に、編集者や女優、モデルたちからのラブコール多数。