今回は、カカオの廃棄部位を使用して生まれたサスティナブルなチョコレート「ECOLATE(エコレート)」。
約30年後、チョコレートは食べられなくなる!?
なぜ!? そんなの困る!!! と、なりますよね。
これは「チョコレート危機」と呼ばれる問題で、2点に起因し、この危惧は生まれています。
1つは、環境にまつわること。地球温暖化に伴う気候変動の影響により、カカオ栽培自体が不可能になる可能性があるほか、カカオ樹の老齢化や病気の脅威などにも直面しており、カカオ不足となることが懸念されているのです。また、需要を満たすためにカカオの生産地を拡大することが、環境破壊につながっているとも指摘されています。
またもう1つは、カカオ農家を取り巻く社会問題。カカオを原料とする商品の大量生産・消費、価格低迷を背景に、カカオ農家の多くは貧困状態にあります。これに伴って児童労働・危険労働も起こり、問題が深刻化しているのです。
日本のチョコレート市場は、2019年までの10年間に35%の成長を遂げました(※)。皆が愛するチョコレートを、未来永劫、愛し続けることができるように……、と願い込めて生まれた商品が、この「ECOLATE」です。
カカオの廃棄部位に、食材としての価値を与える
ECOLATEは、地球上でまだ光を浴びていない素材にフォーカスし、その素材を食べることで地球のためになるような、地球の新たな食材を見つけるプロジェクト・LIFULL Table Presents「地球料理-Earth Cuisine-」の第3弾として誕生したスイーツ。
同プロジェクトが着目した素材がカカオの廃材。チョコレートのモトであるカカオの実は、その3割程度しか使用されず、約7割は廃棄されています。このカカオの廃材に食材としての価値を与えることで、農家の貧困問題を解決する第一歩としよう、と考えたのだそう。
廃材を用いたからこそ生まれた魅力的な風味や食感
カカオの廃材を使用した新たなチョコレートの開発を託されたのは、「Social Kitchen(ソーシャル キッチン)」のプロデューサー・江藤英樹さんと、同ディレクター・上妻正治さん。両名とも、カカオの廃材を口にしたのは、今回が初めて。
「本来、食べるところではないので、食材として使用することに、正直、戸惑いました。ですが、とても意義のあるプロジェクトだと思ったので、ていねいに開発しました」(江藤さん&上妻さん)
2人の手により、生まれたのは、2種のチョコレート。
まずは「ECOLATE CARRE(エコレート カレ)」。カカオ豆の殻だけでなく、枝や葉まで使ったひと口チョコレートです。
「殻や枝、葉が、そのものの状態で届いたんです。これらをいかにスイーツにするかが、難題でした。殻を細かくしすぎず、あえて粗めに残すことで、『廃材っぽさ』を感じることができるように仕上げています」(江藤さん)
江藤英樹シェフ開発のひと口チョコレート「ECOLATE CARRE」2,200円(税込)。左から、殻の食感を残し、ビターに仕上げた、カカオ豆の殻50%含有タイプ、枝を20%含有させ、木々を思わせるタイプ、殻や枝のほか葉も使った、森にいるかのような香りのタイプと、フレーバーは3種。カカオ豆の殻を使用した板チョコタイプの「ECOLATE TABLETTE(エコレート タブレット)」も。
「最大限の量の殻を入れ、どこに着地させるのか、という点に苦心しました。殻を33%使用してみたところ、形状やテクスチャーには問題がなかったものの、渋さという課題に直面。そこで一般的な砂糖に比べ、甘味の強い果糖やキビ糖などをブレンドして加え、渋さとのバランスをとることにしたんです」(上妻さん)
上妻正治シェフ開発のタブレット「ECOLATE TABLETTE」は、カカオとココナッツが織りなす豊かな風味と、ほろ苦い甘さのなかに酸味を感じさせる大人な味わいが特徴。1,760円(税込)。殻を使っていることがわかる歯ざわりと、そのあとに続くなめらかな口どけとのギャップがユニーク。どちらも、間違いなくチョコレート。ですが、ほんのり漂う自然の香りや、工夫が凝らされた食感に、一般的なチョコレートとは違う目新しさを感じるはず。
今回の試みは、1つのカカオの実から生まれるチョコレートの量を増やしたのと同時に、廃棄部分にも価値が見出されたことで、農家の収入源を増やすことも意味します。まさに、環境も、農家も幸せにするチョコレート。
「持続可能な社会をつくるため、今後、カカオ廃材を使うシェフを増やしていきたいと考えています。そのためにも、スイーツや料理などのカテゴリーを決めずに、継続してさまざまな取り組みを進めていく予定です」(LIFULL 執行役員・CCO 川嵜鋼平さん)
※全日本菓子協会(ANKA)「菓子統計資料」より
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コメント
コメントを書くそんなにチョコ食いたいならカカオでも齧ってろ
「地球上でまだ光を浴びていない素材にフォーカスし、その素材を食べることで地球のためになる」というコンセプトで、食味に廃材っぽさを感じさせる必要があるのかね。消費量の下がっているお米を食べたらよいのでは。
曲解しまくった内容。新興国での需要が増えるので、生産量が増えないと供給が需要を越えて、チョコレートの値段が上がるので庶民には手が出なくなる。というのをチョコレートが無くなると変換して、チョコレートに混ぜ物を入れようという発想になったのか。そもそもの原因はカカオの相場の下落により、カカオ生産者の収入が減っていることにある。それでも他に産業が無いから、貧困労働が発生している。需要が増えて、買い取り値段があがることは歓迎することで、邪魔してはいけないのでは?むしろ、もっとバンバン売れまくる商品を作るか流行を作る方がよい。タピオカブームで買い取り値段があがったタピオカのようになればいいのでは?エコ好きが満足する商品でカカオ不足を解決したら逆効果だ。
根本は安くカカオを輸入して流通させている資本主義の構造が問題。安く買いたたかれるので貧困労働が発生している。もっと労働に見合った収入になればいいのに、それを資本主義が許さない。この構造の打開をめざなさけばいけないのだが、結局のところ、生産力の増加と、機械化による労働者1人あたりの生産力を上げて、1人あたりの収入を増やすという解決手段に行きついてしまう。いいから買い取り値段を上げてやれ。100円だったチョコレートを300円で売れるようになれば全部解決だ。
それに需要が増えているのに生産性が上がらないのは、貧困労働の農家を継ぐ若者の後継者不足もある。教育を施された子供は農家にはならない。金が儲かる農家としてカカオ生産者が増えるには、労働環境の改善、収入の改善。根本的にカカオの買取価格の引き上げしかない。
>>6
1個100円を1個300円にするより,1個100円を2個200円にしたほうが儲かるぜ。
そこはホレ,あのロッテがやっている「ココアを売らない」製法を使えばいい。
……あ,取り仕切っているマフィアが儲かるだけだな。うっかりうっかり。
廃材を使って廃材を使ってないような味を再現する努力はしないんですね。
努力したよ!っていうのをアピールしたいだけのかまってちゃんかな?
正直内容どうこう以前に高っ!という感想が出てしまう
その金でテングのビーフジャーキー買うわ
もし本当にカカオが完全壊滅して別の場所で植えるのも不可能になるレベルの気象になったら穀物も死滅してるだろ、チョコ食べれなーいとか言ってる場合か?
いちいち断って大騒ぎしてやることじゃない。普通に「合成チョコ」って書いて売れば同じやろ。発泡酒とビールの違いぐらいだよ。すんなりやればすんなりうけいられるだろう。当然だが、合成チョコは天然チョコより安価で無ければならないが。