株式会社バスクリンの広報部員であり、お風呂博士として温泉や入浴、睡眠に関する講演や執筆を行っている石川泰弘さんによると、お風呂と睡眠には深い関係があるそうです。
「お風呂には睡眠のクオリティを格段に上げる効果があります。たとえ20分睡眠時間が短くなっても、その時間をお風呂に入る時間であてるほうが、よく眠れて翌朝はきっとすっきり目覚められますよ」
私たちのカラダは、体温が下がる時に眠気を感じるシステムが体の中に組み込まれており、スムーズに体温が下がると深い眠りが叶い、成長ホルモンも誘発され、肉体疲労も緩和され必然的に目覚めもよくなるのだとか。
お風呂に浸かることで、温浴効果により血管が拡張し、一時的に体温が上がります。同時に、血管が拡張している状態とは、熱を放散しやすい状態でもあるので、お風呂から出てしばらくすると適切に体温が下がるのです。
また、お風呂で自律神経にメリハリをつけることも良い睡眠を導くポイントになります。入浴をすることで一時的に心拍数や交感神経を優位にし、入浴後に徐々に落ち着くことで自律神経のメリハリをつける。それが、良質な睡眠のポイントになるそうですよ。
疲れていても、毎日20分程度のお風呂時間を確保することで、睡眠のクオリティを高め、翌日のクオリティを高めると石川さんは言います。
入浴が睡眠の質を高めるとはいえ、いまの季節は暑くて……という時には、入浴剤で工夫するのもおすすめです。入った後にまた汗をかくことの不快感を緩和するためには、炭酸水素ナトリウムを主成分とした入浴剤が適しています。
アルカリ性の成分が弱酸性の私たちの皮膚に触れると皮脂や汚れをすっきり洗い流してくれる効果があり、お風呂から上がった後もさっぱりした状態を保つのです。炭酸水素ナトリウムとは重曹のこと。
アロマオイルなどを使って自分で手作りしてもいいですし、成分表示をチェックして市販のものを使っても。メントール成分が入ったクールタイプを選べばさらに爽やかに感じられますね!
夏バテ防止のためにも美容のためにも、お風呂タイムをきちんととって、質のいい眠りを手に入れましょう。
[バスクリン]
text by 中澤小百合
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ビジネス系出版社を経て、フリーランスのライターに。会社員時代に酷使してしまった心と体を癒すべく、暮らしに取り入れた自然療法の魅力にはまり、現在はアロマ、ハーブ、フラワーエッセンス、各種セラピーに関する記事を主に執筆。ペット専門誌で犬のホリスティックケアや愛犬とのロハスな暮らしの提案も。日本メディカルハーブ協会認定ハーバルセラピスト。
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