数日かけて少しずつ味わった、羊のケーキ。羊年にちなんで、1月最初の朝おやつに。
元来「おやつ」は、午後に食べる間食のこと。語源をたどれば江戸時代の言葉、14時から16時頃までをさす「八つ刻(やつどき)」に辿り着きます。江戸時代の中頃までは1日2食があたりまえ。するとお腹がすいてしまうので、八つ刻に間食をとったのが、おやつのはじまり。
「foodmood」のクッキーとバナナケーキ。国立へ出かけた翌朝に。
千葉の道の駅でみつけた、たぬきケーキ。
1朝3つまで。夙川「ミッシェルバッハ」の大好物のクッキー。
時代が変われば、言葉の意味も少しずつ変化するもの。今では主食以外に甘いものを食べるときや、甘いものそのものを「おやつ」と表すことがあります。私も自分のなかだけで、朝食とは別に、あるいは朝食代わりに、朝に味わう甘いものを「朝おやつ」と呼び、10年ほどまえから記録をはじめました。
「ラデュレ」のマカロンも、1朝1個。朝おやつは、食べ過ぎず、少しだけ、が鉄則。
土地土地に根づくお菓子や菓子パンへの愛情過多。旅先でも日常でも「ライフワーク」の名目で膨大な量の甘いものを買いこむため、朝食にも取りいれなければ研究が追いつかないのが「朝おやつ」のそもそものきっかけ。
「ロブション」の帽子パン。
静岡県富士市にある北欧雑貨の店「sinilintu」さんから贈りものにいただいた、堅焼きクッキー。
こちらも千葉の道の駅で。猫のクッキー。
以前、取材させていただいた京都の和菓子屋のご主人が「怒りながらお菓子を食べる人はそうはいません。みんな、お菓子を前に笑顔になります。だから私はお菓子をつくるのです」とおっしゃっていたけれど「朝おやつ」も同じ。
自分で選んでもち帰ったり、あるいは心をこめたいただきものの甘いものを、朝の食卓にちょこんとのせて味わえば、その日まるごと、おおらかに楽しく過ごせるのだから、お守りのような、縁起もののような存在。
新潟名物・ミルクヨーカンは、牛乳・砂糖・寒天でつくられる、やさしい味の牛乳寒天。
ブタのパンは「アンデルセン」で。ナイフを入れるのに、勇気が入ります。
朝の楽しみ、朝の習慣。朝おやつの活動で、健やかな1日のはじまりを迎えています。