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「下半身デブ」

なんと直球の、身もフタもない言葉でしょう。

若いころの私の体型は、まさに下半身デブの典型といっても過言ではないほどでした。

がっちり筋肉がついた太もも、子持ちししゃものようなふくらはぎ、膝も足首も骨太で、

そこに脂肪がのっているのですから、もう絶望的です。

上半身は普通、顔つきが面長で首も長いので、余計に目立つ気がしていました。

もともと成長期が早く、10歳くらいから急激に体型が変わり始めたのを覚えています。

ちょうど女性らしい脂肪がついてきた頃から、武道系の激しいスポーツを始めたので、

ただでさえむっちりとしてきた気になる太ももやふくらはぎに、このあたりからガッチリと

筋肉がつきはじめ、思春期の女子としてはもう気になってたまりませんでした。

なぜ、あのブルマという忌まわしいものがあったのでしょう・・・。

どんどん女性らしくなる身体に全く心がついていかず、恥ずかしくてたまらなかった小学生時代。

コンプレックスの源「下半身」のラインをすっかりさらすブルマ姿は、本当に嫌でたまりませんでした。

まだ第二次性徴期を迎えていない同級生の、ブルマから伸びるすらりとまっすぐな脚が、

まぶしくてうらやましくて・・・。自然とうつむいてしまい、

この頃はカメラをまっすぐ見ていない写真がほとんどです。

吹奏楽クラブでのマーチングの衣装はかわいいベレー帽に白いミニスカート。

今思えば、この年代にしか着られないような可愛らしい衣装だったのに、太い脚が気になって楽しめず、

恥ずかしいばかりだったのがもったいないです。

今になって子供の授業参観で、イマドキ小学生女子の長いスラーッとした脚を見ると、

ショートパンツにニーハイソックス、ミニスカートにレギンス、そんな格好をしてみたかったなぁ・・・と思います。

もし息子ではなく娘を育てていたら、きっと娘の趣味は全く無視し、「私が着たかった服」を

買いまくって押しつけ、一人喜ぶ迷惑この上ない母になっていただろうなぁと、

想像するとちょっと笑えて来てしまいます。

スポーツ三昧の中高生時代

中学生になり、武道により力を入れ始めるとともに部活が始まりました。

かねて憧れていた器械体操部に入部したのは良いのですが、ここでも毎日激しいトレーニング。

立派な脚のおかげでジャンプ力には恵まれていましたが、せっかくのきれいなレオタードも、

なんだかたくましいばかり・・・。

ますます身体つきは大人っぽくなり、中学一年生にしてすでに高校生と間違われてばかりでした。

その成長期真っ盛り、まだ大人の女性になりきらないムチムチボディーを気にし始めるお年頃に、トレーニング三昧。

ただでさえ太い脚にはますます立派な筋肉がつき・・・。

「いい筋肉してるね」というほめ言葉も全て「脚が太いね」と聞こえてしまう、悲しい日々でした。

高校に入り、武道のトレーニングに役立つとのことでバドミントン部に入部。

試合の腕はサッパリ上がらないものの、素振りと筋トレに明け暮れ、週末は武道の練習。

私の下半身デブがどう成長していったか、もう言うまでもないでしょう。

まだまだ開き直るには幼く、ひと頃大流行したルーズソックスもど田舎のため流行の浸透が

遅すぎて間に合わず・・・制服のスカートからははちきれそうなししゃも丸出しの、辛い日々でした。

開き直りの大学時代





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