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トランプ次期大統領の発言は結構本質を突いていて面白いです。
彼の政治能力を評価する段階にはありませんが、少なくとも(言いたい放題ではあるものの)偽善的な発言が少ないところは好印象です(^^)
フィリピンのドゥテルテ大統領の(かなり強引な)麻薬犯撲滅作戦に対し西側先進国首脳が「裁判を経ない人権蹂躙だ」と言った非難をしていましたが、これに対しトランプ氏は非難をせず同調的な意見すら出していました。私にもこれらの非難が偽善者的な発言に聞こえていました。
フィリピン南部では不完全な国家統治の隙を突いて麻薬取引などの犯罪組織が跋扈し、何十万もの善良な国民が違法な麻薬取引の手先にされ、且つ被害を受けているのです。彼ら麻薬組織こそが悪質な人権侵害と法令を無視する張本人であり、この連中は麻薬取引による利益を求めて海外からも多数流入しています。
ドゥテルテ大統領は自国民の生命と引き換えに金儲けをさせ続けることに我慢がならなかったし、そんな連中に対して命がけで逮捕し且つ金をかけて裁判までしてあげる必要があるのか?と考えているのでしょう。
そんなムダ金はフィリピンには有りませんし、強引なやり方であっても麻薬取引が激減し、そして9割以上の国民が支持する姿を理解すべきです。
過去に植民地化し、そこからの収奪物で豪勢な生活をしている先進国トップが、今更のように人権が!法治が!と上から目線で非難してくる態度に怒りを感じたのか?100年程前までは植民地化により世界中の富を略奪し、住民を動物のように扱っておきながら、今更ながらに自分達を非難する権利があるのか?・・・と。
ドゥテルテ氏は北朝鮮やシリアのように私欲のための独裁や圧政をしている訳ではありません。もちろん植民地化された側にも腐敗の蔓延など植民地化を許した様々な問題がありますが。
先進国の為政者(エスタブリッシュメント)と言うのは本当に偽善者的発言が多いと感じます。その代表格がヒラリー・クリントン氏であり、約半数の米国民はその仮面の裏側にある醜さを嫌ったのでしょう。
それなりの本音?を交えて既存権力を批判するトランプ氏にドゥテルテ氏は親近感を持ったのでしょう。
もっとも個別企業を標的にして工場移転を阻止するトップというのも如何なものか(実態は不明ですが)・・・とも思いますが、放っておけば税金逃ればかりを追求する大企業もあるし、中国やロシアなどの独裁国家にいたっては恫喝や強制などは日常茶飯事ですから、我々日本人としては今後の行方を注視する以外に出来ることもないな・・・という感じです(苦笑)。
もちろん排外的な発言が目立つトランプ氏の動向には注意せざるを得ず、様々な地域で保護主義色が強まっていることも意識せざるを得ません。来年からはどんな具合になるのか?
今の先進国金融市場には楽観ムードが漂っていますが、大統領就任が近づく年明けからは十分に注意したいと考えています。
既に1か月以上も相当の強気相場が続いていますから、クリスマス休暇明けの金融市場が余りに楽観的なムードになるようならポジションを少し軽くしておくべきか?などとも考えています。
株式市場では今日(火曜日)辺りは物色される業種にも変化が出ています。当面は大型の指数銘柄より新興市場や中小型銘柄が物色され易くなるのでは予想しています。低PERの銘柄も物色されています。
循環している市場に幾らか安心感がありますが、今週末からの10日間ほど主要国市場はクリスマス休暇に入ります。年初からの相場を探るには28日辺りからの方向性をみてからかな?・・・と。米ドルの強さが際立っていましたが新興国市場も徐々に落ち着きを取り戻しつつあります。
(街のコンサルタント)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。また、当該情報は執筆時点での取材及び調査に基づいております。配信時点と状況が変化している可能性があります。)