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余資運用のために株式を短期売買をされる投資家が多い中で長期スタンスでの個人年金づくりを目標にポートフォリオを構築してはどうかと考えて前号からこの表題で取り上げさせて頂きました。今回はその続きとなります。
前号では公的年金に頼れない不透明な時代の中で自ら積極的に年金資産を構築していくための投資手法、考え方をご報告しました。
4%前後の高配当利回り銘柄をポートフォリオのコアにしていく考え方は現実には投資対象が見出せないのでは実現しない話ですが、細かくチェックしていくと常にそうしたチャンスがあるのではないかと思われます。
過去の株式相場では必ず時折見せる変動、急落を投資チャンスとする考え方もこうした高配当利回りを得るためには必要なことですし、企業の配当政策の変更を細かく吟味しておくことも重要なポイントです。
株式投資にはインカムゲインとキャピタルゲインがあり、年金ポートフォリオづくりにはインカムゲインが重要な役割を担うことになります。
一方で成長株投資、テーマ株投資などはキャピタルゲイン狙いとなり、これらを組み合わせながら資産価値を高めることが年金資産づくりのポイントと言えます。
一定以上の金融資産があれば無リスク資産(現金)の比率を徐々に下げてインカムゲイン狙いやキャピタルゲイン狙いの資産構成に置き換えていきながら年金型のポートフォリオ構築を図ることができます。
それぞれのコア銘柄を決定し、リスク分散(銘柄、時間)を図りながら一定の期間でポートフォリオを構築していくことが求められます。
もし皆さんがまだ30歳だとしてもそうした活動をスタートさせることは決して早すぎることはありません。国に納めている年金の積み立てとは別枠で一定金額積み立てながら100万円単位でのポートフォリオを構築されると良いでしょう。
ただ、この場合はインカムゲインよりはどちらかと言うとキャピタルゲインに比重を置いたポートフォリオとすれば良いのです。30歳の方と50歳の方では人生の残された時間が異なります。
投資に絶対はなくいかに慎重にインカムゲイン狙いをしたとしても時に企業業績の悪化による減配などにより計画が頓挫してしまうこともあります。
基本的には年齢が上になるにつれてリスクを限定したインカムゲイン型の投資を心がけるべきですが、これは資産総額の規模と期待利回りの水準によって違ってきます。
第三者の財務格付けが高いからと言ってそれは未来永劫、株式投資家にリターンをもたらすということではなく、財務上の問題はあっても継続的な成長性の高さが投資資産の増加にとっては意味があります。ですから、安定した運用を図るために決して誰もが知っている1部主力銘柄を選定しなさいということではありません。
反対に必ずしも中小型株を対象にした投資だけでもなく、中長期的な成果を得られる可能性のある銘柄を吟味しながら最終選定してはどうかというものです。
市場に存在する3つのタイプの銘柄群を有効に組み合わせてプライベート年金ファンドを構築する経験豊富な投資家が存在していても不思議ではありません。
以下のような3つのタイプの銘柄群があり、そうした銘柄の中から私的年金づくりに取り組む皆さんが自ら考えてポートフォリオを構築されてはいかがでしょうか。
【3つのタイプの銘柄群】
1.高配当利回り銘柄群:参考組み入れ比率60%
トヨタ、三井住友FGなどの配当利回りが3%から4%台の銘柄
2.高成長と増配銘柄群:参考組み入れ比率25%
日本管理センター、アドソル日進など毎期2ケタ台の高い利益成長が続き
なおかつ、連続増配を実施している銘柄
3.AI、IoT、フィンテック、創薬などのテーマ銘柄群:参考組み入れ比率15%
足下の業績や配当金には関係がなく時価総額の小さなテーマ性を備えた中小型銘柄で株価水準が低位にある銘柄
【5000万円モデルポートフォリオ例】
1.トヨタ(7203)
6445円×2000株 1289万円
高配当利回り 受取配当金42万円
2.三井住友FG(8316)
4413円×3000株 1324万円
高配当利回り 受取配当金45万円
3.田中商事(7619)
706円×3000株 210万円
高配当利回り 受取配当金7.5万円
4.テノックス(1905)
809円×2000株 160万円
高配当利回り 受取配当金5.8万円
5.日本管理センター(3276)
1278円×4000株 511万円
高成長、増配 受取配当金10.8万円
6.アドソル日進(3837)
1341円×4000株 536万円
高成長、増配 受取配当金4.65万円
7.ソネットMN(6185)
2060円×2000株 412万円
AI、キャピタルG??万円
8.DMP(3652)
2717円×1000株 272万円
AI、キャピタルG??万円
9.現金 471万円
受取配当金115.7万円(配当利回り2.3%)
(炎)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)