産業新潮 http://homepage2.nifty.com/sancho/
6月号連載記事
■マネジメントに関わる者は実践者でなければならない
●マネジメントもビジネスも投資も科学ではない。実践である。
前回「経済学は科学ではない」というお話をしましたが、同じ意味で「マネジメントもビジネスも投資も科学では無い」ということができます。そしてその心は「経済学・ビジネス・投資・マネジメントのいずれも『人間』に関わること」という点にあります。
日本語の慣用句に「猫の手も借りたい」という言い回しがありますが、人間の手だけを切り取って雇うことはできません(余談ですが、私は「手料理」という言葉を聞くと「手のから揚げ」とか「手の角煮」といった料理を連想してしまいます・・・ちょっとグロテスクな話ですが、豚足などがそのイメージに近いでしょうか・・・)。
例えば、誰かを雇えば、好むと好まざるにかかわらず、「手」の他に一人の人間の体全体が必ずついてきます。そして、人間の「心・精神」も肉体と不可分です。ですから、マネージャーはこの厄介な人間の「精神・心」を上手にマネジメントしなければなりません。
あるいは投資の世界において、たとえコンピュータシステムで取引を行う場合であっても、そのコンピュータ取引を行うべきか否かを判断するのは結局人間です。少なくとも現在のコンピュータは、自ら「金持ちになりたい」などという理由で資産運用を始めたりはしません。アーサー・C・クラーク(映画はスタンリー・キューブリック監督)の「2001年宇宙の旅」のHAL(今でいうAIコンピュータが高度に進化したもの)なら別かもしれませんが・・・。
つまり人間だけが「動機」を持ち、その「「動機」をどのようにコントロールするのかがマネジメントの核心」なのです。「動機」という言葉はミステリー・ドラマなどでよく使われますが、普通の人々が動機が無ければ殺人など犯さないのと同じように、組織(企業)に属する人々も動機が無ければ仕事などしません。したがって、マネジメントを行う人々(マネージャー)は、個々の人間の「動機」に多くの関心を割くべきであり、その動機を解明(理解)するためにも(現場で)実践し、個々の人間と密なコミュニケーションをとらなければなりません。
そして、その解明した動機を基に個々のメンバーの「動機付け」を行い、より業務の水準を高めるのも、マネージャーが行わなければならない重要な実践です。
方程式や立派な理論を基にしたマニュアルでマネジメントができればとても楽なのですが、残念ながら「人間という複雑怪奇な存在」を相手にしている以上、マネジメントはあくまで実践であり、刑事ドラマの名セリフ「事件は現場で起こっている!」も、ぴったりとビジネス・投資・マネジメントに当てはまるのです。
続きは、産業新潮
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6月号をご参照ください。
(大原浩)
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(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)