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まず株式市場ですが、不安定な米国市場の影響を受けて国内市場も乱高下を繰り返しています。米国市場は今年の1月末頃が高値となるのか?中間選挙を意識して「まだ下げの局面では無い」との論調があるものの、9年間の上昇にピリオドが打たれたとの懸念は拭えない状態が続くと思われます。
一方の日本市場につきましては企業業績が好調なこともあり、まだ上昇トレンドにあるとのコメントが多いようです。個人的にも、これ以上の円高が続く、または大きく円高に振れると言ったことが無い限り大幅下落への懸念は余りありません。
思い返せば1989年や99年、2007年の上昇時は今よりかなりユーフォリックな雰囲気の中で、「こんなに上がるの?」と言われつつも「まだまだ上がるぞ!」と言う強気が蔓延していました。
あの頃とは随分と雰囲気が違うと感じます。
まずは日銀と政府がタッグを組んだインフレ創造政策がまだ続きそうですし、依然として懐疑派が多いです(^^)
この機会とばかりに短期資金が指数を振り回しているだけと仮定すれば、あとひと月もすれば相場は落ち着いてくるのでは?と考えている次第です。
さて、著書ワークシフトがヒットとなり気を良くしたリンダ・グラットンさん(^^)が次著ライフシフト(シフトシリーズ)で人生100年時代をテーマにしました。
個人的な感想としてワークシフトは、あれはヨーロッパ先進国(イギリス)の制度を元に想定した近未来図なので(英語を母国語としておらず、官僚利権が強固で人材の流動性が乏しい日本に住む)私には若干違和感がありましたが、今度のライフシフトについては「100年人生」と言うキーワードばかりが独り歩きをしているようです。
様々な業種がこれに悪乗りしていますが、先端を走るのが大手金融業界です。
「60歳定年を迎えてから残り40年!」
「老後破綻に備えて!」
と言う具合に・・・、大見出しで運用を推奨してボッタクリ商品に誘導しようと懸命です(苦笑)。
ファンドラップや(相続対策くらいにしか使えない)外貨建て保険など利ザヤの厚い金融商品の販売に注力しています。
余談ですが、何故に不動産や保険では露骨な節税対策が出来るのか?何故に未だにそのような特定の制度を続けているのか?が疑問ではあります。ちょっと考えれば色々な既得権が絡んでいるからと分かりますが・・・。
ファンドラップなんて・・・、要は複数の投信に分けるだけで毎年2%もチャリンチャリンと金融機関に払っている訳ですから、独立系のフィナンシャルコンサルタントに同額の手数料を払った方が余程タメになるのに、と考えますし・・・、
「外貨建て保険は利回りが良いですよ」なんて・・・、FXやMMFを使って資金の大半を外貨預金的なものに置き、残りの一部を使って掛け捨ての保険にすれば安上がりで同等以上の投資&保険効果があるのですから、よくまあ、こんなフェイク営業を放置しておくものだと感心しています。
この金利の無いご時世に、運用は出来るだけコストを掛けずシンプルにしなくては上手くいきません。大手金融に依存すればするほどコストが増大しリターンが減ります。
個人投資家の皆さんは、あれほど莫大な維持費用(立派なビルや設備など)や人件費、広告宣伝費を見ているのに何故に大手金融を選ぶのか?不思議です。
まあボッタクリと言えば、厚労省傘下の食品業界や医薬品業界+医師会、国交省傘下の不動産業界や建設業界、経産省傘下の大手ガス会社や電力会社など、巨大利権(天下りや予算)に結びつく業界は何処も組織的ボッタクリビジネスを得意としていますから、財務省傘下の金融機関などは可愛い方かもしれません。
個人的には余程の延命医療が進まない限り100年以上も生きる人はそれほど多くは無いと思っています。寝たきりや意識の無い状態での延命は避けたいですし(^^;)。
コストが嵩む(医師会を潤す)延命医療よりも、まずは健康人生を如何に長くするかの方が大事です。セイフティーネットの整備を通じて老後不安へのストレスから解放するためにも、老後の安心を提供する行政を目指すことこそが社会保障費の削減にも繋がると考えています。
介護保険を増やせば良いと言った(厚労省を喜ばせる)短絡的な話ではありません。
あるご夫婦は20万円弱の年金だけで安い公営住宅に住み、自家用車も持たず、近所をベースにした楽しい年金生活を送っていらっしゃいます。
「15万円もあればちゃんと暮らせるよ」と仰ってました。
「60代までにウン千万円も用意しなければ大変なことになる!」と不安を煽るよりも「一銭も無くても健やかに老後を送れますよ!」と聞けば、1,000兆円もの預貯金や100兆円ものタンス預金を抱えたままボッタクリに怯えて過ごすより、そのお金を使ってくれることで経済の活性化にも役立ちます。特殊詐欺も減ります。
中々お金を使ってくれないから相続税に手を付けたのでしょうね・・・。
収益拡大まっしぐらの医療・医薬業界の利権を維持したまま、そして厚労省や族ゴキブリに年金に絡む既得権を与えたまま高齢化に対処しているようでは社会保障費が増え続けるのも止むを得ません。
大阪では医療業界(や裏社会)が生活保護世帯を利用してボッタクリを続けていることが明らかなのに、これまた医療界の既得権によって手を付けられずにいます。
政官財が結託してボッタクリ商売を支援している限り、人生100年に届かずとも国民の不安は解消されません。
堺屋太一先生も仰っていますが、役人の利権が国を滅ぼします。
多数の歴史が物語っていますね。
(街のコンサルタント)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。また、当該情報は執筆時点での取材及び調査に基づいております。配信時点と状況が変化している可能性があります。)