全体相場の調整局面の中で、個別銘柄も奈落の底に落ちている銘柄が続出。
 かつての株式市場での常識が通用しない評価のされ方となってきた。

 過去の経験が通用しない中で、PER3倍、PBR0.3倍、配当利回り6%といった驚きの評価に甘んじている銘柄が出てきた状況は私のアナリスト生活においても滅多にないことだ。

 これは近未来における当該企業の業績不安が背景になっている可能性もあるが、そうは言ってもなかなか理屈が立たない。これを需給のなせる業と言うと簡単だが、それほど市場が停滞していることの証と言える。


 例えば過去10年間黒字を維持し特別利益ではない本業による利益計上で当期利益を向上させている企業のPERが3倍だとしておく。それが更にPBR0.3倍という評価だとして、しかも配当利回りが前期実績ベースの配当金
(配当性向は20%)で6.5%という配当利回りだとなれば、多くの個人投資家は投資したくなる筈だが、なかなか買いが入ってこない状況なのだ。
 それ以上に売り圧力が強くて、株価の下落が止まらない状態を目の当たりにして茫然としてしまう

 昨今。なぜこのような評価になっているかは極めてなぞなのだが、最大の理由は今期以降の業績見通しが減益が見込まれるという点にあると考えられる。

 そうは言っても3倍という予想PERは尋常ではない。可能性としては予想している業績が目標に届かない、つまり下方修正の可能性があること。

 こうした場合、企業としてはすぐにでも自己株買いすべきだし、これがIR不足によるものだとすれば担当役員は社長に進言し取締役会での自己株買いを決議ですべきだろう。そうした企業は市場内に溢れ返っている。


 PER30倍銘柄は継続的な人気を比較的維持するのに対してPER3倍銘柄は見向きもされない。

 こうしたマイナーな存在となっている銘柄がいずれの日にか復活をすることを夢見て、しっかりと企業内容の研究に勤しむことにしたい。

 現預金>時価総額の企業群よ!立ち上がれ!!

 いよいよ謎のような企業評価銘柄が溢れ返る株式市場での投資チャンスが到来しつつある。

 億の近道に集う読者はこの新型コロナウイルス騒動をチャンスとして捉えて頂きたい。

参考銘柄:日創プロニティ(3440・東証2部)


(炎)


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