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億近読者の皆様こんにちは。
お金の教育に特化したFP、遠藤功二です。
私は、小学生になったら家庭でお金の教育を行うことを推奨しています。
私の家庭では、7歳の長男にカフェの経営をしてもらってます。
共同経営者兼資金の出資者は私です。
小さなお店を経営する経験は、お金が増える原理や経済の仕組みを学ぶには最適です。
今回は、私が子供と行っている家庭内カフェ経営体験の中で、新たな発見をしたことを、読者の方々に共有します。
●家庭内カフェ体験の壁
家庭内カフェ体験と言っても客は家族や親戚くらいしかいません。
最初はコーヒーやカフェオレを作ることが楽しかった長男も同じことの繰り返しでは流石に飽きてきました。
それでも、お客(親)が喜んでコーヒーを飲んでくれることと、お店のお金が増えていくことの面白さで、何とか継続していましたが、共同経営者の私としては
「そろそろ何か変化をつけないと継続できないな。」
と危機感を感じていました。
●コーヒーゼリーの発想
そのように考えていたある日、長男から
「メニューにコーヒーゼリーを増やそうか。」
と提案がありました。
私は、なるほど、と思いました。
確かにコーヒーゼリーであれば、私も食べたいし、子供にとっては良い科学の勉強になりそうなので、賛成しました。
しかも長男は、
「コーヒーゼリーは甘い方が良いか、苦い方が良いか。クリームはいるか。」
などとヒアリングをしてきました。
大人でも自分よがりの商品やサービスを作ってしまうことは良くあります。
長男がコーヒーゼリーにプリンを乗っけるというような発想をしなくて助かりました。
家庭内経営体験は、市場調査をする力も自然に身につきます。
●そういえばスターバックスも
そういえば、スタバに行くといつも期間限定商品が売られています。
ずっと代わり映えしないメニューでは、客も従業員も飽きてしまいます。
スタバもそういった点をしっかり抑えているのでしょう。
子供と家庭内経営体験をすると、投資先企業を見定める目も養われます。
●いつもと違う目線での買い物
ところで、新しいメニューを増やす場合、仕入れが必要になります。
子供と一緒に行う仕入れ体験は大人にとっても学びになります。
例えば、私のようなおじさんは普段スーパーでゼリーの素の棚を見ることはありません。
ただ、実際にスーパーのゼリーの素を売っている棚を見てみると、フルーツの缶詰のなどのコーナーもすぐ近くに設けられており、追加購入を促すように作れられています。
このような「ついで買い」の発想は、商売の定石です。
スマホが売れればアプリが売れることは言うまでもありません。
リモートワークでパソコンを使う人が増えれば、ディスプレイなどの周辺機器の需要も増えます。
新築住宅に引っ越す際には、家具や家電を新しくする人は多いでしょう。
旅行が増えれば、お出かけ用の服も売れるかもしれません。
ポテトチップスを食べればビールを飲みたくなります。
これは逆でしょうか。ビールからポテチの方が、一般的かもしれません。
「どういう順序で何を売るか。」
「どうやって今売れているものの流れに乗っかるか。」
「このようなことをうまく考えてビジネスを成功させている企業はあるのか。」
子供とゼリーの素を買いに行くだけの何気ない活動が、投資のための気づきを与えてくれます。
今年の後半はどのような需要が生まれるのか、その需要に乗っかれるビジネスは何なのか、そろそろ人と接する機会を増やして調査していきたいものです。
(遠藤)
[遠藤 功二氏 プロフィール]
日本FP協会認定CFP
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)
MBA(経営学修士)
大学時代に借金に追われた経験からFPの資格を取得し、金融機関に就職。
証券会社と外資系銀行で延べ1,000人以上の顧客を資産運用アドバイザーとして担当した経験上、日本には金融教育が足りていないことを確信する。
自己責任が求められる社会で、子供たちが自立して生きていけるよう、お金の教育講座を実施している。子育て世代の親たちと子供たちに、金融の知識を届けるため教育特化のFPとして奔走中。
web:https://fpkun.com
メルマガ:https://mailseminar.fpkun.com/
メッセージ:koji.endo@fpkun.com
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。また、当該情報は執筆時点での取材及び調査に基づいております。配信時点と状況が変化している可能性があります。)