心に残る世界の永遠のリーダー安倍元首相の逝去を悼む

　まさかの出来事の中でも最も起きてほしくない、信じられない暴挙が参院選挙の中で起きてしまった。日本のリーダー、世界のリーダーとして長年活躍をしてこられた私たちの心の拠り所である安倍元首相が理不尽な暴漢の銃弾に倒れ、帰らぬ人になってしまった。日本人の誰しもが、とても悲しく自然に涙があふれるぐらいつらい思いをしているに違いない。

　その模様はテレビやインターネットメディアで伝えられ国民に衝撃を与えた。
　１０日の投開票日を前にした８日の１１時半頃、奈良市西大寺駅近くで起きたこの出来事は今でも信じられない。
　多くの日本国民ならずとも世界のリーダーたちに一目置かれ、高く評価されてきた安倍元首相の突然の死に対し、心より哀悼の意を表すとともにご冥福を祈りたい。合掌。


　多くの皆さんもそうだろうが、自然にこみ上げてくる亡くなられたことへの悲しみはなぜなのか。それは一人の政治家というだけでなく、人の心に身近に寄り添ってこられた存在だったからに違いない。

　そうした信じられない出来事の後の選挙結果は容易に想像ができたが、自民党が圧勝し単独でも改選過半数を確保する大勝を収めた。これで安倍元首相も成し遂げられなかった改憲に向けたお膳立てが出来上がったことになる。
　安倍元首相の突然の死により国民の代理人である国会議員の皆さんだけでなく、きちんとした備えなく平和であり続けてきた国家の主役である日本国民全体の意識も大きく変わる可能性がある。

　リーマンショックに続く東日本大震災といった困難な状況を乗り越え安倍元首相が世界のリーダー的存在となって活躍した記憶がまた鮮明に思い出される。その積極的な姿がこれからも絶えず私たちに国家の方向性を暗黙のうちに示してくれるものと思う。


　安倍元首相が打ち出したアベノミクスと呼ばれる経済政策は株式市場においても評価され、株価の上昇トレンドをもたらした。過去３０年もの長きにわたり日本のＧＤＰが諸外国ほど増えてこなかったとは言え、東日本大震災後に民主党から政権を奪い、第２次安倍内閣誕生後の数年間において日本の国力を示す株式時価総額がボトムの３００兆円以下から７００兆円と増加した事実を知る必要がある。

　安倍首相への期待は日本人以上に海外投資家から高まり、多くの海外投資家が日本への期待を寄せたことは事実である。つまり日本の株式市場に外国人のお金が投じられた結果として時価総額が拡大したとも言えるし、世界的なリーダーである安倍元首相の存在を評価した結果でもある。
　岸田首相が就任後に英国で日本株に投資してほしいとプレゼンしたことがメディアで伝えられたが、世界の投資マネーは安倍元首相の存在を評価して日本株に投資してきたのではないだろうか。
　安倍首相退任後に株式相場の上値が重くなったと言っても良いだろう。

　第３次安倍内閣も可能な年齢でもあっただけに極めて惜しまれる安倍元首相の逝去。憲法改正という一大命題を抱える自民党へもまだまだ存在感があっただけに、その評価の源泉とも言うべき存在がいなくなったことへの長期的な結果がもたらす影響は計り知れない。

　それだけに日本株は残された政治や経済のリーダーたちの手腕や国民の意識によっては、そのトレンドが変化してくる可能性があるだろう。
　参院選挙後の岸田首相は経済対策として補正予算を組んで対応するとの発表を早速に行った。このメッセージは日本国民のみならず世界の投資家に向けても伝わっただろう。安倍元首相の突然の訃報などなくても自民党圧勝の結果は読めてはいたが、世界のリーダーとして活躍してきた安倍元首相の突然の逝去に戸惑いを覚える投資家は多い。
　日本国にとって、かけがえのない政治家を失ったことは痛恨の極みである。

　改めて、その存在の偉大さに思いを馳せることにしたい。


（炎）


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