株式投資にチャレンジされる皆様にとっての有力な投資対象の一つはIPO銘柄です。今年もこれまでに67の銘柄がIPOを実現し皆様の投資対象としてノミネートされてきました。今月は29日までに残り25銘柄が上場予定で合計92銘柄がIPOの予定です。
 皆さんももしかしたら今年のIPO銘柄にチャレンジされたのではないでしょうか。

 IPO銘柄へは上場前の段階での公開価格での投資が最初の関門となります。
 なかなかIPO前に公開価格での投資は実現しないのが通例ではあり、多くの投資家はややリスキーですが公開初値やその後、株価が変動した後での投資がなされます。

 IPOしたばかりの銘柄に投資するのはなかなか評価が難しいため迂闊に手を出すと後が大変ですが、時には大きな成果を得ることがあったりしてハイリスク、ハイリターンの世界です。それぞれに成長指向してのIPOではあるが、上場してから直後に業績を下方修正したり、一方では上方修正したりと様々な変化が訪れることになります。

 公開価格⇒初値⇒上場来高値か上場来安値を経て時価があり、その後の連綿とした株価の形成が続きます。初値以降は高値が先にくることが多いのですが、反対のケースも出てきます。そのパターンは概ね7,8割が上場後の高値形成からその後の大幅な株価下落を経て反転上昇を描くというものですが、2,3割は安値をつけた後に株価が大きく上昇していくというものです。
 まだ赤字でもIPOしてきて人気化する銘柄もあれば、黒字の企業であってもなかなか不人気のまま推移するということも多く、過去の常識に基づく投資スタンスで成果を上げようとしても難しいのがIPO投資ということになります。


 ところで、今年は6月にIPOしてきた銘柄(12銘柄)に高い成果を上げられた銘柄が数多く登場してきたようです。

 6月8日のANYCOLOR(5032)が初値から2.9倍まで上昇したほか23日の坪田ラボ(4890)が初値から高値まで82%上昇。同日IPOのJBR系のジャパンワランティサポート(7386)は初値が公開価格1640円を10%下回り、安値は更に初値を18%も下回ったものの、その後株価は今月2日に3180円まで初値から2.1倍になるなど面白い展開を見せています。

 6月24日のマイクロ波化学(9227)に至っては初値が公開価格を9%余り下回ったのですが、その後初値から5.6倍にまで跳ね上がりました。

 6月27日にIPOしてきたEDP(7794)も初値8200円から一旦は8.5%下落したのですがその後5カ月ほどで3.4倍にまで急騰を演じています。

 この日にもう一社IPOがありましたパーキンソン病特化型の施設運営のサンウエルズ(9229)は初値2300円からその後、高値8650円へと3.8倍にまでなっています。
 更に28日IPOのM&A総合研究所(9552)も初値2510円から高値8130円へと3.2倍へと急上昇しています。

 12の銘柄のうち6銘柄において高い成果が得られたということになりました。

 こうしたIPO後に人気化した銘柄もあれば反対にIPO後の株価が低迷した事例も多いので投資家にとっては悲喜こもごものIPOだったかと思われます。


 さて1年で最もIPOの数が26銘柄と多い12月に登場する銘柄はどうなるでしょうか。

 20日の monoAI technology(5240)はメタバース関連、久世福商店を展開する21日のサンクゼール(2937)歯科領域の23日のアソインターナショナル(9340)、生体認証のELEMENTS(5246)など興味深い銘柄が目白押しです。

 皆様とともにその動向を楽しみたいと思います。


(炎)


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