セゾン投信の入るサンシャインビルには水族館が併設されています。
川魚のコーナーでは、異常に大きな鮎が悠々と泳いでいます。
自然の鮎の数倍もある大きさ。どうしたらこれほど大きく育つのでしょう。
水族館。自然の環境を模した生態系を人工的に構成するシステム。
そう見なすこともできるでしょうか。
ある人は大きく育てるためのノウハウは何かと知りたがるし、ある人はただ鮎が泳いでいるとだけ認識する。
鮎が大きく育つことがわかると、それをビジネスにできるかもしれないと考える人もいるでしょう。
温暖化の影響か、乱獲の影響か。
漁獲量が減り続け水産資源の危機が叫ばれています。
自然環境を模す。
水揚げされたものではなくて、養殖されたものがどんどん主流になってくるでしょう。
これからは陸上養殖の時代になります。
そうなると荏原製作所のような高効率のポンプが使われるでしょうし、各種センサーなども日々稼働しAIを利用する自動化システムで自然環境に近いものへと進化していくでしょうか。
一方で、なぜ自然環境を凌駕する大きさに育つのか。
その理由を知りたがる人もいるでしょう。
外敵がある環境とない環境で、育つ大きさに違いがあるのだろうか。
エビデンスを探せばおそらく沢山の論文が見つかるでしょう。
ある人は、人材の育成に応用できるかもしれないと気が付くでしょう。
快適で自由な環境。伸び伸びと働ける環境。外敵からは守られた環境。
このような環境の中ですくすくと人材を育成すれば大きな成果が得られるかもしれないなどと思うかもしれない。
喧嘩にしてもビジネスにしても、トレーニングが大事でしょう。
失敗を多数してそこから学ぶことをトレーニングといいますが、トレーニングを積むことでリーダーシップが身についてくるのでしょう。
そうなると失敗しても会社の業績には響かないようなもので、若手にプロジェクトを任せてみる。
あるものは天狗になるだろうし、あるものは謙虚なままで成功からも学ぶ人が出てくる。
しかし、プロジェクトを与えれば人が育つわけではないのです。
人が育つためには、高く動かぬ天に輝く星のような理念や目指すべき目標が必要。
天にある高い理想や理念があれば、地上の失敗などは些細な事。
失敗の度、天を仰げばよい。
そこにはいつも動かぬ理想が輝いている。
そういうシステムの中でこそ、人は育つ。
それではそういう環境を整備してみようじゃないかというのが企業の経営者の考え方。
その環境が整っているところで働くのもよいし、環境がないところからその環境を整備する方が好きな人もいる。
わたしは弱いチームを強くするのは好きで、若手を金融の専門家として育てるのも好きです。
そういうことで、いま、セゾン投信では、湯河原温泉にきて喧々諤々の議論を昨日からしています。わたしたちは宿の会議室でこれから長期のビジョンについて議論を行う予定です。
人財の育成はどのチーム、どの企業にとっても最重要の課題でしょう。
セゾン投信は成長企業であり、まだまだ成長企業なりの試行錯誤の段階ですが、きっと、社会のためになる人材を多数輩出できるでしょう。
これからもますますよい組織になっていくとわたしは信じていますし、社員一丸となって頑張る所存でございます。
セゾン投信を応援くださると社員のひとりとして嬉しいです。
(NPO法人イノベーターズ・フォーラム理事 山本 潤)
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