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岸田首相は「成長の成果である増収を国民に還元する」と言い出し、与党内でも様々な意見が飛び交っているようですが、基本姿勢はやはりバラマキ。
税収増がまるで自身の成果であるような言い回しですが、昨年の税収増は物価高で所得税と消費税が増えた為であり首相(与党)の政策とは何の関係もありません。物価が上がれば消費税収も上振れることは中学生でも分かります。
加えて、使い残しの剰余金まで増収分に含めて成果を強調しているのですから、無責任と言うか、国民を馬鹿にするのもいい加減にしろ!と言う雰囲気です。
誰が首相にこんなアホな入れ知恵をしているのか?
さて、昨年から教育支援や介護事業をされている方達との接点が増えました。
近所の子供食堂のお手伝いや介護事業の方達とのお付き合いが増えるほどに、自治体が子供の育成や高齢者介護についてコストばかりを気にしている状況を見聞きします。財源に限界がある自治体に任せていては進展は遅いと感じますし、予算の使い方も硬直的で柔軟性がありません。現場は頑張っているのですが・・・。
国家の最優先課題である少子高齢化が問題となっているのに、行政の効率化を怠ったまま全てを自治体に丸投げするなど、無責任行政(=政治)に明け暮れ、業者との癒着や無駄遣いとなる天下りの話しなども耳に入ります。
自治体はやたらと人件費の安い非正規職員を増やすなどで総コストを減らすのではなく、デジタル化など(効率化)を推進して無駄な業務を減らす努力をすべきですが、現況を維持する前提でしか物事を考えないために停滞が続きます。
岸田首相に限らず、無責任ゴキブリは与野党を問わず、人気取りのために安易にバラマキを口にするだけですから円が売られるのでしょう。金利を抑えたまま円安を止めたいなら政治の在り方から大きく変革しなくてはいけません。とは言え、円安進行が当たり前と言う最近の風潮にも危なさを感じますが・・。
真面な批判も出来ずに発言内容だけを垂れ流す(大本営のような)マスメディアの責任も大きいですね。
海外では物価高と金利高が長引くとの意見が増えるとともに、行き過ぎた利上げによる景気悪化への懸念が言われる頻度も増えてきました。ウクライナ戦争やパレスチナ紛争に影響される資源高、兵器製造の増大と国債による戦費調達、人気取りのためにインフレ対策を名目に金をばら撒く主要国政治家・・・Etc。どれをとってもインフレ鎮静化には逆効果です。
今年の春頃までは物価高による消費減退(=景気減速)に陥ることを懸念していましたが、米国景気は依然として粘り強く、日本でも値上げが浸透しています。生活必需品は買わざるを得ませんし、富裕層の高額消費も続いているからでしょう。
一次所得収支やサービス収支も実態は円への回帰が乏しく、円高には向かわないと言うコメントを見聞きするにつけ、実のところ日本は粘り気の強い(質の悪い)インフレに向かっているのかも知れません。
より強いインフレが続く事にも配慮して投資しなくてはならない時代でしょうか。
日本は今まで通りの発想では産業構造の変革は出来ません。
例えば、製造業を中心とした従来型の成長戦略で凌ぐのでは無く、介護や医療を国による行政行為(=補助的事業)の位置づけから、小売業やサービス業のように新しい産業にすべく育成・拡大していく時代になったと思います。
目先の選挙目当てでは無く、新産業育成にこそ増えた税金を使っていくべきで、医療既得権や縦割り行政を排除し、日本発の新しい内需産業を発展させることで様々な問題への対処法が見つかるのではないかと考えています。
ベンチャー企業の中には幾つか育ち始めている会社もあります。
医療データの有効活用は国民の健康増進や無駄な医療費削減のためにも待った無しの施策になるはずですが、医師会など抵抗勢力の政治力が強く、成長が阻害されるために医療や介護に関連する上場企業は一部を除いて小粒なままです。
コロナが広まった2020年は「教育や医療のデジタル化」が期待され大きく取り上げられましたが、その後は鳴かず飛ばずの状況が続き株価も大きく下がりました。
教育や医療などは好例で、業界既得権の為に大多数の国民の利益が損なわれていては将来は拓けません。ここを切り拓くのが政治の仕事と思います。
余談ですが、先月から国会の代表質問を時々観ていますが、余りに中身が無く、与野党ともに具体性の無い官僚文章を読み合っているだけです。こんな質疑や討論など費用と時間の無駄ですから文書公開するだけで済みます。
議員バッチを維持するためだけの存在なら議員数を半分に減らした方が良いです。国会議員の選挙支援くらいしか仕事のない地方議員(都議会や県議会など)こそ半減させるべきですが、政治家が自身の既得権を放棄するとは思えません。
そうこうしているうちに、働く人たちの善意に頼るだけの介護行政など早々に崩壊してしまいそうです。
(街のコンサルタント)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)