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超小型原子炉の未来

2014-05-13 17:19
    2011年3月11日2時46分、あなたはその時どこにいましたか?

     多くの日本人の脳裏に残った21世紀の出来事でこれほどまでに鮮明に刻まれた日時はないでしょう。歴史的な東北大震災での大津波とその後の福島における原発事故を同時期に生きた者同士は共通の思いを抱くことになります。

     私はあの時にどこにいて、何をしていたとか、怖かった思い出、テレビにくぎ付けとなった思い出、帰宅困難となって、どこかに泊まったといった話、駅までの長い道のりを歩いて帰った話などなど思い起こす多くの日本人がいる筈です。

     あの出来事が起きて以来、原発への忌避を表明する人たちが一気に増えていきましたが、たまたま先週私はむしろ積極的に活用しエネルギー問題を解決に導こ うという企業からプレゼンを受けました。ご興味ある方はイノベーターズフォーラムの事務局までお問い合わせ頂きたいのですが、要するにこれまでの大型の原 発施設ではなく超小型のスタンドアローンタイプの原子炉を活用していけば、原子力の平和利用が可能となるという話です。

     この分野では服部禎男先生が有名です。ただ、先生は既にかなりご高齢ですので直接お話をお聞きするのは至難の業。それを継承している関係者がお見えになるということで取材を兼ねて訪問した次第です。

     原発は危険なものという半ば常識となっていることを電力中央研究所に勤務されて以来、服部先生はかねてより大型で複雑な装置ではなく小型化すれば安心、安全が得られるとの主張を述べてこられたそうです。

     原発は海中に豊富に含まれている天然ウランを活用してそれに中性子をあて核反応を起こしてエネルギーを取り出すことで発電を起こす仕組みだということは 皆さんもご存じだろうと思います。問題が生じた際に原子炉を冷却する仕組みが何らかの理由で壊れた場合の怖さが今回の福島の原発では現実のものとなったよ うです。服部先生はこのことも大震災以前から主張されており補助電源に必要性を述べておられました。
     そうした大型の設備に対する懸念があったにも関わらず地震国日本の原発政策は電力会社に都合の良い形で進められてきたようですが、それはなぜかという議論はさておき、超小型原子炉は原子力の平和利用に一石を投じる可能性があるようです。

     それは、
    1)無人運転が可能、つまり地中にカプセル状の装置を埋めて30年もの間、燃料棒を変えないで使えるので省スペースかつ低コストでの運用が可能だということ。このためテロの脅威がなくなる。
     
    2)使用済み核燃料棒が出ないので六ヶ所村のような途方もないコストのかかる処理施設が不要といったメリットがあるので、イニシャルもランニングもコストが圧倒的に安いというのです。

     発電容量はMAX5万kwで地域のニーズを賄う量にしか過ぎませんが、結果として送電コストもかかりません。電線メーカーにとっては嫌な存在かも知れませんが、新たな発電の選択肢の一つとなるに違いありません。

     問題は既存のシステムを推進しようとする勢力には嫌な存在となることです。電気代がどうなるかの試算は現状の原発の3分の1程度、つまり3円/Kwhから4円/Kwhで済むということ。実際にはイニシャルのコストで変わってきそうですが・・・。
     ソーラーは55円~63円/Kwh、石炭は8円~12円/Kwh、石油や天然ガスが10円~22円/Kwhですので圧倒的に安いということになります。

     残念ながら、まだこの製品は試作品ができていないので偉そうなことは言えませんがもし、このようなシステムが世の中に普及すればまったく世の中は変わっ てしまうと思われます。つまり超小型原子炉の未来は明るい。抵抗勢力をはねのけてぜひ国民のため、世界の貧困解消のために頑張ってほしい。

     そんな夢のような話にご興味ある方はぜひ億の近道へお問合わせ下さい。今回敢えて具体的な企業名は出していませんが、ご連絡を頂戴頂ければHPなどもありますのでご覧頂ければ幸いです。

     今回の取材報告はこれで終わりますが、株式市場との関係ではチタン関連銘柄に活躍の余地が出てきたようです。使用済み核燃料の再処理に絡む方法でこれま での湿式再処理(ピューレックス法)に代わって乾式再処理が見直され始めており、その絡みでは冶金技術に優れた昭和電工(4004)、神戸製鋼所 (5406)、新日鉄住金(5401)、東邦チタニウム(5727)あたりをマークしておくことにしましょう。

    (炎)

    (情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)
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