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努力してるのに成長しない人の共通点、それは「コーチャビリティ」の無さ』の続きです!(#1)

 

このシリーズでは、「なぜ同じ努力をしても結果に差が出るのか?」という問題を、科学的な視点からチェックしております。コーチをつけても伸びる人と伸びない人の違いは何か?みたいなポイントですね。

 

そこで、前回は「成長が早い人の6つの特徴とはなにか?」ってのを見てみましたんで、今回は各論に入りまして、成長が早い人の第一の特徴である「情報への注意力」を深掘りしてみましょう。

 

簡単におさらいすると、「情報への注意力」ってのは、コーチからの指示やアドバイスを、正確に受け取り、ズレなく理解するための基礎能力のことです。こいつが無いと、コーチの言っていることを正しく理解できないまま自己流でズレた努力を続けることになって、いつまで経っても「頑張っているのに結果が出ない状態」になっちゃいますからね。

 

というわけで、他人からのアドバイスを上手く受けるためにも注意力は必須なわけですけども、このポイントについては過去のパレオチャンネルでもさんざん触れてきた感じです。ざっくり言えば、

 

 

あたりはまさに“王道”ですんで、これは地道にやっておきたいところです。ただし、注意力の改善については、他にも有望なメソッドがいくつかありますんで、今回はそのあたりを紹介しときます。

 

が、具体的なトレーニングをお伝えする前に、まず前提となる「人間の注意力がズレる理由」をチェックしておきましょう。私たちが「聞いたつもり」や「理解したつもり」になってしまう理由はいろいろありますが、ここで最も問題になるのは「人間の脳は“意味”を勝手に補完してしまう」って性質であります。

 

私たちの脳ってのは、不完全な情報から意味を推測してしまう予測マシンでして、そのせいで、

 

  • 話の一部しか聞いていないのに全体を理解した気になる

  • 自分の経験に当てはめて勝手に解釈してしまう

  • 重要なニュアンスを無視して結論だけ拾ってしまう

 

みたいな問題が起きるわけです。つまり、話の一部を自分の経験で自動的に補ってしまい、それで 「理解したつもり」になっちゃうって現象が自動で起きるわけですな。これじゃあ正確に指示を受け取れないのは当然ですよね。

 

なので、注意力の問題を乗り越えるにあたり、最も大事なのは「受信精度を高める」ってことになります。では、実践の手法を見てみましょう。

 

 

 

 

おすすめ注意力トレーニング「コーチ再現ロールプレイ」

注意力を鍛える方法はいろいろありますが、コーチャビリティって視点からとくに実践的で、最も即効性が高いのが「コーチ再現ロールプレイ」であります。

 

これはシンプルに言えば、「聞いた内容を、自分がコーチになったつもりで説明し直す」という方法でして、たとえば、

 

  • コーチの指示を聞いたあとに内容を言い直す

  • その意図を自分の言葉で説明する

  • 誰かに教えるつもりで再構成する

 

みたいなことを行います。これがシンプルながらバカにできない効果を持ってまして、

 

  • 注意の精度が上がる
  • 理解の抜け漏れが減る
  • 行動への変換がスムーズになる

 

といったメリットが確認されております。この手法の効果が大きい理由は3つで、まずひとつ目は、心理学でいう「生成効果」であります。これは「情報を受け取るだけよりも、自分で生成したほうが記憶に残りやすい」って現象で、たとえば単語を読むだけよりも、自分で思い出したり説明したりしたほうが記憶の定着率が上がるのは有名な話でしょう。その点で、「コーチ再現ロールプレイ」はまさに「説明を生成する」作業なので、この効果がフルに働くわけです。

 

ふたつ目が「検索学習」の視点で、これは「思い出す行為そのものが学習を強化する」という考え方で、近年の教育心理学ではかなり重要視されているテクニックです。人は一度聞いただけだとすぐ忘れちゃうんだけど、「思い出そうとする」ことで記憶の回路が強化されるんですよ。ロールプレイでは、聞いた内容をその場で引っ張り出す必要があるので、この想起プロセスが自然と組み込まれるんですな。

 

さらに3つ目が、個人的にはいちばん重要だと思っている「プロテジェ効果」です。これは「人に教える前提になると、学習効率が上がる」って現象で、人間の脳は「後で説明しなきゃいけない」と思った瞬間に、脳が情報をより深く処理し始めるんですよ。実際、学生に「あとでテストします」と伝えるよりも、「あとで他人に教えてもらいます」と伝えたほうが成績が上がるというデータもありますからね。

 

話をまとめると、

 

  • 自分で説明を作る(生成効果)
  • 記憶を引き出す(想起練習)
  • 教える前提で理解する(プロテジェ効果)

 

という、学習効率を高める要素が一気に重なっているのが、このトレーニングの強みなんですね。これは私もよく使ってますね(というか、仕事で人に説明するケースが多いので、自然と再現ロールプレイになってることが多い)。