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宇垣総裁のマンガ党宣言! 宇垣美里 第144回「“ハーフ”がこの国で生きるということ」
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週刊文春デジタル 1日前
先日乗ったタクシーで、運転手さんが世間話かのように海外からの観光客について悪し様に語り、そのままコロナは全部陰謀だと話し始めたため、目的地のだいぶ手前で降ろしてもらったことがあった。相手が海外に何かしらの縁を持つ人間だという可能性も、身の回りの誰かをコロナで亡くしているという可能性も想像すらし...
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宇垣総裁のマンガ党宣言! 宇垣美里 第143回「美しく不条理な世界観に魅了される5編」
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週刊文春デジタル 2週間前
3月も下旬だというのに、朝から東京には大粒の雪が降った。窓の外に広がる不穏なほどに白く染まった世界におののき、確認しようと細く開けた窓から吹き込む風の鋭い冷たさに、慌てて窓を閉める。堅牢な室内に蓄積された温度と湿度にほっとすると共に、すでにその欠片は先ほどの風によって損なわれてしまったことが少し...
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宇垣総裁のマンガ党宣言! 宇垣美里 第142回「ホラー×ギャグのオカルト青春劇」
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週刊文春デジタル 4週間前
辛いものやお酒に加え、ホラーは好き嫌いが大きく分かれるものの代表だ。そして得意じゃないけど好き、という人が多いのもこれらの特徴。そんな苦手だけどついつい手を伸ばしちゃう、後でやめときゃよかった~って思うだろうなと分かっていても摂取せずにはいられない。そんな怖いものみたさな衝動に抗えないあなたに...
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宇垣総裁のマンガ党宣言! 宇垣美里 第141回「双極症の主人公が始めた共同生活」
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週刊文春デジタル 1ヶ月前
雨の日はなんだか頭が重かったり、急に寒くなった日の朝方はどんなに頑張りたくても体がいうことを聞かなかったり、生理前は些細なひっかかりが見逃せなくてイライラが止まらなかったり……。自分の心身を制御できるだなんて思うのは、おこがましいことだったなあと感じることが増えた。老いたのかもしれないし、経験か...
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宇垣総裁のマンガ党宣言! 宇垣美里 第140回「本好きの“あるある”が満載」
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週刊文春デジタル 1ヶ月前
本棚なぞとうの昔にいっぱいになり、備え付けの引き出しや戸棚、果ては靴箱にまで本が侵食している。まだ読んでない本がそこら中に積んであるにも関わらず、本屋に寄っては新しく買い、おすすめされるたびに取り寄せ……。生活感のない部屋とか、物の少ないお洒落なリビングとか、諦めました。しょうがない、だってもう...
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宇垣総裁のマンガ党宣言! 宇垣美里 第139回「東京で何者にもなれなかった大人たちへ」
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週刊文春デジタル 2ヶ月前
東京を目指したのは大好きな小説『少女七竈と七人の可愛そうな大人』の影響。「性質が異質で共同体には向かない生まれのものは、ぜんぶ、ぜんぶ、都会にまぎれてしまえばいい」という一節を読んで雷に打たれたように、ただただ東京を夢見た。私はまぎれたかった。普通になりたかった。その上で、自分らしく振舞いたか...
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宇垣総裁のマンガ党宣言! 宇垣美里 第138回「ミステリアスな着物美人に弟子入り」
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週刊文春デジタル 3ヶ月前
自前の着物を用意する必要のある仕事が決まった時、それは嬉しそうに母が着物や帯を選んでくれた。熟考の末選ばれたのは母が結婚したときに仕立てた浅葱色の訪問着に真珠箔が輝く花七宝の袋帯。後日その写真を見てくれた多くの先輩方に褒めていただき、こそばゆいやら誇らしいやら。約三十年前に母が着たものを、成長...
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宇垣総裁のマンガ党宣言! 宇垣美里 第137回「夏休み最終日を繰り返す二人の恋の行方」
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週刊文春デジタル 3ヶ月前
休日の夜は決まって誰かどうにかしてこの夜を止めてくれよ、と熱唱しそうになる。休みよ終わるな月曜日よ去れ、と悪魔祓いよろしく十字を切りたくなったことは、一度や二度ではない。満足に休めたことなんかない。どんなに休めたとしても、もっとやりたいことが、しなきゃいけないことが、あったのに!と後から後から...
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宇垣総裁のマンガ党宣言! 宇垣美里 第136回「必要なのは覚悟! 小説家への獣道」
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週刊文春デジタル 4ヶ月前
「小説は書かないの?」という質問、もう何度聞かれたか分からないくらいだ。忙しさや締め切りの多さなどを言い訳にへらへら「いつかは書きたいですけどね~」なんて笑っていなしてきた。その言葉に嘘偽りはない。どれほど本を読んできたと思っているんだ。書きたい。どれほど文章を書いてきたと思っているんだ。書ける...
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宇垣総裁のマンガ党宣言! 宇垣美里 第135回「溢れるラジオ愛で繰り返すタイムリープ」
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週刊文春デジタル 4ヶ月前
気づけばラジオの仕事を続けて十年が経った。仕事から入ったそれはいつしか習慣となり、移動中や家事の合間には常にお気に入りのラジオ番組を流し、もはやなくてはならない生命線。リスナーであることがアイデンティティのひとつだからこそ、『オールドヨコハマラジオアワー』に通底する狂おしいほどのラジオ愛はよく...
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宇垣総裁のマンガ党宣言! 宇垣美里 第134回「止まらないシルバニア愛が尊い!」
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週刊文春デジタル 5ヶ月前
私の家の一角には、シルバニアファミリーのお人形たちが所狭しと並べられている専用コーナーが設けられている。きっかけはなんと、コンビニ。ウサギやネコなど8種類のシルバニアファミリーのあかちゃんの内のひとつが入っているパックが置いてあるのを発見し、「そういえば子どものころ好きだったなあ~」とまるでレジ...
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宇垣総裁のマンガ党宣言! 宇垣美里 第133回「旅の記録の、かつてない臨場感!」
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週刊文春デジタル 5ヶ月前
最後に異国の地を踏んだのは、もう半年前のこと。そろそろここではないどこかへと飛び立たなければと心がそわそわしているのを感じている。『女ひとり、インドのヒマラヤでバイクに乗る。』を読んだら少しは落ち着くかと思ったのに、かえって旅情をかきたてられてたまらない。とんだ計算違い。ああ、どこかへ旅したい...
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宇垣総裁のマンガ党宣言! 宇垣美里 第132回「喪失を抱えたフランス人が見た京都」
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週刊文春デジタル 6ヶ月前
京都というのは本当に不思議な土地だなあと訪れる度に思う。歴史ある神社仏閣が徒歩圏内にごろごろと鎮座し、御所の石を踏めばその音は千年前から変わらぬよう。その一方で、河原町の商店街はあっという間に店並びが変わり、学生たちは後ろ髪を引かれながら順番に旅立っていく。変わらないようでどんどん変わりゆくそ...
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宇垣総裁のマンガ党宣言! 宇垣美里 第131回「幻のバッグを求めて。物欲は生きる力!」
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週刊文春デジタル 6ヶ月前
期間限定のものって全部なんだか魅力的。ラスト一点って言われると思わず手が伸びてしまう。滅多にお目にかかれないんですよ~なんて言われたらもう輝いて見える。需要と供給とはよく言ったものだ。供給が制限されると途端に欲望がふつふつと湧いてくる。ねえ、これって私だけ? いや、『ブラパト! ブランドパトロー...
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宇垣総裁のマンガ党宣言! 宇垣美里 第130回「血塗られた王室、王妃たちの生き様」
コメ0
週刊文春デジタル 7ヶ月前
常々、世界はよくなり続けていると感じている。人類は学び続け、価値観はより多様に、倫理観はより高まり、私たちは昨日よりも美しい世界を生きていると。「昔はよかった」なんてのたまう愚か者は歴史の教科書を、いやそれが難しいなら『セシルの女王』を読むべきだ。今よりずっとずっと過酷な環境の中、それでも己の...
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宇垣総裁のマンガ党宣言! 宇垣美里 第129回「“らしさ”が受け入れられる優しい世界」
コメ0
週刊文春デジタル 7ヶ月前
それなりに努力して入った高校は進学校で、変人ばかりという噂があった。なるほど私服OKなその校内は思い思いの恰好や髪色に溢れていて、女友達がトイレに行こうと別についていく必要はなく、成績がいい人や部活動で活躍している人は素直に尊敬され、休み時間に本を読んでいても皆そっとしておいてくれた。変人ばっか...
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宇垣総裁のマンガ党宣言! 宇垣美里 第128回「さよならの予感が漂う静謐な夜の旅」
コメ0
週刊文春デジタル 7ヶ月前
眠れない夜は寝室の電気を消して、代わりに小さなプラネタリウムをセットする。カーテンもリネンも濃紺に揃えた部屋の天井を覆う朧げな光。壁にぴったりお尻をつけて足を垂直に上げると、天地があやふやになってなんだか海の底にいるみたい。『星旅少年-Planetarium ghost travel-』の読後感はその時の浮遊感ととても...
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宇垣総裁のマンガ党宣言! 宇垣美里 第127回「ダサさも含めて愛しい等身大のバンド漫画」
コメ0
週刊文春デジタル 7ヶ月前
学生時代、私のiPodはロック一色だった。キラキラした運動部の女の子たちの好む恋愛についての曲はどうにもしゃらくさく、根明(ねあか)そうな人の歌には意味もなく反感を覚え、「うるせえ私はロックなんだよ」と、理解などを拒み剥き出しの激情をぶつけるような歌声にこそ心酔していた。今思うと王道ではないニッチ...
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宇垣総裁のマンガ党宣言! 宇垣美里 第126回 「青春をこじらせた学歴厨ラブコメ!」
コメ0
週刊文春デジタル 7ヶ月前
放課後に寄るファミレスを「アオハル阿片窟」、道行く共学カップルのいちゃいちゃは「青春陳列罪」、公立校は「内申点という邪教を拝する異教徒」! その言葉選びのセンス、語彙力の豊富さ、語感の巧みさと言ったら。なんという切れ味だろうか。『かしこい男は恋しかしない』を読むたびに、もはやセリフのひとつひと...
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宇垣総裁のマンガ党宣言! 宇垣美里 第125回「捨てられない女VS捨てたい男の攻防戦!」
コメ0
週刊文春デジタル 7ヶ月前
おしゃれな部屋、生活感のないリビング、足の踏み場、というものについてはもうあまり考えないようにしている。思春期からずっと一緒にいる本たちに加え、まだ手も付けてない積読の山。服を掛けるラックはその重量に一度ぶっ壊れてしまったものだから、業務用のどでかいものに買い替えた。映えもへったくれもない。お...
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宇垣総裁のマンガ党宣言! 宇垣美里 第124回 「たとえ偽物でも、そばにいて欲しい」
コメ0
週刊文春デジタル 7ヶ月前
クローン技術で死んだペットを蘇らせる、というビジネスの記事を読んだことがある。あるいは、写真を元に作られた死んだペットそっくりのぬいぐるみが届いて涙を流す飼い主の動画を。最初は隠しようもない嫌悪感を覚えた。根本的にはまるで違うそれらに大好きだった存在を重ね、あの子が帰ってきたと言わんばかりに抱...
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宇垣総裁のマンガ党宣言! 宇垣美里 第123回「宇宙人だらけの日常で他者と触れ合う」
コメ0
週刊文春デジタル 10ヶ月前
円安由来のインバウンドで、最近はどこに行っても外国人観光客でいっぱいだ。先日訪れた京都もあまりの人の多さ、というより耳に入ってくる外国語の豊かさに思わず面食らったと共に、4年間住んでいたはずのその土地がまるで知らない場所のように見えてちょっとドキッとした。たとえ宇宙人が紛れていたとしても、きっと...
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宇垣総裁のマンガ党宣言! 宇垣美里 第122回「キュートな女王が女の問題に向き合う」
コメ0
週刊文春デジタル 11ヶ月前
友達の子どもたちがどんどん大きくなってきた。会う度に次は何をプレゼントしよう、どこに連れて行こうとワクワクしている。そしてそんな大切な私の小さなお姫さまたちがもう少し大きくなったら絶対にプレゼントしようと心に決めているのが『カルバニア物語』だ。性別や容姿、家族への固定観念をぶっ壊し、自分らしく...
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宇垣総裁のマンガ党宣言! 宇垣美里 第121回「応援する側の母親が、サッカー選手に!」
コメ0
週刊文春デジタル 11ヶ月前
3歳からピアノを習い始めた。隣町に引っ越してからも、変わらず母と妹とバスに乗って高校生になるまで通った。剣道、習字、新体操、コーラス、学習塾……そのどれも今はもう続けていない。私は結局ピアニストにも、剣道の達人にも、学者にも歌手にもならなかった。けれど、今でも実家に帰ればピアノを弾くし、酔っぱらえ...
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『ドランクドラゴン 鈴木拓さんのお宅へ!!』 【Vol.1141】
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アメブロでは言えない話 ~The Salon of Lady Dewi~ 97ヶ月前
先日、 日本リアライズ プレゼンツTBSラジオ「ドランクドラゴンの鈴木拓宅」にゲスト出演しました!!
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『ドランクドラゴン 鈴木拓さんのお宅へ!!』 【Vol.1141】
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アメブロでは言えない話 ~The Salon of Lady Dewi~ 97ヶ月前
先日、 日本リアライズ プレゼンツTBSラジオ「ドランクドラゴンの鈴木拓宅」にゲスト出演しました!!