-
「寅さん」のいなくなった日本|宇野常寛
コメ0 PLANETS Mail Magazine 49ヶ月前
今朝のメルマガは、『宇野常寛コレクション』をお届けします。今回取り上げるのは2019年12月公開の映画『男はつらいよ お帰り 寅さん』です。かつて昭和を代表する定番の人情喜劇だった「男はつらいよ」シリーズ。寅さん役の渥美清の死去で1997年に途絶したシリーズの22年ぶりの新作にして「完結編」となる本作は、21世...
-
「書く」という「暮らし」を学ぶ|宇野常寛
コメ0 PLANETS Mail Magazine 50ヶ月前
今朝のメルマガは、『宇野常寛コレクション』をお届けします。今回は現在毎月開催中の「PLANETS School」開講に寄せたエッセイです。SNSの普及により、誰もが発信者になってしまう現代において、情報に溺れず、価値ある発信を行っていく「発信する」、「書く」という生き方を伝える本講座。では、宇野はいつその生き方を...
-
裏オリンピック計画 | 宇野常寛
コメ0 PLANETS Mail Magazine 52ヶ月前
今朝のメルマガは、『宇野常寛コレクション』をお届けします。今回取り上げるのは、幻となった「2020年の東京オリンピック」についての2014年時点の展望です。新型コロナウイルス危機がなければ、まさに開幕したてだったはずの東京五輪。目下、開催は2021年に延期されていますが、もはや1964年の高度成長期のような「国...
-
テレビリアリティのゆくえ「笑っていいとも」の終わり|宇野常寛
コメ0 PLANETS Mail Magazine 53ヶ月前
今朝のメルマガは、『宇野常寛コレクション』をお届けします。今回取り上げるのは2014年3月に放送終了した国民的お昼のバラエティ番組『笑っていいとも』です。『いいとも』に象徴される「楽屋を半分見せる」ことで「東京の業界人」の友達の輪に入れたかのように錯覚させる「テレビ的な」リアリティは、人々の情報環境の...
-
楽器と武器だけが人を殺すことができる『海の底のピアノ』| 宇野常寛
コメ0 PLANETS Mail Magazine 53ヶ月前
今朝のメルマガは、『宇野常寛コレクション』をお届けします。今回取り上げるのは、本メルマガで『男とxxx』を連載中の井上敏樹先生による小説『海の底のピアノ』です。『仮面ライダーアギト』『仮面ライダー555』から、小説『海の底のピアノ』へ引き継がれた問題意識とは?そして、『衝撃!ゴウライガン』で示された、...
-
「D」は〇〇〇〇の「D」『頭文字D』| 宇野常寛
コメ0 PLANETS Mail Magazine 53ヶ月前
今朝のメルマガは、『宇野常寛コレクション』をお届けします。今回は、しげの秀一による「走り屋」たちの世界を描いた漫画『頭文字D』を取り上げます。かつて「車」が背負っていたアメリカ的な「大人の男」の成熟像への憧れを、本作の物語はいかに覆していったのか。ゼロ年代への助走としての「走り屋」コミュニティが...
-
坊屋春道を/から「卒業」させる/する方法 『WORST』| 宇野常寛
コメ0 PLANETS Mail Magazine 53ヶ月前
今朝のメルマガは、『宇野常寛コレクション』をお届けします。今回は、髙橋ヒロシによるヤンキー漫画『WORST』を取り上げます。1990年代を代表する傑作不良漫画『クローズ』の続編として描かれ、12年の歳月をかけて2013年に完結した『WORST』。前作主人公・坊屋春道なきあとの鈴蘭男子高校の抗争を通じて描かれた、「最...
-
フリット・アスノの魂は、円堂教に救われる『イナズマイレブンGO クロノ・ストーン』| 宇野常寛
コメ0 PLANETS Mail Magazine 54ヶ月前
今朝のメルマガは、『宇野常寛コレクション』をお届けします。今回は、2012年放映のキッズアニメ『イナズマイレブンGO クロノ・ストーン』を取り上げます。日野晃博率いるゲーム開発会社・レベルファイブが手がけた人気サッカーRPGシリーズ「イナズマイレブン」第5作のアニメ版にあたる本作は、まさかのタイムスリップS...
-
「絆」なんか、要らない『半沢直樹』と『あまちゃん』とのあいだで|宇野常寛
コメ0 PLANETS Mail Magazine 54ヶ月前
今朝のメルマガは、『宇野常寛コレクション』をお届けします。今回は、宇野常寛によるメディア論をお届けします。2012年に大ヒットしたドラマ『半沢直樹』『あまちゃん』と、そこに象徴される団塊ジュニア世代のメンタリティを読み解きながら、「テレビの時代」の終わりと、「正しい断絶」に基づいたインターネットの新...
-
僕たちはもっともっと深く潜ることができる『あまちゃん』| 宇野常寛
コメ0 PLANETS Mail Magazine 54ヶ月前
今朝のメルマガは、『宇野常寛コレクション』をお届けします。今回取り上げるのは2013年のNHK朝の連続テレビ小説『あまちゃん』です。『木更津キャッツアイ』『タイガー&ドラゴン』等で「地元」や「家族」のイメージを一新し続けてきた宮藤官九郎が、初めて朝ドラ脚本を手がけ、社会現象を巻き起こした本作。2010年代の...
-
我々の身体を"マリオ"化する企て――チームラボ猪子の日本的想像力への介入 宇野常寛コレクション vol.19【毎週月曜配信】
コメ0 PLANETS Mail Magazine 55ヶ月前
今朝のメルマガは、『宇野常寛コレクション』をお届けします。今回は2014年に開催された「チームラボと佐賀 巡る!巡り巡って巡る展」を取り上げます。海外ではすでに新世代のデジタルアートの旗手として大きな注目を浴びていながらも、チームラボにとって日本国内ではほぼ初めてだった大規模な展覧会。宇野にとっても彼...
-
フル・フロンタルこそ真の「可能性の獣」である『機動戦士ガンダムUC』宇野常寛コレクション vol.18【毎週月曜配信】
コメ0 PLANETS Mail Magazine 55ヶ月前
今朝のメルマガは、『宇野常寛コレクション』をお届けします。今回取り上げるのは『機動戦士ガンダムUC』です。ファースト・ガンダム世代の作家・福井晴敏をストーリーテラーに迎え、架空歴史=宇宙世紀への本格的な改変・介入を、富野由悠季以外の作家がはじめて行い、富野批評的な側面を負うこととなった本作。主人...
-
アッシュ・リンクスは、それでも生き延びるべきだった『海街diary』宇野常寛コレクション vol.17【毎週月曜配信】
コメ0 PLANETS Mail Magazine 55ヶ月前
今朝のメルマガは、『宇野常寛コレクション』をお届けします。今回取り上げるのは、漫画『海街diary』です。戦後日本的な「成熟と喪失」の問題を正しく引き受けた作家・吉田秋生。鎌倉を舞台にした本作では、初期作のような「成熟と喪失」をめぐる葛藤は昇華され、いかに「老いと死」に向き合うかが静謐な筆致で描かれま...
-
あたらしい駅のかたちについて、彼は想像することもできない『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』宇野常寛コレ
コメ0 PLANETS Mail Magazine 55ヶ月前
今朝のメルマガは、『宇野常寛コレクション』をお届けします。今回取り上げるのは、『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』です。ビッグ・ブラザーならぬ「リトル・ピープル」のモチーフで現代的な〈悪〉の問題を描きかけた前作『1Q84』に続き、大ベストセラーとなった本作。はたしてそこに、自らの問いに応え...
-
鳥は重力に抗って飛ぶのではない 『風立ちぬ』 宇野常寛コレクション vol.15【毎週月曜配信】
コメ0 PLANETS Mail Magazine 56ヶ月前
今朝のメルマガは、『宇野常寛コレクション』をお届けします。今回取り上げるのは、2013年夏に公開された映画『風立ちぬ』です。東日本大震災以降、「いまファンタジーを描くべきではない」とし、宮崎作品の中でもっともファンタジー要素の薄い作品となった本作。「美しい飛行機(=ゼロ戦)をつくること」を夢見た主人...
-
〈失われた未来〉を取り戻すために 『STAND BY ME ドラえもん』宇野常寛コレクション vol.14【毎週月曜配信】
コメ0 PLANETS Mail Magazine 56ヶ月前
今朝のメルマガは、『宇野常寛コレクション』をお届けします。今回は、2014年夏に公開された映画『STAND BY ME ドラえもん』を取り上げます。 原作のエピソードを再構成・アレンジし、のび太の成長物語として『ドラえもん』の(事実上の)完結をなし得た本作。しかし、のび太の成長物語として描かれたことで浮かび上がる...
-
「それでも、生きてゆく」ために必要な『最高の離婚』 宇野常寛コレクション vol.13【毎週月曜配信】
コメ0 PLANETS Mail Magazine 56ヶ月前
今朝のメルマガは、『宇野常寛コレクション』をお届けします。今回取り上げるのは2013年のテレビドラマ『最高の離婚』です。〈ここではない、どこか〉ではなく〈いま、ここ〉を舞台に現実から半歩だけ浮き上がったファンタジーを描いてきた脚本家・坂元裕二。震災以降、非日常と日常がつながっていることが明らかになっ...
-
いま爆弾を、花火に変える方法は――『So long !』 宇野常寛コレクション vol.12【毎週月曜配信】
コメ0 PLANETS Mail Magazine 56ヶ月前
今朝のメルマガは、『宇野常寛コレクション』をお届けします。今回は2013年に発売されたAKB48の30枚目のシングル『So long !』を取り上げます。新潟県長岡市を舞台に映画監督・大林宣彦が手掛けるMVが制作された本作。被災地と観光地、戦争と戦後のイメージがバラバラのまま刻み込まれた映像は、21世紀における「映画」...
-
これは想像力の要らない/必要な仕事だ――2012年12月衆議院総選挙から日本を考える 宇野常寛コレクション vol.11【毎週月
コメ0 PLANETS Mail Magazine 57ヶ月前
今朝のメルマガは、『宇野常寛コレクション』をお届けします。今回は2012年12月に行われた衆議院総選挙を取り上げます。民主党政権が敗北を喫し、現在まで続く第二次安倍政権の始まりとなったこの選挙と同じ時期に、都市部のホワイトカラー層の間で胎動し始めた「夜の世界」の思想と、その背景について論じます。 ※本記...
-
鎌倉にて――『最後から二番目の恋』宇野常寛コレクション vol.10【毎週月曜配信】
コメ0 PLANETS Mail Magazine 57ヶ月前
今朝のメルマガは、『宇野常寛コレクション』をお届けします。今回取り上げるのは2012年のテレビドラマ『最後から二番目の恋』です。都市生活を相対化するユートピアを描き続けてきた脚本家・岡田惠和が、〈ディストピアとしての現実〉(『小公女セイラ』『銭ゲバ』)へのコミットを経た後にたどり着いた、日常に隣接す...
-
〈補完〉後の未来――『ヱヴァンゲリヲン 新劇場版:Q』 宇野常寛コレクション vol.9 【毎週月曜配信】
コメ0 PLANETS Mail Magazine 57ヶ月前
今朝のメルマガは、『宇野常寛コレクション』をお届けします。今回取り上げるのは『ヱヴァンゲリヲン 新劇場版:Q』です。旧作を刷新するべく新たな勢力や謎を盛り込み、現代の時代状況へと切り込んだ本作。しかし、新勢力・ヴィレによるネルフ的マチズモの乗り越えという構図は、その旧さと歪さにより批評性の空転をも...
-
遊びをせんとや生れけむ――大河ドラマ『平清盛』 宇野常寛コレクション vol.8 【毎週月曜配信】
コメ0 PLANETS Mail Magazine 58ヶ月前
今朝のメルマガは、『宇野常寛コレクション』をお届けします。今回取り上げるのは、2012年の大河ドラマ『平清盛』です。閉塞した政治制度を更新すべく、体制(朝廷)の内部からアップデートを試みる平氏と、辺境に新システム(幕府)の構築を目指す源氏の対比をヒントに、今日の社会状況へいかにアプローチするか、その...
-
〈光の巨人〉は復活するかーー『ULTRAMAN』清水栄一+下口智裕 宇野常寛コレクション vol.7 【毎週月曜配信】
コメ0 PLANETS Mail Magazine 58ヶ月前
今朝のメルマガは、『宇野常寛コレクション』をお届けします。今回取り上げるのは、清水栄一+下口智裕のコンビが手掛ける『ULTRAMAN』です。戦後日本への批評性を内包した巨大ロボットや巨大怪獣のシリーズ作品が、時代の変化により転換点を迎える中で、本作が試みる「巨大なもの」に対する想像力の回復、その更新の可...
-
原子爆弾とジョーカーなき世界――『ダークナイト ライジング』宇野常寛コレクション vol.6 【毎週月曜配信】
コメ0 PLANETS Mail Magazine 58ヶ月前
今朝のメルマガは、『宇野常寛コレクション』をお届けします。今回取り上げるのは、2012年のクリストファー・ノーラン監督の映画『ダークナイト ライジング』です。前作において、行為それ自体の自己目的化により、超越的「悪」の体現に成功していたジョーカー。しかしその続編で描かれたのは、左翼的な物語に回帰し原子...
-
東京タワーとビッグサイトのあいだで――『巨神兵東京に現わる』/「館長 庵野秀明 特撮博物館 ミニチュアで見る昭和平成
コメ0 PLANETS Mail Magazine 58ヶ月前
今朝のメルマガは、『宇野常寛コレクション』をお届けします。庵野秀明が日本の特撮技術を継承すべく取り組んだ映像作品『巨神兵東京に現わる』。その見事な出来栄えの一方で著者の胸に去来したのは、円谷英二以来の表現が博物館に収蔵される「静的な文化」となったことへの哀愁でした。 ※本記事は「原子爆弾とジョーカ...
-
僕たちは「夜の世界」を生きている――『七夜物語』宇野常寛コレクション vol.4 【毎週月曜配信】
コメ0 PLANETS Mail Magazine 59ヶ月前
今朝のメルマガは『宇野常寛コレクション』をお届けします。今回取り上げるのは、川上弘美の『七夜物語』です。日常の位相を微妙にズラした幻想を描いてきた川上弘美は、本作で初めて「子供のためのファンタジー」に取り組みます。それは世界と個人を繋ぐ「夜の世界」への遡行であり、2011年9月11日以降、私たちの日常を...
-
堀江さんとのこと――『刑務所なう。』宇野常寛コレクション vol.3 【毎週月曜配信】
コメ0 PLANETS Mail Magazine 59ヶ月前
今朝のメルマガは『宇野常寛コレクション』をお届けします。今回取り上げるのは、堀江貴文著『刑務所なう。』です。「僕と堀江さんは、いつもくだらない話をしていた」という宇野が、長野刑務所に収監中の堀江氏を訪問した際に交わした会話とは? 天才的行動家・堀江貴文の本質を、獄中で書かれた膨大な手記を参照しな...
-
糸子のために――『カーネーション』宇野常寛コレクション vol.2 【毎週月曜配信】
コメ0 PLANETS Mail Magazine 59ヶ月前
今朝のメルマガは『宇野常寛コレクション』をお届けします。今回取り上げるのは、2011年に放送されたNHK朝の連続テレビ小説『カーネーション』です。主人公・糸子は、父との闘争や想い人との離別を乗り越え、いかに自己実現を成し遂げたのか。名作『おしん』と対比しながら、旧来の「母」でも「家長」でもない、新しい時...
-
ファンタジーの作動する場所――『DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る』宇野常寛コ
コメ0 PLANETS Mail Magazine 60ヶ月前
今朝のメルマガは『宇野常寛コレクション』をお届けします。vol.1で取り上げるのは、AKB48の活動を追った2012年のドキュメント映画『DOCU MENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る』です。東日本大震災の爪痕の残る被災地で、自衛隊に見守られながら、ヒット曲を熱唱する少女たち――。震災と...