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マンガの80年代から90年代までを概観する:その23(1,942字)
コメ2 ハックルベリーに会いに行く 38ヶ月前
1960年代。マンガは市民権を得る。そこで主役となったのが、マンガの神様である手塚ではなく、塚は塚でも赤い塚――赤塚不二夫であった。赤塚は、「1960年代に日本中に蔓延した窮屈さ」を解消する救世主として、大スターに上り詰めた。この新しい窮屈さは、戦前の窮屈さとは違った。戦前の窮屈さは、ロープで締められるよ...
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マンガの80年代から90年代までを概観する:その16(1,814字)
コメ0 ハックルベリーに会いに行く 40ヶ月前
「ポーズ」という要素は、マンガにおいてきわめて重要だ。もちろん、絵画においても重要なのだろうが、マンガにおいてはより重要といえるだろう。なぜなら、マンガは「動きを錯視」させるということを、一つの大きな目的(目標)に据えているからだ。そもそも、手塚治虫がマンガを描き始めたのは、アニメを作りたいのに...
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マンガの80年代から90年代までを概観する:その10(1,739字)
コメ0 ハックルベリーに会いに行く 42ヶ月前
ここで、ぼくが本連載で確立したい「考え方」を整理してみたい。「そもそもマンガとは何か?」ということに対して、歴史を紐解くことによって一定の仮説を打ち立てたい。鍵となるのは、読者が語る「映画的体験」についてである。特に、「動いて見える」というバーチャル体験の謎を解き明かしたい。『新宝島』のオープニ...
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マンガの80年代から90年代までを概観する:その8(1,680字)
コメ0 ハックルベリーに会いに行く 42ヶ月前
ここで、名作マンガがその時代時代の読者の、どんな身体感覚に訴えかけたかを見てみたい。『新宝島』戦後の焼け野原で米軍のジープに憧れる子供たちの身体感覚。スポ根ものテレビでスポーツ中継を見、運動選手に憧れた子供たちの身体感覚。プロレス、ボクシング、そしてオリンピック。野球マンガ野球少年の身体感覚。ち...
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マンガの80年代から90年代までを概観する:その7(2,182字)
コメ2 ハックルベリーに会いに行く 42ヶ月前
マンガは、実は読者の「身体感覚」に訴えかけるものだ。昭和の中頃、『新宝島』を見た当時の子供たちは、なぜ画面を見て「車が本当に走っている!」と感じたのか?それは、マンガが読者の身体感覚を刺激したからだ。それは一種の「バーチャルリアリティ」だった。マンガにはもともと、「聞こえないはずの声が聞こえる」...
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圧倒的再現度! 小学6年生がLEGOで作ったサカナクション『新宝島』動画に感動の声「まさか生声だと思ってなくて吹き出
コメ0 【無料】ガジェット通信ブロマガ 70ヶ月前
LEGOを用いてサカナクション『新宝島』のMVを再現したコマドリ動画。圧倒的にクオリティの高い動画なのですが、こちらはなんと小学校6年生が制作。そしてLEGOでの映像制作に加え音楽までも再現……!? YouTubeへ投稿された動画が話題となっています。【...続きを読?
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圧倒的再現度! 小学6年生がLEGOで作ったサカナクション『新宝島』動画に感動の声「まさか生声だと思ってなくて吹き出
コメ0 ガジェ通 70ヶ月前
LEGOを用いてサカナクション『新宝島』のMVを再現したコマドリ動画。圧倒的にクオリティの高い動画なのですが、こちらはなんと小学校6年生が制作。そしてLEGOでの映像制作に加え音楽までも再現……!? YouTubeへ投稿された動画が話題となっています。【...続きを読?
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岡田斗司夫の毎日ブロマガ「手塚治虫と宮崎駿と鈴木敏夫、3人のBL本を希望です」
コメ6 岡田斗司夫ゼミからのお知らせ 75ヶ月前
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━岡田斗司夫の毎日ブロマガ 2018/09/07───────────────────────────────────今回は、ニコ生ゼミ8月26日(#245)から、ハイライトをお届けいたします。動画や全文が気になった方、【ブロマガチャンネル】メルマガ専用 岡田斗司夫アーカイブ(月額2,160円)のご入会はこちらから!↓http...
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本日21:00から放送☆ 宇野常寛の〈水曜解放区 〉2018.3.7
コメ0 PLANETS Mail Magazine 81ヶ月前
本日21:00からは、宇野常寛の〈水曜解放区 〉!21:00から、宇野常寛の〈水曜解放区 〉生放送です!〈水曜解放区〉は、評論家の宇野常寛が政治からサブカルチャーまで、既存のメディアでは物足りない、欲張りな視聴者のために思う存分語り尽くす番組です。今夜の放送もお見逃しなく!★★今夜のラインナップ★★メールテーマ...
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世界的なプロダクトを生み出す日本の美的感覚:その27(1,928字)
コメ0 ハックルベリーに会いに行く 101ヶ月前
再び、終戦直後の時代に話を戻す。終戦直後の一九四七年、手塚治虫の『新宝島』が一世を風靡することにより、日本のマンガは新しい時代の幕開けを迎える。ところで、この『新宝島』が当時の子供たちには動いて見えた――つまりバーチャルリアリティになっていたことは先にも述べたが、それが動いて見えたことの理由には、...
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世界的なプロダクトを生み出す日本の美的感覚:その23(1,992字)
コメ0 ハックルベリーに会いに行く 102ヶ月前
マンガの「劇画化」を促進させた川崎のぼるとちばてつやは、同時に劇画の限界をも示すこととなった。そうして一九七〇年代は、旧来からの記号的表現――つまり「漫画」と、新しい写実的な表現――つまり劇画の融合が目指される時代となった。そうした時代に、実にさまざまな新しい表現者たちが現れ始めた。この1970年代の後...
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世界的なプロダクトを生み出す日本の美的感覚:その14(1,882字)
コメ0 ハックルベリーに会いに行く 104ヶ月前
戦後の社会は、いくつかの意味で特殊な状況だった。世の中のほとんどの人が貧しい、娯楽に乏しい、人口における子供の比率が高い。そうした中で、手塚治虫による『新宝島』という革新的なマンガが生まれた。この『新宝島』が多くの子供たちの心をとらえたために、マンガの需要は飛躍的に増大した。ところが、その需要に...
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世界的なプロダクトを生み出す日本の美的感覚:その13(1,903字)
コメ0 ハックルベリーに会いに行く 105ヶ月前
戦争が終わって一年半、荒廃した日本の街々で、貸本屋は次第に隆盛していった。娯楽に飢えた子供たちが、大挙して押しかけたからだ。そんな中、これまでとは大きく異なった読書体験をもたらしてくれる新しいマンガが突如現れる。それが『新宝島』であった。『新宝島』の作者は、原作・構成が坂井七馬、作画が手塚治虫で...